110話 出発の夜
恋が遅刻しているので龍、陸斗、千草が恋の家まで迎えに行きます(´-ω-`)
その後、ヒプノーシスオウルは異世界に帰された。
また、珍しい魔物だったためかルシフェル大帝国にの魔物の動物園、魔物園に運ばれたらしい。
そして翌日は警戒しながらフィアナ達の服を買いに行った。
一応、旅行と言うことで持ってきはしたが向こうの素材が使われている。
そのため多少は怪しまれると思い購入することにした。
さて、今日は出発の夜なんだが、集合時間になっても恋が来ていない。
なので陸斗、千草と一緒に恋が住んでいるアパートに迎えに行った。
…二十二時集合なのに何で遅刻してんだろうな。
「部屋は何処だ?」
「五階の端っこよ」
今更だけど恋の家に行くのは初めてだ。
恋とは近所付き合いではなく公園で門下生の方に遊んでもらっていた時に知り合った。
それから同じ幼稚園に通っていることを知って三人と頻繁に遊ぶようになったっけ。
お父さんとお母さんは優しくて親切な人なんだよなぁ。
「あ、龍君」
「恋に言ってください。遅刻してるって」
「ごめんなさいね。今、準備させているから。上がって待っていて」
まだ、準備できてなかったのかよ。
前日に準備しなかったのか?
「わかりました。お邪魔します」
「「お邪魔します」」
ここが恋の家ねぇ。
何か余計な物はほとんどないな。
家族写真すら飾ってない。
「ああ~!何で見つからないのよ~!」
「よう。遅刻してんぞお前」
「ごめん!後で謝るから待っていて!」
一応、遅刻してるって自覚はあるんだな。
旅行鞄は玄関に置いてあるし準備は終えているようだ。
となると小物でも探しているのか?
「何を探してるの?手伝うよ」
「ありがとう千草!日焼け止めを何処に置いたか忘れたの!」
「洗面所とかじゃね?」
「絶対に違う!」
言葉から焦りが滲み出ているぞ。
既に洗面所は探し終えていたのか。
そして可能性が高い自室を探っていると。
「恋、もういいだろ?待たせていることだし行きなさい」
「嫌よ!」
困った、こうなった恋は梃子でも動かない。
…マジでフィアナと似てるな。
仕方がない、裏技で見つけてやる。
ゼロ、日焼け止めの場所わかるか?
『そんな探知機みたいな事、我ができるとでも?』
当たり前だよなぁ。
いくら理の神様だとしても探し物なんてできる訳ないか。
『目の前の引き出しだ』
できるのかよ。
…あったこれか。
「あったぞ恋」
「それ!ありがとう龍!」
「今度からは気をつけろよ」
「うん!」
…引き出しの奥に写真?
よく見えないけど恋と誰かが写っている。
「なあ、こんな引き出しの奥に写真を入れていいのか?」
「ああ、うん、大丈夫だから。それより早く行こ」
そうだな。
お前のせいで一時間ぐらい遅れそうになってるからな。
その後、俺達は近くまで迎えに来ていた親父が運転しているマイクロバスに乗り込んだ。
何か様々な用事の都合上、中型免許を持っているらしい。
住民登録とかどうしているんだろうな親父。
…未だに行く気は微塵も湧かないが行ってやる。
次回!田舎の別荘に到着!
あとそろそろ最後の王の護剣が登場します!
それではまた次の話で!




