プロローグ
「………」
瞼が重い…
「………」
僕はゆっくりとその瞼を開ける。
「……ここは…?」
僕は今椅子に座っている。そして目の前には一つのパソコンが置いてある。
「何だ…これ」
僕はそのパソコンの電源を付ける。だけどパスワードと書かれた画面が表示されて中身を見ることができない。
「分からない…」
ふと見るとパソコンのそばに何やらメモが置かれている。
~ID 0006 ~
password ****
夜桜 愛斗
「このパソコンの持ち主…?何で僕はこんなところに…」
ふと周りを見渡す。白いタイルの床。白い壁に目立つ黒色のドアが1つと、壁に同化している白い扉が1つ。
「あそこには何があるのかな…」
僕は白いドアに近付き、スライド式のドアをゆっくりと開ける。
「見覚えがない…」
その部屋には3人ほどが座れそうな白いソファが2つテーブルをはさんで置かれている…そしてそのテーブルに山積みにされた書類の数々があった。テーブルに近付くとさらに本棚が視界に入った。
「これは?」
1つ書類を手に取るとそこには誰かの履歴書のような事が書かれていた。
~ID 0004~
中雪 紗愛
満19歳
生年月日 7月29日
写真には青い瞳で白髪の白衣を着た女性が映っている
「ここの人?何かの研究員?」
もしそうならここは何かの研究所ってことになるけど…もしそうならここに誰か…いるのかもしれない。
「探してみるしかないよね…」
僕はゆっくりとその書類を置き、ほかの書類も見てみる。
~対象家族~
××地区××在住 ×× ≪殺害済み≫
××地区××在住 ×× ≪殺害済み≫
××地区××在住 ×× ≪殺害済み≫
××地区××在住 ×× ≪殺害予定・情報提供求む≫
「なんだ…これ…」
僕はその書類に目を見開いた。
「ここの施設の人が殺しているってこと…」
僕はあたりをもう1度見渡してほかの書類も漁るのであった。
不定期&おためし投稿です