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1-7 災害予報警報

 ガイアコアが推奨する基本スキルのラーニングを完了した。


 思考加速アクセラレーターの効果で、体感時間ではずいぶん経過したような気がするが、実際には十秒程の出来事だ。


 仮想現実空間から、現実に移行する。

 そのとき、どこかで見覚えのあるような、成人男性イケオジの顔が見えた。


(ガイアコア、人類の未来を、リリカを頼むぜ)


 誰だあれは? この映像は、なんだ?

 これは、ガイアコアの記憶なのか。


「――九門君どうしたの? 大丈夫?」

 飯田青梅の声が聞こえた。


「聞こえているよ委員長。体調は問題無い、と思う。でも、本当にいきなりはやめて下さい」

『了解。次回は、気を付けるわ』


 このとき、俺はガイアコアの操作方法をすべて把握していた。


 なるほど、今ならわかる。

 ガイアコアがあれば、宇宙人エルフの科学力に対抗できる。


 でも、ガイアコアってなんだ?

 二十年先の地球の科学力すら、大幅に超越しているような気がするのだが。


 そのとき、ガイアコアのサポートAIの声が聞こえた。

『災害予報警報を発令します。地球に密入国しようとする宇宙人の地球上陸を阻止してください。その宇宙人は、検疫を受けておらず、運悪く感染力の高い病源体のキャリアです』


「なんだって?」

『なお、感染が広がると、宇宙人エルフは防疫のため、地球の都市をまるごと焼き払う未来に繋がります』


「ちょっと待ってくれ。その警報は本当なのか?」

『ガイアコアは未来の記録を保持しています。未来の記録から逆算した災害予報は高確率で発生します』


『なるほど、未来の宇宙人エルフの人類虐殺は、この病源体を広めないため? 九門君、この災害は絶対に阻止しなければならないわ』

「あぁ、絶望的な未来は回避しなければならないな」


『この災害の発生予想時刻は、約十五分後です』

『えっ? ちょっと待って! 残り十五分!? そんなのどうやって阻止したら良いのよ!』

 いつも冷静な飯田青梅が珍しく慌てている。


『今から自衛隊に事情を説明してスクランブルを要請したって、絶対に間に合わないわ!』


「落ち着いてくれ委員長。ここにガイアコアがあるじゃないか」

 ガイアコアとリンクして、作戦の立案から様々な状況のシミュレーションが一瞬で完了した。


 飯田青梅に今回の作戦計画ミッションプランを送信する。

『五分以内に太平洋上空で迎撃? こんなことが、本当に可能なの?』


「問題無いよ。ガイアコアがあれば、月の裏側だって行ける。宇宙人を撃退する手段もある」

『わかったわ。今は、ガイアコアの力を信じる。でも、本当に気を付けてね』

「あぁ、任せろ」


『パパ、私も一緒に行く!』

 止める暇も無く、リリカが操縦席に飛び込んできた。

 俺の後方に第二シートが展開して、リリカが素早く着席した。


「パパ、時間が無いから、止めても無駄よ?」

「仕方ない。リリカ、サポートよろしくな」

「うん!」


 俺は、やれる。

 侵略者から、地球を救う。

 そのための、ガイアコアだ。


「ガイアコア、出撃する!」


--

 次の瞬間。

 格納庫から、ガイアコアの機体が『消失』した。


 ガイアコアは、時空航行能力を持っている。

 つまり、過去に戻りつつ移動することによって、光よりも速くタイムラグ無しに移動ができる。

 宇宙人エルフの技術でも、ガイアコアの時空航行を観測することはできない。


 そして、ガイアコアは、あらゆる状況を想定したオプションユニットを時空の狭間に持っている。

 宇宙人エルフの重力制御式飛行艇の機動力に対抗するため、俺はガイアコアの装備を換装した。


 今回使用するオプションユニットは、高機動飛行装備ホーネットフレーム

「ガイアコア。モード、ホーネット!」


 ガイアコアの周囲に、複数のオプションパーツが出現した。

 全てのパーツが接続されると、全長十メートル程のスズメバチめいた形状に変化した。


「換装完了! 時空航行を解除する」


 ガイアコア・ホーネットは、通常空間に復帰した。

 過去に戻りつつ移動しているので、現実での経過時間はゼロ秒である。


 ここは、良く晴れた太平洋の上空だ。

 リリカが、素早く宇宙人エルフの飛行艇を発見した。


「目標を発見! ロックオンするよ」

 全周囲モニターに拡大表示されたのは、ファンタジー小説に登場するような、全長二十メートル程の赤いドラゴンだった。


「は? なんでドラゴン?」

「あいつ、未来で見たことがあるよ。あれは、宇宙人エルフの侵略兵器。あれに地球の兵器は通用しない。あれに暴れられたら、付近一帯は壊滅しちゃうよ!」


 サポートAIの声が聞こえた。


『今回のミッション内容を修正します。地球に降下した宇宙人エルフの侵略兵器を無力化してください。なお、侵略兵器を破壊すると致命的な病源体が地球上に飛散するおそれがあります』


 なるほど。あの侵略兵器ドラゴンを破壊せずに無力化せよと?

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