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51話 創造VS未来視②

龍が覚醒して第二ラウンドに突入!

(o゜∀゜)=○)´3`)∴

 龍の身体から吹き出した闇は龍の身体を包み込んで霧のように消えていく。

 そして魔眼が真っ黒に染まった龍が姿を現した。

 更に貫いた筈の心臓は元に戻り穴は塞がっている。


「…龍っち」 


「…大丈夫だ。生きている」


「テメェ!魔族か!」


「ああ」


 魔族としての姿を現した龍を見てリュカは気が狂ったように大きな声を上げた。

 

「最高だ…。目的の物を回収するだけではなく魔族を殺せるとか気分が昴るな!」


「随分と俺達はテメェらに好かれているようだな」


「当然だ。俺達、貪狼騎士団の目的には魔族の全滅もあるからな」


 魔族の全滅ねぇ…。

 尚更、負けられねぇな!

 魔族代表として貴様を倒す!


「どっからでも来い」


(懐に飛んでくるがこれはフェイント、本命は外壁を利用しての攻撃…。ならそこに剣を振るって落としてやるよ)


 龍はリュカが未来視(ビジョン)で見た通り、懐に飛んできた。

 しかし、リュカは龍の攻撃を喰らって外壁に激突した。


(バカな!?この俺が読み間違えただと!?どうなってんだ!)


 リュカはすぐに体を起こして武器を構える。

 そしてより一層、未来視(ビジョン)を研ぎ澄まして未来を観測する。  

 今度は確実に武器を直撃させ殺すように。


(次は上からのフェイントなしの攻撃!)


 リュカは龍の攻撃を避けようとするが斬られてしまった。


(また読み間違えた!?何故だ!生まれて一度も団長以外の攻撃を喰らったことがない俺がこんなガキの攻撃を二回も喰らっただと!?)


 リュカは初めての出来事により困惑している。

 自分は決して団長以外の攻撃を喰らわない自信があったからだ。


「ありえねぇ!」


「ありえる話だ。人間は俊敏に動くことができない。でも、魔族は違う。人間より数段上の速さで動ける。俺はテメェが反応できないスピードで動いているだけだ。捉えてみろよ!その自慢の個力でな!」


 直線上かつ狭い路地裏もあってか龍の攻撃に終わりが見えない。

 断続的に続く攻撃は次第にリュカを完全に翻弄させていき未来を変えていく。

 どんな攻撃でも捉えれた男が為す術なく一方的にいたぶられる。

 観測する未来が敗北の未来に移りゆく最中にリュカは団長のみに見せた手段を取った。

 

(こんなガキに俺は倒されるのか!?あってはならい!絶対にあってはならんのだ!)


「調子に乗るなよ!クソガキ!」


 リュカは未来視(ビジョン)を解き長年の勘で龍を捉えて右脚を掴み地面に叩きつける。

 リュカが未来視(ビジョン)を解いたのは団長との一戦だけ。

 この行動を団長以外の者に見せるのはリュカにとって最大の屈辱であろう。

 一方で攻撃を防がれた龍は直ちに距離を取る。

 感覚でリュカが未来視(ビジョン)を解いた事がわかったからだ。


「龍っち!」


「テメェらの目的は何だ!何故、アリスの神器を欲しがる!それがなくなったらアリスは死んでしまうんだぞ!」


「我々の理想の世界が実現するなら、そのガキが死ぬのは神が決めた定めだ!」 

 

 神が決めた定め!?

 馬鹿げた事を言いだして!

 そんな神が存在してたまるか!


「何かの理想を叶えるために誰かが死ぬ事はあってはならない!そもそもテメェら犯罪者が理想としている世界になってほしくねぇな!」


「我らが望む理想の世界とは誰もが幸せに生きる世界だ!」


 犯罪者集団なのに意外にもマトモな答えだな。


「人間という生物は同族を騙し殺し自分が得する事だけ貪るただの獣だ!テメェは数えた事があるのか!どれだけの人間が同族に騙されたか!どれだけの人間が同族に殺されたか!人間は自分の利益しか考えない!だから平気で同族を不幸に貶めることができる!何故この様な事をする!罪悪感を感じないのか!それを見た無垢な子供はそれを真似して同年代または下の子供を虐めて負の連鎖となりそれは永遠と回り続ける!大人になっても糞ガキのままだ!止める

ことはできない!ならどうすれば止められる!?簡単だ人間をリセットして完璧な生物に仕上げる!それが俺らの目的だ!」


 うわっ、何かスゴい量を語り出したよ。

 情緒不安定ですか君は!

 というかおたくの団員、普通にイジメをしてましたよ。

 …あいつの言うことは何となく理解できる。

 だけど!


「そんなの間違っている!」


「魔族のテメェに…人間をそそのかすテメェらに何がわかる!」


 わかるさ嫌なほどな!

 俺だってつい数週間前までは人間だと思っていた!

 見たくなくても見えちまう世界、それが俺達が生きている世界なんだよ!

 確かに人間は何度も過ちを繰り返す。

 だが、それと同じぐらい他者に希望を与えているんだ!

 誰も彼もが悪い奴とは限らない人間にはいい奴も居る!

 そいつらまでも否定するというのならテメェをここで倒す!

 

「ここでテメェの人生はおしめぇだ!」


「終わるのはテメェの方だ!ここでテメェの理想を潰す!」


炎の竜巻(ファイヤートルネード)!」


 リュカは最大火力で炎の竜巻(ファイヤートルネード)を放った。

 そして臆する事なく龍は炎の竜巻(ファイヤートルネード)に突っ込んでいく。

 少女の未来を守るために貪狼の理想を潰すために。

次回、龍VSリュカ決着!

そして最後にあの男が現れます!

それではまた次の話で!

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