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トリニティ△ファミリィ  作者: XIA YUN


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「アリシアの想い」

第9話「アリシアの想い」


-----


## プロローグ


ナナとのデートから数日後。


今度は、アリシアとの時間。


王女が語る、理想の家族とは――


そして、彼女もまた、夜のことを語る。


-----


## 第一章 デートの誘い


救出作戦から一週間後。


聖堂の庭。


ノエルはアリシアを待っていた。


夕方の柔らかな日差しが、彼女を照らしている。


「お待たせいたしましたわ、ノエル様」


アリシアが現れた。


「いえ、僕も今来たところです」


ノエルが答えると――


アリシアの姿に、思わず息を呑んだ。


彼女は今日、特別な装いをしていた。


深紅のドレス――


エレガントなデザインでありながら、どこか華やかさを感じさせる一着。


胸元は控えめに開いており、鎖骨の美しいラインが覗いている。


ウエストはしっかりと絞られ、彼女の引き締まった身体のラインを優雅に強調していた。


スカートは膝下まであり、歩くたびにふわりと揺れる。


スラリと伸びた長い脚が、ドレスの裾から覗いていた。


そして――


真紅の髪は、今日は優雅にストレートで流されていた。


腰まで届く長い髪が、サラサラと風に揺れる。


サイドの一部を編み込み、白いリボンで留めている。


メイクも完璧だった。


ルビーのような赤い瞳を引き立てる、上品なアイメイク。


長い睫毛がカールされ、瞳をより大きく見せている。


頬には、ほんのりとローズピンクのチーク。


唇には、深紅のリップ。


王女らしい気品と、女性らしい色香が、見事に調和していた。


「ノエル様…どうかされまして?」


アリシアが、少し恥ずかしそうに微笑んだ。


「あ…いえ、アリシア様がとても綺麗で…」


「まあ…」


アリシアの頬が、少し赤く染まった。


「ありがとうございますわ。今日は、特別におめかししてまいりましたの」


彼女は、優雅にスカートの裾を摘んで、軽くお辞儀をした。


その仕草が、あまりにも美しかった。


「では、参りましょうか」


ノエルが、アリシアに手を差し出した。


アリシアは、その手を取った。


二人は、街へと向かった。


-----


## 第二章 街デート


帝国の街は、夕方の賑わいを見せていた。


ノエルとアリシアは、並んで歩く。


アリシアの美しさに、道行く人々が振り返る。


だが、彼女は全く気にせず、ノエルだけを見ていた。


「わあ…素敵な街ですわね」


アリシアは、目を輝かせた。


「ヴァーミリオン王国とは、また違う雰囲気ですわ」


「そうですね。帝国は、調和を大切にする国ですから」


二人は、様々な店を見て回った。


雑貨屋、本屋、花屋――


その中で、アリシアはある店の前で立ち止まった。


「あら…」


それは、高級家具店だった。


ショーウインドウには、美しいダイニングセットが飾られている。


「素敵なテーブルですわね」


アリシアは、うっとりと見つめた。


「真紅の椅子…素敵ですわ」


「アリシア様らしいですね」


「ふふ、そうでしょうか」


アリシアは、微笑んだ。


「いつか…家族みんなで、こんなテーブルを囲みたいですわ」


「家族…」


「ええ」


アリシアは、ノエルを見た。


「あなたと…ナナと…そして、子供たちと」


彼女の頬が、少し赤く染まった。


「…そうですね」


ノエルも、微笑んだ。


二人は、さらに歩いた。


そして、ベビー用品店の前で、アリシアは長く立ち止まった。


「…可愛い」


ショーウインドウには、小さなベビー服やおもちゃが並んでいる。


「この服…とても可愛らしいですわね」


アリシアは、赤いベビー服を見つめた。


「わたくしの子供に…着せてあげたいですわ」


「…」


「男の子にも、女の子にも…」


アリシアの声は、とても優しかった。


「たくさん、産みたいですわ」


「たくさん…?」


「ええ」


アリシアは、ノエルを見た。


「あなたの…子供を」


彼女の瞳が、潤んでいた。


-----


## 第三章 高級レストランでの語らい


夕方、二人は高級レストランに入った。


個室の席に案内される。


窓からは、美しい夕焼けが見えた。


「素敵な場所ですわね」


アリシアは、満足そうに微笑んだ。


「アリシア様に似合う場所を選びました」


「ふふ、ありがとうございますわ」


二人は、向かい合って座った。


料理が運ばれてくる。


しばらく、楽しい会話が続いた。


そして、デザートの時間――


アリシアが、静かに口を開いた。


「ねえ、ノエル様」


「はい」


「わたくし…聞いていただきたいことがございますの」


「何でも聞きますよ」


アリシアは、少し深呼吸をした。


そして――


「わたくし、あなたの子供が…欲しいですわ」


彼女の頬が、真っ赤になった。


「…」


ノエルは、優しく微笑んだ。


「何人くらい?」


「え…?」


「子供、何人くらい欲しいですか?」


ノエルの質問に、アリシアは少し考えた。


「4人…いえ、5人でも6人でも…!」


アリシアは、恥ずかしそうに言った。


「賑やかな家族がよろしいですわ。男の子も、女の子も…」


「そうですね」


「それで…その…」


アリシアは、さらに顔を赤くした。


「わたくし、良き妻になりたいですの」


「…」


「炎の魔法で、お料理を作りますわ。お洗濯も、お掃除も…全て頑張りますわ。少々苦手ではありますが」


アリシアの目は、真剣だった。


「あなたをお支えして、子供たちを育てて…」


「温かい家庭を作りたいですの」


「アリシア様…」


「それに…その…」


アリシアは、さらに声を小さくした。


「夜は…」


「…?」


「夜は…その…」


アリシアは、耳まで真っ赤になった。


「ま、まだ…したことは…ございませんけれど…」


彼女は、恥ずかしそうに俯いた。


「で、でも…頑張りますわ…」


「頑張る…?」


「は、はい…その…」


アリシアは、震える声で続けた。


「あなたを…お喜ばせする…妻になりたいですの…」


「…」


「あなたがお望みになることを…全てお受けいたしますわ…」


アリシアは、もう顔が真っ赤で、涙目になっていた。


「だ、だから…その…わたくしを…お選びくださいませ…」


ノエルは、アリシアの手を取った。


「アリシア様」


「は、はい…」


「ありがとうございます。そんな風に想ってくださって」


ノエルは、優しく微笑んだ。


「僕も、アリシア様と家族になりたい」


「…!」


アリシアの目から、涙が溢れた。


「本当…ですの…?」


「ええ、本当です」


ノエルは、アリシアの手を強く握った。


「アリシア様は、僕にとって…大切な人ですから」


「ノエル様…」


アリシアは、ノエルの手を両手で握りしめた。


「わたくし…幸せですわ…」


二人は、しばらく手を繋いだまま、見つめ合っていた。


-----


## 第四章 目撃者たち


その頃――


レストランの外では、二人の人物が立ち止まっていた。


リリア・ウィンドソング(ナンバー11、20歳)。


アルテミス・クリスタロス(ナンバー2、29歳)。


二人は、偶然レストランの前を通りかかった。


「あ…あれは…」


リリアが、窓の中を見て固まった。


「ノエル様…とアリシア様…」


「…」


アルテミスも、二人の姿を見た。


個室の窓際に座る、ノエルとアリシア。


手を繋ぎ、幸せそうに微笑み合っている。


「…そう、ね」


アルテミスは、静かに言った。


「ノエルは…アリシア様を選んだのね」


「アルテミスさん…」


リリアの目から、涙が溢れた。


「わ、私…ノエル様のこと…」


「わかってるわ」


アルテミスは、優しくリリアの肩を抱いた。


「あなたも、ノエル様のことが好きだったのね」


「…はい」


リリアは、泣きながら頷いた。


「でも…もう…」


「ええ」


アルテミスも、少し寂しそうに微笑んだ。


「私も…少しだけ、期待していたわ」


二人は、しばらくレストランの窓を見つめていた。


ノエルとアリシアの幸せそうな姿。


「…行きましょう、リリア」


「でも…」


「これ以上見ていたら…辛くなってしまうわ」


アルテミスは、リリアの手を引いた。


「ノエル様の幸せを…遠くから見守りましょう」


「…はい」


リリアは、涙を拭いて頷いた。


二人は、レストランから離れて行った。


-----


## 第五章 庭園での語らい


夕食後。


ノエルとアリシアは、近くの庭園を歩いていた。


夕焼けが、二人を美しく照らしている。


「楽しかったですわ、ノエル様」


アリシアは、幸せそうに微笑んでいた。


「僕も楽しかったです」


二人は、手を繋いで歩く。


薔薇が咲き誇る庭園。


美しい噴水の音が、心地よい。


「ねえ、ノエル様」


「はい」


「さっき…レストランで言ったこと…」


アリシアは、少し恥ずかしそうに言った。


「本当ですわ」


「…」


「わたくし…あなたと、本当に家族になりたいですの」


アリシアは、ノエルの腕に寄り添った。


「温かい家庭を築いて…子供たちに囲まれて…」


「ナナと一緒に、あなたをお支えして…」


アリシアの声は、幸せそうだった。


「そんな未来を、夢見ていますわ」


「僕もです」


ノエルは、アリシアを優しく抱きしめた。


「アリシア様と、そんな未来を過ごしたい」


「ノエル様…」


アリシアは、ノエルの胸に顔を埋めた。


二人は、しばらく抱き合っていた。


夕焼けが、二人を温かく包んでいた。


-----



## 第六章 リリアの涙


その夜。


リリアは、自室で泣いていた。


「ノエル様…」


彼女は、枕に顔を埋めた。


「私…ずっと憧れてました…」


初めて会った時から、しあゆんに惹かれていた。


優しくて、強くて、誰にでも平等に接する。


「でも…」


リリアは、涙を拭った。


「ノエル様は…アリシア様を選んだんだ…」


彼女の心は、痛かった。


だが――


「…仕方ないよね」


リリアは、立ち上がった。


「アリシア様は…素敵な方だから」


彼女は、窓の外を見た。


月が、美しく輝いている。


「ノエル様…お幸せに…」


リリアは、そっと呟いた。


涙を流しながらも、彼女は微笑んでいた。


-----


## 第七章 アルテミスの決意


同じ頃。


アルテミスも、自室で考えていた。


「ノエル…」


彼女は、窓の外を見つめていた。


「私も…あなたに興味があったわ」


アルテミスは、ノエルに惹かれていた。


同じ氷の魔法使いとして。


そして、一人の女性として。


「でも…これで良かったのかもしれないわね」


アルテミスは、冷静に微笑んだ。


「あなたとアリシア様は…お似合いだもの」


彼女は、氷の結晶を作った。


美しい結晶が、月明かりに輝く。


「私は…あなたの幸せを見守るわ」


アルテミスの心は、穏やかだった。


少しの寂しさはあったが――


それ以上に、ノエルの幸せを願う気持ちが強かった。


「お幸せに…ノエル、アリシア様」


アルテミスは、静かに祈った。


-----


## エピローグ


翌朝。


訓練場。


アリシアは、いつも通り訓練をしていた。


「アリシア様」


リリアが近づいてきた。


「リリア…」


「あの…おめでとうございます」


リリアは、少し寂しそうに微笑んだ。


「え…?」


「ノエル様と…お幸せに」


「…!」


アリシアは、驚いた。


「見て…しまったんです。昨日のレストランで」


「そう…でしたの」


アリシアは、申し訳なさそうに俯いた。


「ごめんなさい、リリア…」


「謝らないでください」


リリアは、首を横に振った。


「アリシア様は…ノエル様を幸せにできる方です」


「リリア…」


「だから…頑張ってください」


リリアは、涙を堪えながら微笑んだ。


「わ、私も…応援してますから…」


「…ありがとう、リリア」


アリシアは、リリアを抱きしめた。


「あなたは、優しい子ですわね」


二人は、しばらく抱き合っていた。


-----


その様子を、遠くからアルテミスが見ていた。


「…良かったわね」


彼女は、優しく微笑んだ。


「これで…みんな前に進めるわ」


アルテミスは、訓練場を後にした。


新しい一歩を、踏み出すために。


-----


**第9話「アリシアの想い」 完**


**次回、第10話「三人の絆」 お楽しみに!**


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## 登場人物(第9話)


- **ノエル・フロストベール**: アリシアを街デートに誘う。理想の家族像を聞く。

- **アリシア・V・テンペスト**: デートで理想の家族を語る。「あなたの子供が欲しい」「夜も頑張る」と恥ずかしがりながら告白。

- **リリア・ウィンドソング**: レストランで二人を目撃。失恋を受け入れ、応援を決意。

- **アルテミス・クリスタロス**: リリアと共に目撃。穏やかに二人を見守ることを決める。


-----


## 次回予告


ナナとアリシア、それぞれとのデートが終わった。


今度は、三人での時間。


そして、周囲の女性たちも――


第10話「三人の絆」、お楽しみに!

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