2話 平凡な日常
前回、異世界転移した魔王ルシフェルはお亡くなり、その孫に主人公交代です!
たった一話の主人公お疲れさまでした┏○ペコッ
勇者や魔王、魔法に魔物、そして獣人やエルフ等はどれもこれも神話や物語、ゲーム等の産物だと当時の俺は思っていた。
そしてまさか俺があんな事になるとは。
ただ平凡に、この日常生活を楽しみ、友と過ごし、将来を考えたりする。
そんな感じで人生のレールを進んで終着駅に辿り着くと始発駅から考えていた。
だが、こうなっては、この考えは全くの無意味となる。
まあ、要するに俺が何を言いたいのかというと、あの日、俺の平凡な日常は変わってしまったという事だ。
突然の出来事だった。
しかし、今の時点から話すと訳がわからないので、その経緯から話すとしよう。
と言っても俺もまだこの状況をわかってないがな。
それと言いたい事がある腰が痛い!
理由はそのうちわかるだろう。
「暑い~」
ゴールデンウイークはまるで猛獣から全力疾走で逃げる脱兎の如く消え失せて、だが梅雨時は亀の歩みのように過ぎ去り、今は夏休み前、とりあえず連日猛暑で暑い。
あまりの暑さで岩に卵を落としたら目玉焼きができるのではないか?そんな事を考えれるほど暑かった。
ああ、さっさとテス勉しないと。
「今日は昨日の復習をする」
そして今の時間は現代社会だ。
テスト前なので先生にも熱が入っている。
ちなみに今日は七月二日である。
もうすぐで彦星と織姫が再会するのか…。
「二〇〇八年に何法が出された?わかる奴いるか?」
いつもはモグラ叩きのように挙がる生徒の手は問題というピコピコハンマーを恐れ全く手が挙がろうとしなかった。
まあ、年代が出されたらなぁ。
俺だって教科書見るまでわからんだし。
「誰もわからないのか!?もう直ぐテストだぞ!…しょうがない龍答えろ」
げっ!?知らん顔してたのが裏目に出たか!
名乗り忘れたが俺の名前は明野龍、日本人、高校一年生だ。
そしてちょっとした特徴がある。
まあ後でわかるのでそれは置いておこう。
「国家公務員制度改革基本法です」
「正解だ。だが教科書を見たからわかるわな。風紀委員がそんなので良いのか?」
教室中から笑いが起きる
こう見えても風紀員をやってる。
と言っても空いてたので入ったみたいな感じである。
「風紀委員は関係ないでしょ」
そして三時限目が終わり暑い中、武道の時間になった。
今日はこの授業で終わりである。
何せ今日は土曜日だからだ。
何故、土曜日に授業をするんだ…。
「先生、また余りました」
今は二人一組で試合形式の練習だが俺はペアがいない。
ちなみに内容は柔道である。
俺はぼっちではない友達はちゃんといる。
なら何故、居ないのかというと、
「また怖がられたのか。先生が相手をしよう!」
俺は家の事情で武術を身に付けてる。
なのでやや避けられてしまうのだ。
一応、大の仲良しもいるけど別のクラスなので組めない。
「よっと!」
俺は先生を一瞬でマットに叩き付けた。
先生、手加減してるな。
「今日はこのまま試合形式で行きますか?」
「まあ、夏休み前だしテストもないしな」
何ならテス勉させてくれよ。
そして授業は全て終わり下校の時間。
俺はまだ教室に一人で残り涼んでいる。
外に出てしまったら溶けてしまいそうだ。
「ああ、涼しい~」
だがその時、教室の扉がまるで俺をオアシスから引きずり出すかのように勢い良く開いた。
まあ、あれだろ。
「龍、大変だ!」
何であいつは毎回毎回、ゲームのデイリーミッションの如く厄介事を持ち込んでくるんだ?
「どうせあいつがまた何かやらかしたんだろ」
「らしい…」
「はぁ、今から行く」
あいつというのは俺の幼なじみだ。
とにかく喧嘩っ早い、男ではない女だ。
校内からは黒髪美少女と呼ばれているが全くの正反対、整理整頓ができない直ぐに喧嘩をする女子力が皆無、そんな奴だ。
俺は同級生に案内されて近所の高台に連れられた。
後ろに山が二座ある。
「謝りなさいよ!」
「謝るかよ!先に仕掛けたのはお前だろ!」
近所では割りと有名な他校の高三の悪ガキだ。
受験勉強しろ~。
親分そろって四名いる。
そんで俺と同じ高校の同級生の男女が数名いる。
「何やってんだ恋」
紹介しよう!
この喧嘩っ早い女は初川恋。
ちゃんと女子らしくしてたらモテモテだった筈だ。
名前からして。
何で猫を抱いてんだ?
「この人達が猫ちゃんを虐めてた!だから蹴飛ばした!」
なるほど今回は恋は悪くないんだ。
だが暴力に発展させるのはやりすぎだ。
普段なら正論をぶつけて説教したあとに謝らせている。
「動物虐待だぞそれ」
「知るかよそんなの!テメェこの女の彼氏か?代わりに殴らせろ!」
おい、恋の彼氏とか冗談でもよせ!
てか、何でそうなる!
「…はっ!止まってください!」
子分が親分の俺に対する攻撃を止めさせた。
「何だよ!」
「左目に眼帯右は金色の目…まさか明野龍か!?」
それと、どういう訳か俺も近所では割りと有名だ。
恐らくは恋の持ち込む厄介事を解決していくうちに身体的特徴も相まって広まったのだろう。
ある特徴というのは俺が金色の目を持ってることだ。
恐らくは先祖返り、ご先祖様に異国出身者がいる。
そして眼帯をしてる方は金色ではない白眼つまりオッドアイだ。
恥ずかしくはない何故か外すと目が痛くなる。
これについては先祖とかの関係はなさそう
「おい…マジかよ。でも、流石にこの人数が相手じゃあ無理だよな!行くぞお前ら!」
見事な指揮系統、先ほどまで内気だった子分共がやる気だしてる。
そして当の本人は高みの見物ですか。
「おらぁぁ!!」
右パンチね。
右パンチの対処法は左足軸回転して相手の右腕を掴みその勢いで投げる。
「あらよっと!」
そんで地面に叩き付ける!
ここが芝生で良かったな。
「何が起こったんだ…」
「力の利用って言った方がわかりやすいか?一応、正当防衛成立してるから。それと俺は平和主義者だ話し合いで解決しよう」
「二人まとめて掛かれ!」
無視ですか。
まあ良い、とりあえず二人纏めての対処法はまず先に掛かってきた奴を拘束する。
そして、
「何すんだ!」
もう一人の攻撃を浴びさせる。
「テメェ!」
「すまん!」
後は勢いよく背中を押して、二人まとめて地面に転がす。
普通の喧嘩スタイルで襲ってくるから対処しやすいな。
「後はお前だけだ」
「よくも!」
不良達の親分は鉄パイプを拾って殴りかかってきた。
何でそんなの落ちてんだよ。
「男は拳で来いよ」
こういったバカの対処法はまず一発目を避けて利き手を掴んで捻り武器を落とさせる。
「痛てて!」
「チェックメイト」
俺は相手の顔を殴ろうとする。
「止めろ~!」
「パ~!」
そして拳を相手の顔の寸止めで止め拳を開く。
要するに脅して戦意喪失させる目的だ。
「うん?お~い気絶したか~」
…やりすぎたな。
流石に気絶するとは思ってなかったな。
不良の腰は抜けて情けなく地面に座り込んだ。
「親分引きずってさっさと失せろ」
「はっはい~!」
不良達は気絶した親分を担いで高台を降りていった。
「さすが龍やる~」
「あのな誰のせいだ」
「見ての通り私のせいだ」
おい、決め顔するな。
てか自覚があるなら持ち込んでくるな。
「あたしお腹空いたから龍の家に寄らして」
「そう言うと思った。両親に連絡は?」
「した~」
こういう事が起こる度に恋は俺の家に寄り晩飯を食ってく。
全くとんでもない野郎だ。
まさかこれを想定して持ち込んでるんじゃないだろうな?
「そういえば龍の家ってどこなんだ?近所だよな?」
「そんなの見えてるだろ」
「まさかあのベンチ?」
おい、さすがにそれは怒るぞ!
平和主義者だってそんなの言われたら怒るからな!
偶にだけど。
「あ・れ!」
俺は背後にある物を指した。
誰が見ても答えは出てくる筈だ。
「あれって…山しか…まさか」
「そう!あの二つの山が全て俺の家の敷地!昔からの!」
「デッカー!」
はい、予想通りのリアクションありがとうございます!
「皆、麓の門にある標札見てないの?」
「見てない」
なお、山全域が関係者以外立ち入り禁止区域になっている。
そりゃそうだ人の敷地だもの。
ちゃんと山を囲うように塀もある。
「一応、日も暮れてきたし皆も食べていくか?」
「えっ…でも龍達の分が」
「今なら、お手伝いさんに人数分頼めるから大丈夫」
「お手伝いさん!?」
俺は同級生達を家に案内した。
「自転車はそこの小屋に入れといて」
「はっはぁ~」
「マジで明野って標札に書いてあったな」
「この山の価値どれぐらいだ?」
「軽く億はいってるだろ」
同級生達は見たものの感想を言い合っていた。
龍にとってどれもこれも珍しいものではない。
「疲れたら言ってくれ」
今度は家に繋がる階段、千段はゆうに越えていて十段ずつに灯籠が二基置いてある。
そして約七個の門が約五百段おきに配置されている。
夜になると何というか和風ホラー映画みたいな雰囲気を醸し出してくる。
「龍は…毎回…この階段の上り下りをしてるのか?」
「ああ、家が山頂付近にあるから」
毎回、思うことだが何で俺のご先祖様はこんな高い場所に建てたんだ?
「疲れたりはしないのか?」
「そのうち斜めに動くエレベーターが見えてくる」
俺が生まれる前の改装で取り付けたらしい。
歴史的な建造物を傷つけないために階段の右隣に設置されている。
「エレベーター?!」
こいつら驚いてばかりだな。
何か自分の家が遊園地に思えてきた。
「お疲れ様、到着だ」
「エレベーター楽だったね」
「灯籠と門が結構不気味だったな」
「階段、上ってる人いたけど家族の誰かかな?」
確かに上っていたな。
稽古の時間は…もう終わってるのか。
「それ門下生」
自主練もしくは罰ゲームで上り下りしてんだろう。
「門下生?!」
「俺の家、武道を教えてるんだ明野流って奴。明野龍、ただいま戻りました!」
家に通じる最後の門が開かない。
こう言わないと開かないんだよな。
由緒正しい家柄なだけなのにさ。
…じゃあ、これは正しいのか?
いや、そんな理屈が通ってたまるか!
「龍様、お帰りなさいませ」
「おう」
道に門下生が並んでおり俺に一礼をした。
大変だろうし別にやらなくてもいいのに。
「うわっ!こんなのテレビでしか見たことない
明野家は代々、貿易等のの海外との取引をしている家系である。
信長の南蛮貿易、徳川幕府の様々な貿易の際にも活躍したとか活躍してないとか何やかんや色々ある七不思議の一つみたいな家である。
「友達を連れてきたのか龍」
「あ、爺ちゃん」
龍達がエレベーターで上ってきた階段を重りを担いで老人が上ってきた。
そして、その様子を見た恋以外の龍の同級生達はこう思った。
(何この現役バリバリの爺さん!!この家何なの!!)
「お疲れ様です師範代!」
「うむ」
ああ、爺ちゃんを待っていたのか。
「お爺様、お邪魔してます!」
「おう、恋またタダ飯を食いに来たな」
「はい!」
それに返事するなよ。
今度から俺の独断でツケにするぞ。
「とりあえず入ってくれ」
「家もデケ~」
「ようこそ明野家へ」
さすが魔族の血を引くだけあって強い!
眼帯の秘密は異世界編でわかります!
それではまた次の話で!