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11話 理不尽襲来

さて、主人公をヒロインに対面させます。

前回の流れで察している人はいると思いますが生ぬるい対面はさせません(・ω・)

 さて、ここで問題です。

 皆さんなら、この状況に陥ったらどんな行動を取りますか?

 あなたは男子なのに女学園に転校しました。

 そして寮も女子寮です。

 あなたは自分の部屋の風呂に入り上がりました。

 もちろん、風呂に入ったら着替えますよね。

 そしていきなり女子が自分の部屋に入ってきました。

 あなたが下着だけの時に。

 では、その女子にどのような言い訳をしますか?

 とまあ現在進行形で起こっているこの状況の解決策をネット掲示板でこんな感じで訊きたいよ。

 何でこうなるのかな!


 いきなり部屋に入ってきた女子は黙って俺を見ている。

 急いで着替えている俺を。


「あのぉ…どちら様ですか」


「変態…。この変態がぁぁぁぁ!!」


 火山が噴火したかの如く超怒ってるよ!

 まあ、そりゃあそうだろうな!

 見ず知らずの男がパンツだけで居たんだからな!

 え、何これ!?何で俺が悪い奴みたいになってんの!

 ここは俺の部屋だぞ!

 部屋、間違えてんじゃねぇ!


「平和的に解決しよう…。部屋、間違えてません?」


「間違えてない」


 でも、ここは俺の部屋だぞ!

 例の携帯も反応してるし!


「これが反応したんだ間違いない!」


 待てよ…鍵を閉めた筈なのに何でこの女子、入れてるんだ!?

 まさか…。


「私の携帯も反応したから」


 まさかのバグ!?

 ジェイスの野郎!!あらかじめ調べとけや!

 この事は何年も根に持ってやるからな!


「でも、学園長に俺の部屋だって言われたから」


「女子寮と男子寮、間違えてんじゃないわよ!」


 はい!ド正論です!

 関節、鳴らしてるよ!

 殺す気じゃね!?


「女子寮だけどな…」


「言い訳はもう結構」


「わかってくれたか」


「ええ、わかったわ。あんたが超ド級の変態だってことは!」


 少女は龍の腹を殴った。

 たかが女の子のパンチ、龍はそう思っていた。

 だが、それは真逆だった。

 少女の拳は龍の肋骨をバキバキと折って内臓を潰し龍を窓の外に吹き飛ばした。


 何だこれ…これが女子のパンチ?

 ジェット機の突進の間違いだろ…。

 そんなの受けたことないけどさ!

 こんなんで死にたくねぇ…。


 龍はそのまま、庭の花壇に突き落とされた。

 そして龍は誰にも気づかないまま夜を明かす。


「起きてください朝ですよ」


「あぁ?」


 倒れていた俺の顔をシアン先輩が覗き込んでいた。

 これが目覚まし美少女ってヤツか?


「私は『玄関で待っていてください』って言いました。『花壇で寝ててください』なんて一言も言ってません。日本人の風習ですか?」


 日本人はそんなもんじゃねぇよ。

 …てか何で生きてんだ?

 肋骨粉砕、内臓は陸に上がった深海魚みたいになっていたぞ…。

 ああ、思い出したくない…忘れるか。


「部屋で着替えていたらジェット機に突進されて今に至る」


「はい?」


(これ絶対、フィアナだ…。この事は黙っておこう。私の首が飛ぶかもしれない)


「急いで支度してきてください。ホームルームが始まります」


「了解」


 龍は制服に着替えるため物影に行った。

 荷物も花壇に落とされていたのだ。


「魔族の性質なのかすごい構造していますね。フィアナの拳は岩も砕くのに」


 その後、着替えを終えた龍はシアンに教員室に案内された。


「龍君、こちらがあなたのクラスの1年B組の担任、ティルミッド先生です」


 俺の目の前には体が緊張のせいか岩石のように硬まった女性教師が椅子に座っていた。

 大丈夫か?この先生、緊張しているのは俺だっつうの!


「トルペ・ティルミッドです…。よろしくお願いしますー!」


 お辞儀の勢いで机に頭をぶつけた!

 本当に大丈夫かこの先生!?


「ティルミッド先生はいつもこんな感じなので気にしないでください」


「先生、世界を救ったルシフェル様のお孫さんの担任をするのを知り緊張して」


「そんなに緊張しないでください。俺、全くこの世界のこと知らないし世界を救った魔王の孫っていう自覚もないんで…普通の生徒と思い接してください」


「…それは助かります」


「それでは先生、後はよろしくお願いします」


 そう言うとシアン先輩は俺を残して教員室を出て行った。

 そして本日の流れ等を説明された後に俺はティルミッド先生に教室まで連れて行かれて現在、外で待機中だ。

 それと途中、ティルミッド先生は何度も段差で躓いている。

 その事から短時間でこの先生の性格が理解した。

 この先生はようわからん所でドジ踏むタイプだ。


「今日は転校生を紹介します。それと皆さん驚かないでくださいね。それでは入ってきてください」


 驚かないでくださいって言っても驚くだろ。

 男子が女学園に転校なんて…さて、行きますか!


 俺は静かに素早くドアを開けて教室に入る。

 もちろん、教室はざわめくがそんなのはお構いなし、こちとら騒がれるのは慣れてるもんで。

 チョークを手に取り、黒板にノボル・アケノって大きく書いた。

 ほう、こっちの世界の文字も書けるようになってるのか。

 次は自己紹介…これで俺の学園生活は大きく変わるここでヘマしたら俺は一生、変態のお面を被って過ごさなければならない。

 人生、何回目か知らんがこの大博打、成功させてやる!


「えっと皆さん、戸惑ってる所、申し訳ないが聞いてください。見ての通り俺は男です。王家の遠い親戚だと言われて田舎から急遽こちらに転校してきました。基本的に穏やかな性格をしていると自分では思っています。ですので怖がらずに気軽に接してください。遅れましたが自己紹介をします」


 俺が自己紹介をしようとした時、一番後ろの席の女子が立ち上がり俺を指差しこう言い放った。


「超ド級の変態!」


 おい、初対面の人間にいや、魔族にそれはないだろ!

 …待てあの顔見たことあるぞ…そうだ!


「あん時のジェット機女!」


「龍君、フィアナさんとは知り合いですか?」


「知り合いっていうか部屋で着替えていたら急にとんでもないパンチ喰らわされました!」


「だから私の部屋だって!」


「否、俺の部屋だ!それと耳の穴、かっぽじってよく聞け!俺は超ド級の変態じゃねえ!超ド級の平和主義者、ノボル・アケノだ!」


 てか、こいつがフィアナかよ…。

 シアン先輩とは全くの正反対じゃねぇか!


 





 

さて、次回はとりあえずとんでも展開になっていろいろヤバいことになっていきます。

ネタバレになるので許してください( ノω-、)

それではまた次の話で!

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