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94話 ただいま

第七章開幕!

日本に帰省しても龍の日常は変わりません!

 久しぶりに吸う空気!

 湿気と暑さが同時に襲ってくる夏!

 ガキの頃、しょっちゅう遊んだ山!

 見慣れた灯籠や鳥居のある玄関!

 まさしく俺の家だ!


「帰ってきたぞおぉぉぉぉぉ!!」


 これ前にも言ったな。

 テンションと状況、意味は違うけど。


「これが龍様の世界!何かテンション上がってきたあぁぁぁ!!」


「ヘイス、うるさい!」


 ウルミナはヘイスを叩いた。

 確かにうるさかった。


「痛いな!」


「何かジメジメするんだけど龍の世界ってこんな気温なの?」


 転移門から出て早々にフィアナはぐったりとしている。

 ユルグレイト王国にはそれほど湿気はない。

 それに対して日本の湿気は異常である。


「今は夏だ。それとこの国、特有の湿気のせいだ」


 フィアナがぐったりするのならシエラはヤバそうだ。

 何故なら植物園の鉄塔で干からびてたからな。

 そういえば植物園の鉄塔は展望台的な役割になったらしい。


「やっぱり、日陰に隠れたか」


「絶対に出ない」


創造(クリエイト)、麦わら帽子だ。少しは楽になるんじゃねぇか?」


「あり…がとう」

 

 日陰から素早く出てシエラは照れながら麦わら帽子を受け取った。

 しかし、まだ暑いのか龍の後ろに隠れて日差しを避けている。


「アリス、空間歩行者(スペースウォーカー)を使わない!」


「あ、バレた?」


 アリスのことだから転移門を出てすぐに個力を使って町の方に行くと思っていた。

 念のために警戒していて正解だな。

 異世界転移しようとも好奇心は変わらずか。


「エレノアは何処行った?」


「エレノアちゃんならあっちの木陰の方に着替えに行ったわよ。何でも正装に着替えるためだとか」


「おお、そうか。…で、覗きをしようとしたエイジにヘッドロックしていると。お前、さいてぇーだな。首を跳ねられても知らんぞ」


「覗きは男のロマンだとクラスの奴が言ってたからな!」


「それテメェだろうが!!」

 

 近くにレイが居ればエイジの事は心配なさそうだ。

 後は逮捕されないように監視するだけ。

 向こうではいいがこっちでは厄介になるなよ。

 というか暑苦しくないのかお前ら。


「アヴェル様!もう、閉まってしまいますぞ!」


「そう、急かすなキース。久々だから時間がかかっておるのだ」


 そういえばアヴェルには変装するよう頼んでいたな。

 どんな姿になるんだろう?

 執事だから眼鏡男子?

 それとも強いから筋肉マッチョ?


「お待たせしました。それではご実家の方に向かいましょう」


「…うん?この超絶美男子は誰?」


 転移門からは黒髪で褐色肌の美男子が出てきた。 


「アヴェル様の人としての姿です」


「はい、アヴェルです。自分で言うのもどうかと思いますがゴブリード家には美男美女が多いんです」

 

 何その社会的に高スペックな家は。

 地位、金、顔の最強要素そろってるよ!

 しかもアヴェルって性格良いから完璧じゃん!


「アヴェル、お前って人間の年齢で何歳?」


「三百二十五歳なので約三十二歳ですね」


 三十代でこの若さ!?

 ヤバすぎでしょゴブリード家の遺伝子!


「お待たせしました」


 続いて着替えを終えたエレノアが合流した。

 普段では着なさそうな服装をしている。


「ユルグレイト王家の服か?」


「一応ね。あんまし着飾らないようオーダーメイドしたけど」


 エレノアは確か王家の特権とかを使いたくない性格だったよな。

 この服からもその性格がにじみ出ている。


「似合ってる?」


「ああ、似合ってるぞ」


「…その言葉、ありがたく頂戴するわ」


 王族っぽく冷静に返答したエレノアだが内心は嬉しさと喜びのあまり感情が暴れている。

 そのせいか扇子を出して扇ぎだした。

 貴族のように上品に扇ぐのではなく女の子らしく可愛げに。


「それでは行きましょうか」


「おう。まずは着いたら親父に蹴りを返す」


 異世界に送られた時の仕返しだ!

 まだ、あの痛みを俺は覚えているからな!

 

次回!エレノアがああだこうだいろいろやって大変なことになります(´-ω-`)

それではまた次の話で!

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