001 新たな世界
予約投稿がうまくいってなくて、書き直すハメになりました(/_;)
≪異世界説明書≫
やっほー。君がその世界で生きて行くために必要最低限なことを教えとくよー。まずね、ステータスとかアイテムボックスのことなんだけどねー。頭の中で念じるっていうか、想像したら顕現できるよ。アイテムボックスの容量の大きさは確か魔力の少なさに比例するよ。魔力が少ないほどアイテムボックスが大きくなる感じだね。んで、ステータスについてだけど基本はHP(体力量)、MP(魔力量)、STR(攻撃力)、VIT(防御力)、AGI(敏捷力)の5つがあるんだ。これらは特別なアイテムの摂取やレベルアップで上昇していくよ。
んで、次は冒険者ギルドについて説明するよ。冒険者ギルドは各街にあってそこの支部長がとりしきってるね。ギルドで発行されるギルドカードっていうのが身分証明書の役割をはたしてくれるっていうのはもう言ったか。ギルドカードに表示されるのは名前、ギルドランク、レベル、依頼達成履歴だけだから安心してね。出身地は冒険者登録のときに必要になるけど不明って書いてもいいと思うよ。
あとは、装備についてかな。装備はステータスウインドウから見れるはずだよ。レア度、説明、特殊効果なんかが表示されるはずだ。レア度っていうのはその世界の希少価値の概念で、レア度1~10まである。数字が大きい方が希少価値の方が高くなるんだ。
んで、あとはまあ…、≪異世界言語完全習得≫と≪完全解析≫をつけといたから、会話にも情報にも困らないと思う。それと、僕と会うことは多分もうないと思うよー。んじゃ、がんばってー。
転送された先の足元に落ちていた≪異世界説明書≫を一通りよんで、書いてあった通りにアイテムボックスに収納した。すると、ボックス内の枠のうち1つに≪異世界説明書x1≫と表示された。なるほど、個数も表示されるのか。
次はステータスを見てみようか。
ソラミネ・ハヤト 17 Lv1
HP 3200
MP 2
STR 5000
VIT 5000
AGI 10000
≪スキル≫
異世界言語完全習得、完全解析、秘剣、全属性剣、絶剣
≪獲得称号≫
剣を極めし者
「………はぁっ!?」
おい、色々つっこみどころがあるぞ。まず、ステータスが全体的に見て高いだろ絶対。けど、MPどうした!?
「てってれー♪通常、MPは生まれてから変化することはほとんどありませーん。つまり、最初のMP値がほぼ変わらず一生続くので、生まれてすぐ魔法使いとしての才能があるかどうか分かるよー。ちなみに冒険者ならMPは平均300ぐらいだねー。他の4つのステータスはレベルアップしたときの上昇幅にもよるけど、大体その世界の生物はLv1で各ステータス500ぐらいが平均だよん」
……なんか急にボックス内の≪異世界説明書≫が喋ったと思ったら、一通り説明して黙りやがった。あの世界の意志とかいうやつ…いつか叩きのめしてやる。
つーか、それよりおれのステータス異常すぎるだろ。いや、チートなのかも知れないけど魔法ほぼつかえねーじゃん。つか全属性剣ってなんだよ…。
「考えてもラチあかねーや。とりあえず動くか。」
早速、≪完全解析≫で周囲を解析してみた。
≪妖かしの森≫
ダンジョンレベル 15
踏破するのに安定だと思われるレベルは15。ゴブリンなどのモンスターが棲息しているため初心者による踏破は難しい。ゴブリンキングなどと遭遇した場合はただちに付近のギルドに報告するべし。この世界≪ドルマ≫における森林型ダンジョンでも最大級の広さを誇り、奥に進むにつれてモンスターが強くなっていく。≪深部≫に突入してしまった場合、ダンジョンレベルは50ほどになる。
「おれ初心者なんだけど。つか、現在位置解析したら≪妖かしの森・深部≫ってでてんだけど」
……全力で踏破しよう。近くの街まで…遠いな!深部だから当たり前か。こりゃ普通に歩いたら二日ほど野営になるな。
「………ッ!」
後方40mに生物の気配を感じた。曲がる気配はないな…。
「ちょうどいい、こいつで戦いのカンをつかんでやる」
20秒ほどたって現れたのは、豚と人が混ざったような顔をした緑の獣人で、手には槍をもっている。そして頭の上には王冠…。
「…あいつも解析できるかな。」
案の定、相手の情報を解析することができた。
≪ゴブリンキング Lv100 ランクS≫
ゴブリンを束ねる王。怒りがたまると手下であるゴブリンジェネラルやゴブリンアーチャーを呼ぶ性質がある。
「…まじかよ。」
読んでくださりありがとうございました!
隔日投稿をめざします。