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転生してスローライフ  作者: 火川蓮
第三章

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chapter16 長女が魔法を使える日

時刻は夕方。

オレは水人形を使った実験を行っていた。

夕飯の支度には、まだ少し早い。


空は橙色に染まり始め、庭先には長い影が伸びている。

水人形の動きを調整していると、ふと気配を感じて顔を上げた。


少し離れた場所で、フィアナ姉さんが深く息を吸い込んでいる。

おもむろに両手を前へ伸ばし、視線を一点に固定する。

そして、声を発した。


「私の炎よ! 飛び立て、火球ファイアボール


次の瞬間――

小さな火球が放たれ、地面を抉った。


■ ■ ■


オレは水人形の実験を止め、その光景に見とれていた。


(おっと、いけない)


すぐに水人形への意識投影を解除し、フィアナ姉さんのもとへ駆け寄る。


「やったね!! フィアナ姉さん!!」


そう声をかけると、


「ありがとう。フィルのおかげだよ」


フィアナ姉さんは、心から嬉しそうに笑った。


「帰ろうか」


オレの言葉に、フィアナ姉さんは頷く。

二人並んで家へ向かうと、背後から差す夕日の光が、

まるで包み込むようにオレたちを照らしていた。

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