chapter18 術者の影
翌日
オレは朝早くから裏庭に出て、水人形の実験の続きを始めた。
この魔法でわかったことがある。
扱いが、とにかく難しい。
だが――それだけに、とてつもない可能性を感じる。
今は“内部の水を操作し、自在に動かせるのか”という検証中だ。
いきなり全身を動かすのは無理だろう。
だから、まずは腕だけを動かす練習をしている。
意識を投影するだけでも膨大な集中力がいる。
その状態でさらに動かそうとするのだから、精神疲労の蓄積は異常だ。
それでも。
転生して三年経ったとはいえ、日本で培ったオタク魂は健在だった。
仕事をしながらゲームの縛りプレイ。
息抜きにラノベやアニメ。
そしてまたゲーム。
それが転生前のルーティンだ。
某モンスター育成ゲームやブロック建築ゲームのRTAにも挑戦したが、あれは別次元だった。
だから方向転換した。
普通にクリアしてもつまらない。
ならば、どれだけ制限をかけた状態でクリアできるか。
そういう遊び方にのめり込んだ。
縛りプレイの種類は数えきれないほどある。
軽く調べただけでも気が遠くなる量だ。
だが実際にやってみると、奥が深い。
制限があるからこそ、攻略の道が見える。
この水人形も、それに近い。
最初はただの水。
だが、赤い鯉が青き龍へと昇るような――そんな変化の予感がある。
難しいからこそ、面白い。
オレは高揚を抑えきれないまま、ウォータードールの実験を続けた。
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