カランコロンの歌
※第48回 日本作詞大賞新人賞 予備審査通過したやつ
駅前のこの風景を見るのは何年ぶりだろう。
この街に来れば、いつかの二人と逢えるような、そんな気がして。
ばったり出くわしてもいいようにと、せいぜい格好つけて歩いているところ。
歩くしかない。
歩くことしかできない、お前の名前は意固地。
カランコロン、カランコロン
粋がっている音を響かせながら。
駅前のこの銭湯に入るのは何年ぶりだろう。
この街に来れば、いつかの二人に遭えるような、そんな気がして。
うっかり出くわしてもいいようにと、せいぜい身綺麗に取り繕っているところ。
歩くしかない。
歩くことしかできない、お前の名前は意気地。
カランコロン、カランコロン。
粋がっている音に酔いしれながら。
駅前のこの公園で佇むのは何年ぶりだろう。
この街に来れば、いつかの二人に会えるような、そんな気がして。
ちゃっかり出くわしてもいいようにと、せいぜい芝居がかって煙草吹かしてるところ。
歩くしかない。
歩くことしかできない、お前の名前は依怙地。
カランコロン、カランコロン。
粋がっている音で慰めながら。
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