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30話 化けの皮を剥がす

龍が親友と協力してアイザックの化けの皮を剥がします!

 翌日のクズとの決闘を控えた俺は部屋の片付けを済ましてベットに入ろうとしていた。

 しかし、エレノアが俺の部屋に入ってきた。

 ドアのネジが外れていて閉まらないのだ。


「失礼します」


「今から寝ようとしてたんだが」


「今の龍では勝てませんよ」


「だろうな」


 俺とあいつとの力の差は素人が見てもわかる天と地との差だ。

 フィアナの時みたいに今から猛特訓しても勝てるレベルじゃない。

 はっきり言う俺は負ける。


「じゃあ、何で決闘なんか!しかも武器も魔法もありで!」


「別に相手を倒すことが勝利条件じゃないさ」


 俺はこの決闘に負けるつもりはないしアイザックを倒すつもりはない。

 それと『武器と魔法』についてはアイザックが出した遣いから言われた事だ。


「え?」


「もうとっくに手は打ってある。決闘はもう始まってんだよ」


「勝てるの?」


 エレノアは心配しながら訊く。


「百パーセント俺がやられるが百パーセント俺が勝つ。…アイザックの化けの皮を剥がすぞ。楽しみだ」


 だが龍は普段通りに話して最後には狂気じみた言葉を発した。


「…お休み。また明日」


「ああ」


 エレノアが部屋から出て行ったのを確認してから龍はドアがあった所に木の壁を出した。

 そして換気をするためではなく、誰かを招き入れるために窓を開ける。


「入ってこい」


「助かるよ!生物学上は男の子だから女子寮は簡単に入れないの」


 入ってきたのはレイだ。


「で、例の作戦はどうなってる?」


「龍の予想通り」


 レイはカバンから資料を取り出した。

 この短時間でようそんなに集めたな。


「アイザックの部屋にあったノートを魔法でコピーしたの」


 この世界にもコピー機能ってあるんだな。

 俺は資料を一通り確認した。

 

「やっぱしあいつ殺していいか?」


「殺すのは国の役割よ。まあ、幽閉で済むと思うけど」


 あれでも王族だからな。


「何か不満そうな顔だな」


「…まだ、確実な証拠がないの」


 そうなのか?

 これだけの証拠があるのなら大丈夫だと思うが…。

 でも、レイがそう言うのなら。


「なら引き続き頼めるか?」


「オッケー!オッケー!親友の頼みだからね」


 …親友、もうそんな風に想われているのか。

 こんな命懸けのことしているんだからそうなるのかな?


「任せたぜ親友。…それより良く誰にも気づかれずにここまで上ってこれたな?ここ七階だぞ」


「僕のママ、猫人族なの。そして僕はハーフだからピョンピョンと身軽に上ってこれるの!にゃ~」


 そういえばレイの耳は猫の耳だったな。  

 何か亜人がいる環境が当たり前のようになってきたから気にならなかった。


「アイザックの化けの皮を完璧に剥がすぞ」


「ええ、明日の朝、また来るわ」


 龍とレイは握手をして誓い合う。


 そして翌日になり龍はレイと最後の作戦会議を済ませると普段通りに登校する。

 決闘のためお互いが注目されてるせいか何事もなく放課後を迎えて決闘開始の数分前になる。

 怖じ気づくことなく龍が控え室に入室しようとするとエレノアがそこに居た。


「やっぱり行くんだ」


「…エレノア、本当の気持ちを教えてくれ」


「…私は……ごめんなさい」


 何も言わずにエレノアは観客席に戻っていった。

 …泣いていた親父がここに居たら『女の子を二人も泣かせて貴様は男か!』ってどやされていたな。

 さて、行くとするかアイザック覚悟しろテメェの学園生活はここで終わりだ。


「さあ!生徒の皆さん!放課後なのに何で青春を謳歌せずに闘技場に集まっているんですか!?聞く必要なんてない!何故なら今日は転校生ノボル・アケノがあのイケメン王子、アイザック・シュトルツと決闘する日だからだ!ちなみに私はアイザック君のことは超苦手!というかアイザック!毎度毎度、勝手に放送機器を使うな!!それはさて置き今日は実にいい決闘日和!実況はユルグレイト女学園放送部!入部者まだまだ募集中!その部長!マイ・レスポン!そして取り仕切るのはもちろんこの方!」


「学園長のジェイス・ケイスフォルンが審判を務める!ルールは何でもあり!勝利条件は相手を戦闘不能にするか相手がギブアップするかのどちらかだ!それでは両選手!入場したまえ!」


 闘技場に歓声が木霊して龍とアイザックが入場してきた。


「観客に僕の活躍を見てもらえると思うと楽しくなるよ!何せ僕は被害者だからね」


 まだ言っているのか。


「余裕でいられるのも今のうちだ」


「それでは決闘始め!」


創造(クリエイト)発動!」

常識外れ(ゼロ・ダメージ)発動!」 


 勝負だ!アイザック!

次回、龍vsアイザック!


おそらく前から不思議に思っていたと思われることを打ちます。

龍←を『のぼる』と読むのは龍は空へと昇っていくので当て字として『のぼる』という読み方にしました。

何故か前のスマホで『のぼる』と打つと普通に『龍』で出てきます。

単語登録してないのに何故?( ̄~ ̄;)

それではまた次の話で!


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