表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

8/13

1-8 宇宙人の侵略兵器

 俺たちは、悲惨な未来を回避するため、宇宙人の侵略兵器ドラゴンを破壊せずに無力化しなければならない。


「えぇっ、こんなミッション無理だよ! ど、どうしたらいいの!?」

 リリカが涙目で悲鳴をあげている。

 だが、ガイアコアのサポートAIは優秀だ。


「リリカ、大丈夫だ。ガイアコアとリンクして、すでに五つは対策を考えてある」

「ほ、本当に? パパ、すごいじゃない!」


 それに、侵略兵器ドラゴンの装甲を貫けるだけの威力がある武装は、地球環境に悪影響があるのであまり使用したくない。


「とりあえず作戦その一、説得だ。侵略兵器ドラゴンの操縦者とコンタクトを取ろう。ガイアコア、進展状況を報告してくれ」


『目標の通信プロトコルの解析を完了。宇宙人エルフの言語で双方向通信が可能です』

「ありがとう。通信開け。『侵略兵器ドラゴンの操縦者、聞こえるか? 返事をしてくれ!』」


『だ、誰だ? 私を連れ戻しに来たのか!』

 思っていたよりも若い、男の声がした。


『俺たちは、地球の環境保護団体だ』

『えっ? 環境保護団体? 地球の?』


『君が防疫検査を実施せずに地球降下したことは把握している。速やかに宇宙船に帰還して検査を受けろ』


『どうしてみんな私の邪魔をするんだ。私はただ、惑星の上で死にたいだけなのに』

『未知の病原菌ウィルスが蔓延したら、迷惑だって言ってんだろ! ちゃんと治療してから来い!』


『検査を受けたら拘束されるに決まっている。どうせ病気で死ぬんだ。こうなったら力づくで!』


 侵略兵器ドラゴンが加速した。

 あいつ、俺たちを振り切るつもりか?


「うわ、最低」

「完全に自暴自棄になってるな」


 まぁ、気持ちはわからないでもない。


「仕方ない。作戦その二、拘束して連れ戻すぞ!」


 ガイアコア・ホーネットを加速させる。

 侵略兵器ドラゴンは、巨大な翼を使った曲芸飛行と、重力制御を併用して縦横無尽に飛び回る。


 だが、ガイアコア・ホーネットは、未来予測を使用した最適ルートを飛行して追従する。


「捕まえた!」

 侵略兵器ドラゴンの背中に接触した瞬間。


 侵略兵器ドラゴンが宙返りをして、その長い尾でガイアコア・ホーネットを叩き落とした。


 海中に沈むガイアコア・ホーネット。


 やられた!

 意外とやるな、あの操縦者。

 さすがにあの挙動は、予測できなかった。


「損害微小! 影響無し。パパ、すぐに動けるよ!」

 よし、機体に損傷は無いようだ。


侵略兵器ドラゴンの追跡を再開する!」

 ガイアコア・ホーネットは、素早く海中から飛び出した。


「リリカ、あいつ、どこに行った?」

侵略兵器ドラゴンを発見! 真上だよ!」


 見上げると、侵略兵器ドラゴンは、顎を大きく開いた。

 その口内は、莫大なエネルギー量を秘めた青白い光が点滅していた。


「パパ、避けて! 荷電竜子砲ドラゴンブレスが来るよ!」


 えっ? 荷電竜子砲ドラゴンブレス!?

 なんだか分からないがヤバそうだ!


 次の瞬間。

 侵略兵器ドラゴンの口内から、青白い光が海上に向かって放たれた。


 急激に加熱された海水が、爆発的な勢いで湯けむりと一緒に天高く水しぶきを上げている。


 あれは、水蒸気爆発だな。

 太平洋上で良かったぜ。


 ガイアコア・ホーネットは、咄嗟に時空航行能力によって侵略兵器ドラゴンの背後に移動していた。


 侵略兵器ドラゴンは、俺たちを完全に見失っている。

 今度こそ、確実に捕まえた。


 ガイアコア・ホーネットは、その見た目のとおりに鋭い針を持っている。

 侵略兵器ドラゴンの背中に取り付いて、スズメバチの針を打ち込んだ。


 針から注入された液体は、宇宙人エルフの侵略兵器すら掌握ハッキング可能な微細機械ナノマシンの集合体だ。


 ガイアコアのサポートAIが進展状況を報告する。

『目標の制御系を掌握中です』


 侵略兵器ドラゴンは、しばらく暴れていたが、やがて大人しくなった。

『掌握を完了。ご命令をどうぞ?』


「ご苦労さま。迷惑なドラゴンは、自宅に帰ってもらえ」

『了解。対象の帰還プロセスを実行します。最大加速で大気圏を突破……宇宙人エルフの宇宙船に着艦を確認。今回のミッションを完了しました』


「パパ、お疲れ。とってもかっこ良かったよ」

「ありがとう、リリカ。ガイアコア、俺たちも帰還しよう」


 俺たちは、時空航行能力によって、地球環境保護事業団の格納庫に一瞬で帰還した。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ