182話 魔王集結
2020年5月23日の時点での茶番劇です。
まあ、後で読んだ方は気にしないでください(^∀^;)
100000PVいった(*≧∀≦)
これからもなるべく早めに更新していきたいと思います。
最近、一週間以上開けて更新したりしてますが。
それはおいといて食事会始まります!
食事会の会場は少し広い程度の部屋だった。
見晴らしの間という名前の通りに何とタワーマンションにありそうなガラス張りの窓をしている。
灯りはそこから入ってくる夕日のみ。
俺は空席まで移動し、一礼をして着席した。
スムーズに行っているがマナーなんて微塵も理解していない。
記憶の中にある欠片を頼りにやっていくしかない。
クラウスさん、シャルロッテさん以外は初対面だ。
クラウスさんは前にユルグレイト城で出会った時と同じ格好をしている。
また、シャルロッテさんは口元を扇子で隠している。
そしてタキシードを着た知的な見た目の男性が一人、冷たい目つきをしている眼鏡をかけた細身の男性が一人、何か服を気にしながら睨んでいる女性が一人。
…見られているだけだが冷や汗が出そうだ。
これって完全に試してるな。
「…龍君、初めに自己紹介をするが良いかね?」
「はい」
「では言い出した私から。ベルブゼラ家二代目当主クラウス・ベルブゼラだ」
クラウスさん、俺がこの世界に来てから初めて出会った五王家の当主。
この人との出会いから俺の皇帝としての人生が始まったとも言える。
「時計回りっつう事で俺の番だ。良いな陛下?ウィディア家二代目当主グレン・ウィディア。まあ、このボンクラ息子の父親だ」
この人がヘイスのお父さん。
確かにどことなく顔つきが似ている。
というかグレンさんの後ろに立っているヘイス、震えてない?
ああ、怖いんだ。
そして次はシャルロッテさんか。
「ゴブリード家二代目当主のシャルロッテ・ゴブリードじゃ。先刻は酷い目に遭ったのう。そのことは後で聞かせてやろうアヴェル君」
「なあ、シャルロッテさんに何か握られてるの?」
「幼い頃からの仲ですので色々と恥ずかしい世に出したくもない過去を知っているのです」
(やはり正門前までお迎えしに行くべきだったか!この腹黒幼女め!)
(はっ!御主に言われとうないわ!ナチュラルナンパフェイス!)
なるほどアヴェルの黒歴史を知っているのか。
…アヴェルは隠したいようだが逆に気になる。
というか二人とも目で会話してない?
「無駄な会話をしてすまんな。次は御主の番じゃぞ」
「うむ。ルークス家二代目当主、ジェイムズ・ルークス。娘がいつもお世話になっております」
うわっ、ノア騎士団長に似てると思ってたらレンのガチのお父さんか!
これは俺も日頃の感謝を述べないと。
「いえ、こちらこそお世話になっております」
「ああ、もう良いか」
次の番の当主、必然的にペオル家当主がジェイムズに挨拶が終わったかどうか確認する。
ちなみに龍は初めてペオル家の魔族に会うことになる。
要するにペオル家は龍と今まで一度も関わったことがない。
「ペオル家三代目当主」
この人だけ三代目なんだ。
「ヴィクトリア・ペオルよ。それと陛下、少し席を立ちます」
「え?良いですけど」
「では失礼します」
そう言うとヴィクトリアは席を立って、食事会の会場から出ていった。
龍はヴィクトリアに不快感を与えてしまったのか気になってしう。
ヴィクトリアはペオル家の当主で後ろ盾のようなものだ。
その者が何の理由も言わずに出ていったので気になるのも仕方がない。
だがヴィクトリアは数分して何食わぬ顔で戻ってきた。
また、龍はヴィクトリアの服装、そして入室した際にヴィクトリアがしていた行動を思い出して理解した。
ああ、着替えか…。
何か落ち着いて腰が抜けそうだ~。
「そんなにドレスが嫌なら着なければ良かろうに」
「使用人が着させるんですよ。『せめて自己紹介が終わるまで着ていてください!』って仔犬みたいな目つきで。はぁ、ドレスなんてこっちは着慣れてないっつうの」
「ヴィクトリアはそっちの姿が似合うぞ」
「おっ、ナンパですかグレンさん?悪いけどまだ稼ぎたいのでお断りします」
身振りや言葉から推測するとヴィクトリアさんは普段は何かのお仕事をしているのか。
しかもドレスとは縁遠い類の仕事を。
服装はジェイムズさんと同じくタキシードだ。
「おいおい、どう捉えたらそうなる。そんな無意味なこと死んでもやりたくねぇよ」
「そこまでだ。主役の自己紹介が終わってない。龍君、最後はもちろん、君だ」
「はい。お初にお目にかかります五王家当主の皆様方。ノボル・インフェルノです。そして明野龍と申します」
龍が日本、異世界の二つの名字を名乗ったことに驚いたのか五王家当主は沈黙する。
通常通りなら『ノボル・インフェルノ』だけを名乗る筈だが龍は二つの名字で名乗った。
龍の意図が理解できずクラウスは龍にその真意を訊ねる。
「龍君、何故に君は『明野』という日本での名字を名乗ったんだい?」
「…えっと質問の意味が理解できません。名乗った理由を訊いているんですか?」
「その通りだ」
「いや、理由なんてないです。というか自分の名字だから名乗っただけです。明野もインフェルノも俺の名字、明野を切り捨ててインフェルノだけを名乗るなんて考えられません」
(理由がない。…他の四人も驚いているな。考えなしに自然と口から、いや、当然の如く発したのか。言葉では言い表せれないが大した少年だ)
こうして一般の世界でもありがちな自己紹介から五人の魔王と魔族の少年の食事会が始まった。
しかし、この食事会は龍の予想通り、見極めの席。
龍が魔王としての器に相応しいか見極めるための食事会なのである。
特にないですね( ・ω・)
前書きではしゃぎましたし。
次回は夜飯食ったり会話したりする回です。
それではまた次の話で!




