46話 体育教師は鬼教官
初の異世界体育!
鬼教官が登場します!(ヒロインではありません!)
今日は学年合同の体育である。
それと俺は初の体育だ。
異世界の体育は俺らの世界での体育のように球技や陸上競技はしない。
一応、体力づくりのために走り込みはあるがな。
こちらの体育は剣を振るったり模擬戦闘をしたりする。
実にやりがいがあり楽しそうだ。
それよりもわかっていたが体育も女学園でやるのか。
本当にこの環境を早急にどうにかしてほしい。
「龍、あたしとペアを組も」
「私と組みましょ!」
「ボクと組もうよ~!」
というか何なんだこの状況は…。
ペアなんて誰でも良いから俺の腕を引っ張るな!
「明野、モテモテだな!」
「先生、面白がっていないで助けてください」
こちらはユルグレイト学園、体育教師のガイ・エレイザーク、以前はユルグレイト王国騎士団に所属していて分隊の団長を務めていたらしい。
生徒達からは鬼教官と呼ばれている。
学園長に次ぐ実力を持っており超絶強いし厳しい。
ちなみに俺の正体を知っている人物だ。
見たことないが個力使いだそうな。
「そんじゃここは公平にじゃんけんで決めろ」
ああ、この世界にもじゃんけんあるの?
三人は黙って見つめ合い拳を引く。
「「「じゃんけん!!」」」
結果、俺はフィアナとペアになった。
「残りの時間は対人戦闘の訓練を行う!使用するのは貴様らが握っている木刀のみ!個力、魔法、別の武器を使用した奴はユルグレイト王国の道、全て走ってこい!勝敗が決まったペアは邪魔にならないよう隅に座って休憩しとけ」
要は死ねって言ってるようなものだ。
…全部の道って路地裏も入るよな?
もし破った奴がいたら奇妙な光景が生まれるぞ。
「それでは始め!」
フィアナは開始と同時に水平斬りをする。
龍は鎬で受け流して距離を取る。
考えなしのフルパワー。
喰らったら一溜まりもないな。
さて、どう動くか…。
「逃げてばかりだったら負けるよ!」
フィアナは剣先を向けて突進する。
「逃げるが勝ちって言葉があるの知らないのか!」
フィアナが見せた一瞬の隙をついて龍は横に跳んで交わす。
そして透かさず木刀を振るうが
「待ってました!」
フィアナは突進を止めて方向転換し再び水平斬りをする。
間一髪、龍は体を反らして避けてその勢いでバク転して再び距離を取る。
一応、説明しておくがこれは種族が持っている特性なのでルールは破ってない。
「フィアナもそんなこと考えるんだな」
「龍はあたしのこと、どう想ってるの!」
…ただの脳筋。
他のペアは徐々に終わってきているな。
じゃあ、様子見はここまでだ。
そろそろ、終わらせてもらう。
(何あの構え方。騎士がするような構えじゃない)
やっぱり動揺してるな。
俺が今やっている構えは脇構え、獲物の長さを隠す時に使う。
こっちの世界の奴らはこういう構えに慣れてないんだ。
アイザックのヤツはただのパチモンだ。
「来いよ」
「言われなくても行くわよ!」
フィアナは木刀を構え斬りかかる。
まだ引き寄せろ。
力を集中させ一撃を与える。
「これで終わりだ!」
龍は勢いよく木刀を振る。
そしてフィアナの木刀に衝撃を走らせた。
だがフィアナは止まろうとせず踏ん張りもう一度、斬りかかる。
しかし、それを先読みしていたのか斬り返して再びフィアナの木刀に衝撃を走らせた。
「痛った!」
そして水平斬りでトドメを刺した。
実際には当たる寸前で止めている。
「俺の勝ちだ」
「うぅ~、負けました」
個力、魔法ありだったら負けてたな。
だってまだ魔法が使えないから。
「全員、終わったようだな。集合!」
ガイは生徒達を中央に集合させる。
「今日の授業は終了!一同礼!」
「ありがとうございました!」
生徒達は授業終わりの礼をする。
だが授業の残り時間はあと十分以上ある。
何故、こんなに早く終わるのかというと世界樹ユルグレイト、つまり校舎との距離がかなりあるからだ。
そして洒落にならないほど長距離なのでジェイスも苦笑いしている。
そのため生徒達は極力、体力を温存させている。
「龍、馬を創って」
「生物なので無理!」
初の体育ができたのはいいが有り得ないほど遠すぎる
本当に何でこんな遠い所を訓練所にしたんだろ。
次の授業に間に合わなかったらどうするつもりだ。
次回はユルグレイト王国にある組織に所属している侵入者が現れます!
無茶苦茶強いです!
それではまた次の話で!




