31話 イケメンクズ王子VS 魔王の孫
遂に決闘開始!
まあ、龍は一方的にボコられます。
(゜o゜(☆○=(-_- )゛
決闘が始まり約五分が経過した。
俺は盾と剣を創って対抗していたがアイザックは全く攻めてこようとしなかった。
そして今になり会場の雰囲気は一変する。
アイザックは正面、つまり中段の構えのような構えを取って剣を俺に向ける。
ぱっと見それは普通の中段の構えだがアイザックからは闘士が溢れ出て今から俺は確実にアイザックに倒されると思ってしまった。
俺の世界で剣を使う武道の試合は門下生とかなりやってきたがアイザックほどの闘士を持つものはそうは居なかった。
居たとしたら俺が一度も勝てなかった親父ぐらいだ。
…来る!
アイザックは全力で剣を振るって盾を飛ばし、喉元に斬りかかるが壁を創って防ぐ!
明らかに先ほどの五分間は様子見をしていただけだ。
既にあいつは『俺の攻撃の仕方を全て見切った』と言っても過言じゃない。
斬撃は鋭さを増して俺の制服を斬り、皮膚に到達する。
「反撃できねぇのか!」
防ぐことで手一杯だ。
だがまだ打つ手はある!
「足下に気をつけな!」
俺は闘技場の地面を凍らしてスケートリンクのようなフィールドを創った。
スリップに注意しろよ。
(魔法じゃない)
「言っとくが俺は魔法が一切、使えない!」
「龍選手、それは自慢じゃないぞ!」
わかっとるわ!
フィアナとの決闘では実況がなかったから気が散るな。
「魔法を無効化することだけが僕の戦闘スタイルじゃない!」
それもわかっている。
魔法を使ってこないのはおそらく使う価値がないから。
アイザックは俺をいたぶるつもりだ。
でもそれがお前の命取りとなる。
「龍選手、果敢にも攻める!でも、アイザック選手は冷静に対処して交わした!」
作戦通り!
龍は地面から岩の拳を出してアイザックの腹を殴った。
創造は全方位から攻撃できるんだよ。
「テメェ!」
「落ち着いたら?皮が剥がれそうになってますよ」
このまま攻める!
フィアナとの決闘で時間稼ぎのために使おうと思ってた作戦だ!
周りを岩石で覆ってやる!
「アイザック選手が岩に閉じ込められた!」
「邪魔だ!」
時間稼ぎ成功!
龍がしゃがみ込むと周りの壁から角柱となった岩がアイザックに向かって突っ込んできた。
アイザックはそれに挟まれて身動きがとれなくなる。
「…ああ、手加減すんのや~めた」
岩が全て砕かれた!?
耐久性はかなり上げてるぞ!
「龍、逃げて!!」
生徒会専用席からエレノアが身を乗り出し、龍に注意を促す。
龍はとっさに分厚い壁を正面に作るがそれは一瞬にしてそれは砕かれて、龍は観客席の下の壁まで飛ばされ壁にヒビが入った。
「ハハハハハ!!そんなので魔法が防げるわけないだろ!」
「龍選手に風の槍が直撃した!」
今のが魔法、骨が砕けそうだ。
土煙がまってるし魔眼の力で治せるな。
「ハァ…ハァ…ハァ…」
「もう、ギブアップか?」
確かに先ほどの魔法と猛攻で息切れを起こしているが時間だ。
エレノアには言ったが昨日から俺とテメェの決闘は始まってんだよ!
「まだ立ってるよな龍!」
「遅ぇよ…親友」
「新聞部のレイ・フィースベルさん?」
全ての時間稼ぎを繋げ最終兵器の到着だ!
レイは最後の最後のギリギリまで情報収集をしていた。
悪いが決闘など眼中にない!本命はこっちなんだよ!
「さぁ!始めるわよ僕達のショーを!」
「あぁ?」
「俺が勝ったらアイザックは学園から出て行く。でも、それは無理だ。最悪なことにお前は成績優秀、退学処分なんてとうてい無理…。だからこうすることにした!テメェを牢獄にぶち込む!」
龍が言った言葉の主旨をある意味、理解したのかアイザックは冷や汗を垂らす。
だがあり得ないと思い普段通りの感情に戻る。
「親友!準備万端か!」
「いつでもいいわ!」
「アイザック・シュトルツ!テメェを国家転覆を企てた首謀者として訴える!」
楽しいショーの始まりだ!
次回、アイザックの目的が明らかに!
それではまた次の話で!




