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コード


「ゴゴゴゴゴゴ・・・・・・・」


わずかだが、小さい音が上から聞こえてくる。

一体なんの音だろうか?

はるか遠くで何か重圧な扉が閉まる音の様に聞こえる。


この白い部屋? 空間に来てから2日が経過した。


この部屋の広さは壁の端から端までがおおよそ300メートルはあるだろうか

壁伝いに歩いてみると意外に広いことがわかる。


上を見上げると天井と呼べるものは見えない、

見えるのは深い闇だ。


わからないが、かなりの高さがあるのかもしれない、

不気味な音もはるか上空から聞こえてくるようだ。


そして、不思議なのは壁に取り付けれた照明だ、

この照明は時間の経過とともに暗くなったり、明るくなったりする。

まるで太陽の様な感覚になり体内時計が形成される。


さらには

壁の奥の至る所に壁と同じ色の白い扉があり、トイレがある。

まるでここで生活しろと言わんばかりに

トイレットペーパーや掃除器具までご丁寧に置いてある。



ただ、食料はない、水やその他生活に必要な衣服などもないようだ。

一体この施設は誰が何の目的で作ったんだろうか・・・・・・・


「ねー、お兄さん、水これ私のだけどいる?」

僕をおこしてくれた女の子が近づいてきた。


「あー、ありがとう、」

僕はペットボトルの水をもらって一口飲んですぐに返した。


「私はゆかり、市村ゆかりよ、ここに来る前はね、ただの会社員だった、」


「あー僕は 塩乃木(シオノギ) 祐介、エンジニアです。」


しかし、おかしなことだ。

自分の前の生活はぼんやり思い出せるが、ここに来た時の記憶がないなんて!


「僕は記憶がおかしい、ここに来た時の記憶、あります?」


「私もないんです、というか部分部分記憶がない、自分の名前とかはわかるんだけど、」


同じだ。ここにいる連中もおそらくそうなんだろう。


「あの、祐介さんのおかげで、みんな助かりました、で、何かわかりました?」


「いや、さっぱり? あ、知っているかもだけど、トイレいっぱいあるみたい」


「あーわかってました、最悪みんなトイレの水飲もうとしてたから、」


「なるほど、だから、水全部持っていかれたのか・・・・・・・」


「あーあと、私にはあるんですが、これ祐介さんにもあります?」

と彼女は左腕をまくって見せた


そこには・・・・・・・・


__4484__


と番号が刺青のように書かれている。


急いで自分の左腕を確認すると、


__4485__


と書いてあった。


「これは・・・・・・」


「私も、もちろんわかりませんが、一番違いですね!」

と苦笑いする彼女。


「多分だけど、記憶を消されて何かの実験台にされているのかも、、」


考えると恐怖が襲ってきた。

ここから脱出はできるのだろうか、元の生活に戻れるのだろうか?


すると急にアラームが鳴り響いた。

「キュィーン!  キュィーン! キュィーン!!」


「キャ! なにこれ、こ、怖い・・・!」


例のコンピューターからだ、、、ここにいる全員が慌てふためいている。


1人の男がコンピューターを触っていたようだ。


「おい、何だこれ、お前何やった!」


「知らねーよ、俺はただ、あいつがやったように何か出てこねーかなぁーって、」


2人の男が口論になっているが、サイレンの音でかき消された。


「キュィーン!  キュィーン! キュィーン!!」


音はいっそう大きく、そして速くなってきている。


わからないが、このサイレンは何かの警告だとここにいる全員が理解した。


モニターは赤くなり、次第に照明も連動するように赤く速く点滅している。


「何なんだよ〜〜!!!」

「もういい加減にしてくれ!!」


「きゃー!!」


あたりはパニックだ、

落ち着け・・・・落ち着け、


僕は自分にそう言い聞かせた。


ふとモニターを覗くとカウントダウンの数値が見えた。

200・・・・




199・・・・




198・・・・



・・・・・・・



これがゼロになったら、なに??

わからないけど絶対やばい気がする!



とにかくこのカウントダウンを止めなくては、


「ちょっとどいて!」

コンピューターの前に座っていた男を押し避け


キーボードのエンターキーを押した、すると


Old member code

と書かれた下にパスコード入力蘭が現れた、


わかない、全くわからない!

意味不明だ!!


どういう意味だ、、


カウントは止まらない・・・・・・もうダメかも、



30・・・・




29・・・・




28・・・・






・・・・・・・・


もうだめだ、何が起こるのかは不明だけど、確実に何かやばい!ってのはわかる。


一体何を入力すればいいだ!!パスコードなんて知らない!!

第一にメンバーコードって何なんだ!


Old member code


code・・・・・・


僕はゆかりとのさっきの会話を思い出した。




もしかして・・・・・・!?




「みんなー!!!腕、腕をまくって!」




「????」




「いいから!!早く! 左腕に書かれたコードを! 教えてくれ!!」



みんなポカーンとしたが、すぐに腕を捲ってけたたましいサイレンの中叫んだ



「4480!」


「4479!」


「4482!」「4481!」「4479!」「4478!」・・・・・・・


一斉に言われたので聞き取れなかったが、1人の男の声が耳に止まった。


「あんた!! そこの!!」




「お、俺!?」




「そう! あんた! 何番って言った?」








「446・・・・・・・」


ダメだ、サイレンがうるさすぎて聞こえない、、




ダメだ、カウントが・・・・・




3・・・・・・・・














2・・・・・・・・


















1・・・・・・・・

















































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