197話 インフェルノ国際空港の整備場
ということで整備場に到着です!
それと対空兵器整備場にも行きます。
後、ちょっとだけディアの話もします。
「さて、この大きな工場のような場所が整備場だ。何か質問とかあるか?」
「いや、質問ではないんですけど良いんですか?さらっと関係者以外立ち入り禁止の場所を通らしたり入らせたりして。一応は社会科見学ですよ?」
「大丈夫。ここのトップは私だから」
ヴィクトリアは何を考えてか躊躇いもなく言い切った。
ちなみに龍は小声で言ったのに対してヴィクトリアは大声で言ったため整備場まで聞こえているのは間違いない。
普通なら社員に即刻、社長辞任を迫られる事態になるだろう。
「そういう問題じゃないですよね!?」
「というかこの国を治める陛下も関係者だろ?まあ、そんな堅いことは気にせずに入れ。見回りに来たぞ~」
こんな人が社長で大丈夫なのかなこの空港は…?
…社長がそう言うのなら遠慮なく社会科見学をさせてもらおう。
龍はヴィクトリアの後に続いて整備場内に入っていった。
それはそうと龍が先ほど考えた事やヴィクトリアが社長辞任をする事態にはならない。
何故ならアンケート結果からわかるように社員からも国民からもヴィクトリアとペオル家への信頼が厚いからだ。
そして初代のディアは単純に決断力や判断力の鈍さやサボり癖があるだけで優秀である。
まあ、決断力や判断力の鈍さは消えたが、サボり癖だけはヴィクトリアにも遺伝しているようだ。
「順調に進んでいるようだな」
「何を見ているんですか?」
整備場に入って早々にヴィクトリアが電光掲示板を見ていた。
飛空艇の発着時間ではないな。
「飛空艇の整備項目。画面の右上を見てみろ」
「…二番とあります」
「それは飛空艇が置いてある場所の番号だ。で、飛行艇の名前と発着するまでの時間、所属している国等が書いてある。そして、その下に肝心の整備項目だ。必ず十回は違う組が確認している」
こういうのは良くわからないが抜かりなさそうだ。
それに整備したかを確認するための電光掲示板が出入り口付近にあるので誰でも確認しやすいのが良い点だな。
「次は飛空艇に取り付ける対空兵器の確認。整備場の横で点検しているのでこの扉を開ければ直ぐだ」
ヴィクトリアが整備場の横壁に取り付けてあった扉を開けると男のロマンを詰め込んだような場所が現れた。
ルシフェル大帝国の飛空艇もそうだが基本的に対空兵器が取り付けられる。
しかし、取り付けられる兵器は撃退を目的としているため討伐する事はできない。
だが要人が乗る都合上、護衛艦も連れ添うので護衛艦には討伐用の対空兵器が取り付けられる。
現在の対空兵器整備場では主に要人護衛艦の対空兵器の整備が行われている。
「基本的の対空兵器整備場は整備だけだ。現在の整備は要人護衛艦に乗っていた各国の整備士と共に整備してるがな。けど流石に製造は別の場所でやっている」
「じゃないと空港ではなく兵器工場になりますからね」
「その通り。…安心しろ製造してるのは対人兵器ではない。全てが我々に害を与える魔物に使うのさ」
元気がなそうに言った龍を元気付けるために龍が考えているようなことはしていないとヴィクトリアは伝えた。
「それを聞いて安心しました」
「…話は変わるが目の前で整備してるのは皇帝護衛艦に取り付ける対空兵器だよ」
皇帝護衛艦に取り付けられる対空兵器かぁ…。
要は俺が乗る飛空艇を護衛するヤツに取り付けるモノね。
というか練習さえすれば創造で空中戦もできそうだな。
「あ、ちょうど確認がてら砲撃するようだし見学するか?男子なら見てみたいだろ?」
「…お願いします!」
次回は試し撃ちを見学します!
で、その後は別の見学先に行きます。
まあ、ズルズルやってると大イベントができなくなるし。
それではまた次の話で!




