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トリニティ△ファミリィ  作者: XIA YUN


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「嵐の予兆」

第5話「嵐の予兆」


-----


## プロローグ


ナナとアリシア、二人の告白を受けたノエル。


彼の心は、まだ揺れ動いていた。


だが、時は待ってくれない。


ヴァーミリオン王国では、ダリウスが不穏な動きを見せ始めていた。


そして、帝国アレクサンドライトでは――


新たな出会いと、試練が待っていた。


-----


## 第一章 ナイト・オブ・ラウンズの集い


王城の訓練場。


今日は、ナイト・オブ・ラウンズの定例訓練日だった。


12名の精鋭たち、そして特別枠のノエルを加えた13名が、一堂に会している。


「よし、全員集まったな」


フェリクス・アイゼンボルト(ナンバー1、32歳)が、力強い声で言った。


金髪に深紅の瞳、屈強な体格。ジークフリート陣営のリーダー格だ。


「今日は、模擬戦形式で行う。各自、相手を見つけて鍛錬しろ」


「はっ!」


全員が返事をした。


その中に、ノエルとナナもいた。


マリア陣営として、ナイト・オブ・ラウンズの訓練に参加している。


ナナは現役のナンバー7だ。


「ノエル」


声をかけてきたのは、プラチナブロンドの髪をした美しい女性。


ナンバー4――ヴィクトリア・フォン・エーデルワイス(28歳、ラインハルト陣営)。


「ヴィクトリア」


「久しぶりに手合わせしない?前回は中断しちゃったから」


「ああ、いいよ」


二人は訓練場の一角へ向かった。


ナナは、その様子を少し寂しそうに見ていた。


「ナナ」


声がした。


振り向くと、金髪の美しい女性が立っていた。


ナンバー3――エレナ・ホーリーグレイス(27歳、マリア陣営)。


「エレナさん…」


「一緒に訓練しましょう。あなたの水魔法、素晴らしいから」


エレナの目は、優しかった。


「はい、お願いします」


ナナは頷いた。


-----


## 第二章 ヴィクトリアとの模擬戦


ノエルとヴィクトリアは、向かい合った。


「じゃあ、行くわよ」


ヴィクトリアが双剣を構えた。


ノエルも、剣を抜く。


「お願いします」


次の瞬間――


ヴィクトリアが突撃してきた。


風を纏った双剣が、ノエルに迫る。


ノエルは、冷静に剣で防いだ。


キィン!


激しい火花が散る。


「相変わらず速いね」


「ふふ、それだけじゃないわよ」


ヴィクトリアの剣が、さらに加速した。


まるで風そのものになったかのような、圧倒的な速さ。


ノエルは、必死に防戦する。


*速い…!*


だが、彼は冷静だった。


パターンを読み、隙を見つける。


そして――


「そこ!」


ノエルが反撃に転じた。


氷の魔法を纏った剣が、ヴィクトリアに迫る。


「!」


ヴィクトリアは驚いて後ろに飛んだ。


「やるわね…じゃあ、本気でいくわよ」


彼女の双剣が、さらに輝いた。


「風神剣舞・烈風!」


圧倒的な速さの連撃が、ノエルを襲う。


ノエルは、氷の壁を作って防いだ。


「フロストウォール!」


氷の壁が、ヴィクトリアの攻撃を受け止める。


だが、風の刃が氷を削っていく。


*このままじゃ…*


ノエルは、決断した。


彼は氷魔法の防御壁を展開した。


「アイス・シールド!」


分厚い氷の壁が、ヴィクトリアの攻撃を受け止めた。


そして、さらに冷気の霧を発生させる。


「フロスト・ミスト!」


冷気の霧がヴィクトリアの視界を遮る。


「!」


ヴィクトリアが驚いた。


その隙を突いて、ノエルが一気に距離を詰めた。


「終わり」


氷の剣が、ヴィクトリアの首筋に当たった。


寸止めだ。


「…私の負けね」


ヴィクトリアは、剣を下ろした。


「いや、本気を出せばヴィクトリア様の方が強いですよ」


「そうかしら?でも…」


ヴィクトリアは、ノエルを見つめた。


「あなた、まだ力を隠してるわね」


「…」


ノエルは、何も答えなかった。


「ふふ、いいわ。いつか、全力を見せてね」


ヴィクトリアは、満足そうに微笑んだ。


その様子を、遠くから見ている人物がいた。


銀髪の美しい女性――アルテミス。


ナンバー2、セレスティン陣営の氷の精霊使いだ。


*ノエル…興味深い*


彼女の瞳に、興味の色が浮かんだ。


-----


## 第三章 ナナとエレナ


一方、ナナとエレナの模擬戦も始まっていた。


「行きます」


ナナが剣を振るう。


エレナは、光の盾で受け止めた。


「良い剣筋ね」


エレナの声は、穏やかだった。


だが、その動きは的確で鋭い。


光の魔法が、ナナに迫る。


「ライトブラスト!」


ナナは、水の魔法で防御した。


「ウォーターシールド!」


水の盾が、光の攻撃を受け止める。


二人の攻防は、美しかった。


水と光が交錯し、訓練場を彩る。


「ナナ、あなた強くなったわね」


エレナが微笑んだ。


「え…?」


「以前より、ずっと。何か良いことがあった?」


ナナの顔が、少し赤くなった。


*ノエルさん…*


「…頑張ってます」


「ふふ、そう。その調子よ」


エレナは、優しく微笑んだ。


そして、訓練が終わった。


「お疲れ様、ナナ」


「お疲れ様です、エレナさん」


二人は並んで座った。


「ねえ、ナナ」


「はい?」


「もし…悩みがあったら、いつでも相談してね」


エレナの目は、温かかった。


「…ありがとうございます」


ナナは、嬉しそうに微笑んだ。


だが、その心の中では――


ノエルとヴィクトリアの姿が、浮かんでいた。


-----


## 第四章 ノエルを慕う者たち


訓練が終わり、休憩時間になった。


ノエルは、井戸の水を飲んでいた。


「ノエル様」


声がした。


振り向くと、白髪の少女が立っていた。


華奢で可愛らしい顔立ち。


ナンバー12――ソフィア・ホワイトロータス(19歳、マリア陣営)。


「ソフィア」


「お、お疲れ様です…」


ソフィアは、恥ずかしそうに俯いた。


「今日の模擬戦、と、とても素晴らしかったです…」


「ありがとう。ソフィアも頑張ってたね」


「え…!み、見てくださってたんですか…!」


ソフィアの顔が真っ赤になった。


彼女は、ノエルに憧れていた。


同じマリア陣営として、ガーディアンであるしあゆんを目標としていたのだ。


「もちろん。回復魔法、とても綺麗だったよ」


「あ、ありがとうございます…!」


ソフィアは嬉しそうに笑った。


その時――


「ノエル様〜!」


明るい声がした。


振り向くと、薄緑の髪をした少女が駆けてきた。


ナンバー11――リリア・ウィンドソング(20歳、セレスティン陣営)。


「リリア」


「今日の戦い、すごかったです!やっぱりノエル様は最高です!」


リリアは、目を輝かせた。


彼女も、ノエルに可愛らしい憧れを抱いていた。


「いや、そんなことは…」


「いいえ!本当です!私、もっとノエル様みたいに強くなりたいです!」


リリアの元気な様子に、ノエルは苦笑した。


「リリアは十分強いよ」


「本当ですか!嬉しいです!」


リリアは満面の笑みを浮かべた。


ソフィアとリリア、二人の少女がノエルを囲む。


その様子を、遠くから見ている人物がいた。


ナナだ。


彼女は、少し複雑な表情をしていた。


*…みんな、ノエルさんが好きなんだ*


そして、訓練は終わりを告げた。


-----


## 第五章 アルテミスの接近


その夜。


ノエルは、聖堂に戻る途中だった。


月明かりが、道を照らしている。


「ノエル」


声がした。


振り向くと、銀髪の美しい女性が立っていた。


氷のように冷たい美貌、青い瞳。


ナンバー2――アルテミス(29歳、セレスティン陣営)。


「アルテミス…どうしたんですか?」


「少し、話がしたくて」


アルテミスは、ノエルに近づいた。


「今日の模擬戦、見ていたわ」


「…そうですか」


「あなた、氷の魔法を使うのよね」


「ええ、まあ…」


「私も、氷の精霊使いよ」


アルテミスは、手をかざした。


すると、氷の結晶が空中に浮かんだ。


美しい、芸術品のような氷。


「綺麗…」


ノエルは、思わず見惚れた。


「ふふ、ありがとう。でも…」


アルテミスは、ノエルを見つめた。


「あなたの氷も、美しいわ」


「え…?」


「戦場で見せた、あの氷の技。冷たいけれど、どこか優しさがある」


アルテミスの目が、少し柔らかくなった。


「私…あなたに興味があるの」


「興味…?」


「ええ。同じ氷使いとして…それに、一人の人間として」


アルテミスは、ノエルに一歩近づいた。


二人の距離が、とても近い。


月明かりが、二人を照らしている。


「また、話しましょう。ノエル」


アルテミスは、そう言って去っていった。


ノエルは、その場に立ち尽くした。


*…何だろう、この感じ*


彼の心は、ますます複雑になっていった。


-----


## 第六章 ダリウスの陰謀


一方、ヴァーミリオン王国。


ダリウスは、自室で一人笑っていた。


「アリシア…逃がさないよ」


彼の前には、一枚の書類があった。


「婚約の正式な発表…これで、君は逃げられない」


ダリウスは、邪悪な笑みを浮かべた。


「そして…あの白髪の男」


彼は、ノエルの情報を集めていた。


「帝国のガーディアン、ノエル・フロストベール…か」


「邪魔だな。消すか…」


ダリウスは、ある計画を練り始めた。


アリシアを手に入れるために。


そして、ノエルを排除するために。


-----


## 第七章 アリシアの訪問


翌日。


アリシアが、再び帝国を訪れた。


今回は、私的な訪問だった。


「ノエル様」


アリシアは、聖堂を訪れた。


「アリシア様…どうされました?」


「少し…お話ししたくて」


二人は、聖堂の庭を歩いた。


「実は…父上から、連絡がありました」


「…」


「婚約の正式な発表を、来月行うと」


「…!」


ノエルの表情が、険しくなった。


「ダリウスが、父上を説得したようです」


アリシアの目に、涙が浮かんだ。


「私…もう、時間がないかもしれません」


「アリシア様…」


「でも、諦めたくありません」


アリシアは、ノエルの目を見つめた。


「ノエル様…私を、助けてくださいますか?」


「…もちろんです」


ノエルは、即答した。


「僕は、あなたを見捨てたりしません」


「…ありがとうございます」


アリシアは、ノエルに抱きついた。


「ノエル様…」


彼女の身体が、ノエルに密着する。


柔らかい感触、甘い香り。


ノエルの心臓が、高鳴った。


「あ、アリシア様…」


「少しだけ…このままでいさせてください」


アリシアは、ノエルの胸に顔を埋めた。


「…はい」


ノエルは、優しくアリシアを抱きしめた。


二人の姿を――


遠くから、ナナが見ていた。


彼女の胸は、痛んだ。


*…私も、あんな風に…*


だが、ナナは何も言わなかった。


ただ、静かに見守るだけだった。


-----


## 第八章 ジークフリートとの会話


その夜。


ノエルは、ジークフリートに呼び出された。


騎士団長の執務室。


「ノエル、座ってくれ」


「はい」


ノエルは、椅子に座った。


ジークフリートは、真剣な表情だった。


「お前のこと、最近よく耳にするぞ」


「…どういうことですか?」


「女性関係だ」


ジークフリートは、苦笑した。


「ナナ、アリシア、アルテミス、エレナ、ソフィア、リリア…まだ他にもいるらしいな」


「い、いえ…そんなつもりは…」


「いいか、ノエル」


ジークフリートは、真剣な目でノエルを見た。


「お前は、優しすぎる」


「…」


「優しさは、美徳だ。だが、時には人を傷つけることもある」


「…」


「お前が決断しないことで、女性たちは苦しむ」


ジークフリートの言葉が、ノエルの心に刺さった。


「…そうですね」


ノエルは、頷いた。


「でも、今すぐ決めろとは言わない。ただ…」


ジークフリートは、ノエルの肩に手を置いた。


「ちゃんと向き合え。それが、お前の責任だ」


「…はい」


ノエルは、深く頷いた。


ジークフリートは、優しく微笑んだ。


「まあ、羨ましい悩みだがな」


「ジークフリート…」


「冗談だ。でも、応援してるぞ」


二人は、友人のように笑い合った。


-----


## 第九章 セレスティンの助言


執務室を出たノエルは、廊下でセレスティンと出会った。


「ノエル、少しいいか?」


「セレスティン…はい」


二人は、静かな場所へ移動した。


「ジークフリートから、話を聞いたよ」


「…そうですか」


「ノエル、お前は今、岐路に立っている」


セレスティンは、静かに言った。


「恋愛というのは、複雑だ。特に、複数の人から想いを寄せられるのは」


「…」


「だが、忘れるな。お前の選択は、多くの人に影響を与える」


「わかっています」


「ならば、答えは一つだ」


セレスティンは、ノエルを見つめた。


「自分の心に、正直になれ」


「…自分の心」


「ああ。周りの期待や、義務ではない。お前自身が、誰を選びたいのか」


セレスティンの言葉は、ノエルの心に響いた。


「…ありがとうございます、セレスティン」


「いいさ。それに…」


セレスティンは、少し笑った。


「お前なら、きっと正しい選択をする」


「…」


ノエルは、深く頷いた。


-----


## エピローグ


その夜。


ノエルは、自室で一人考え込んでいた。


*自分の心に、正直に…*


彼は、天井を見つめた。


ナナの優しい笑顔。


アリシアの情熱的な瞳。


そして――


他の女性たちの存在。


*僕は…どうすればいいんだ*


だが、答えは出なかった。


そして――


ヴァーミリオン王国では、ダリウスの陰謀が動き出していた。


「さあ、計画を実行しよう」


彼は、邪悪な笑みを浮かべた。


嵐が、近づいていた。


-----


**第5話「嵐の予兆」 完**


**次回、第6話「決断の時」 お楽しみに!**


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## 登場人物(第5話)


- **ノエル・フロストベール**: 主人公。多くの女性から想いを寄せられる。ガーディアン(特別枠)。

- **ナナ**: ナンバー7、20歳。マリア陣営。ノエルに想いを寄せる。アリシアとノエルの姿を見て苦しむ。

- **アリシア・ヴァーミリオン**: ノエルに助けを求める。婚約発表が迫る。

- **フェリクス・アイゼンボルト**: ナンバー1、32歳。ジークフリート陣営リーダー。

- **ヴィクトリア・フォン・エーデルワイス**: ナンバー4、28歳。ジークフリート陣営。ノエルと模擬戦。

- **エレナ・ホーリーグレイス**: ナンバー3、27歳。マリア陣営。ナナと訓練。優しい先輩。

- **ソフィア・ホワイトロータス**: ナンバー12、19歳。マリア陣営。ノエルに憧れと淡い恋心。

- **アルテミス・クリスタロス**: ナンバー2、29歳。セレスティン陣営。氷の精霊使い。ノエルに興味。

- **リリア・ウィンドソング**: ナンバー11、20歳。セレスティン陣営。ノエルに可愛らしい憧れ。

- **ジークフリート・レオンハート**: 剣聖、ノエルに助言する友人。

- **セレスティン・セレスティア**: 聖霊、ノエルに助言する友人。

- **ダリウス・ヴァンフリート**: アリシアの許嫁。陰謀を企む。


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## 次回予告


ダリウスの陰謀が動き出す。


アリシアの危機。


そして、ノエルの決断が――


第6話「決断の時」、お楽しみに!

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