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54話 男と男(?)とチャラ男

第五章開幕!

久しぶりにあの男(?)が登場!

アンド男の新キャラ登場!

 何やかんやとパーティーは終わり翌日、休みなので俺はレイとレイの友達と学園内で遊んでいた。

 というか誰?

 まだ、自己紹介されてないんだけど。


「お前が龍か!俺様はエイジ!エイジ・ソレイユ様だ!」


 俺様?こいつ金髪といいピアスといいチャラ男の分類だな。

 普通の学校ではいけないが校則で服装や装飾品は自由になってるのでセーフなのだ。

 なので時折、民族衣装を着ている生徒をたまに見かける。


「龍の考えてる通りエイジはチャラ男よ。しかもお父さんが騎士団長なの。別の国だけど」


 お父さんが騎士団長ね。

 というかレイ、お前さりげなく俺の考え覗いたな?


「レイの言う通りチャラ男だ!」


「自分で言うなよ!てか、初対面で様とか何様のつもりだ!」


「騎士団長の息子様だ!」


 ほう、俺は次期皇帝陛下だ!

 どうだ勝てるか!

 最強スペックだぞ!

 

「まあ、性格は良いから頼りになるわよ」


「ホントかぁ?」


「マジで頼りになるわよ!喧嘩の仲裁とかよくしてるし!」


 いや、喧嘩を起こす側だろ。

 見た目からして。


「で、久しぶりの休みで熟睡してた俺を起こして何処に連れてく気だ」


 昨日は色々あったので昼まで寝てようと思っていた。

 向こうの世界でもこんなに疲れる出来事はなかったからな。

 はっきり言って久々の筋肉痛だ。


「図書館に行きましょう!」


「図書館?」


「ほらあの塔だ。ブックスタワー、またの名を本達の楽園」


 あれ図書館だったのか。

 天を貫くような高さだ。

 この学園って高い建物、多くないか?

 校舎を建物に分類していいのかは甚だ疑問だが。


「どんな造りなんだ?」


「螺旋階段で階層ごとにある大きな広間に上るの」


「何処に本があるんだ?まさか螺旋階段の横に」

 

 まさかな。

 いくら何でもそれはない筈だ。

 そうしたら取るのが困難になる。


「その通りだ。螺旋階段の横にある本棚や広間にある本棚、または浮いてる本を取って読むんだ」


「本が浮いてるのか!?」


「「浮いてる浮いてる」」


 何でもありだなこの世界。

 浮遊(ふゆう)を使って取るしかないのか。

 今更だけどこの学園生活って浮くや飛ぶとかの行為が必要すぎないか?


「という訳で到着しました!」


「図書館では静かにしな!レイ!」


 図書館のおばあちゃん怖っ!


「おばあちゃん、怒ると美しい顔が台無しだよ」


「チャラ男、図書館で魔法は禁止だよ」


「…はい」


 おばあちゃん強いな。

 てか、エイジの奴、図書館のおばあちゃんを口説こうとしてなかったか?


「本当に本が浮いてる」


「何か周囲に魔力が充満してるせいか、ここにある魔導書のせいらしいよ」


「スゴいな」


「俺はこいつを読むとするか」


 …タイトルは『女子にモテる百の秘訣』?

 胡散臭さ!チャラ男を強化するつもりなのか!?


 さて俺はどれを読もうかなぁ。

 …魔導書は…止めとこ頭がパンクしそうだ。

 隣を漂っているこの本にしよう。


「…『ユルグレイト学園七不思議』?」


「ユルグレイト学園の七不思議が載っているヤツだよ」


「七不思議とかあるんだな。有名なのは?」


「有名なのはやっぱり植物園の鉄塔」


 植物園の鉄塔?

 この学園、植物園とかあるんだな。


「何処にあるんだ?」


「図書館から北東方面の海岸まで進むとドームが見えてくるの。それがユルグレイト学園植物園よ。何でも学園長が急に造って世界中の植物をそこに集めたの」


「何でだ?ジェイスの趣味か?」


「趣味かどうかわからないけど何故か植物園の周りには施設がなくて人気(ひとけ)がない所にあるの」


 設立した理由も不明で人気のない場所に建っているのか。

 そりゃあ七不思議に数えられるようになる筈だ。

 ちょっと興味が湧いてきたな。


「なあ、二人とも後で植物園に行かないか?」


「俺様はいいぞ!」


「僕もいいよ」


 よし、決まりだな。


「てか、レイは何を読んでんだ?」


「『乙女の心得』って本よ」


「お、おう」


 何となく頑張れ。

というわけで次回は植物園に行きます!

それではまた次の話で!

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