chapter11 認識の違い
魔法の練習をしていたところを、フィアナ姉さんに見つかってしまった。
いつから見ていたんだろう?
少し驚いたような顔をしている。
オレがそう考えていると――姉さんが口を開いた。
「フィルはすごいね。
魔法がたくさん使えて……私は、まだ使えないから……」
そういえば――父さんや母さんが魔法を使うところは見たことがあるけど、姉さんたちが魔法を使っているところは見たことがない。
練習している姿なら、何度か見かけたことはあるのだけれど。
魔法は、そんなに難しいものじゃない。
……そう思ってしまうのは、オレが“異世界人”だからだろうか?
日本には魔法を題材にした作品がたくさんあったし、理屈や手順も自然と頭に入っていた。
魔法とは――精神を安定させ、想像したイメージを魔力というエネルギーで現実に具現化するもの。
マンガや小説を読んでいたオレは、すぐにその“理”を理解し、魔法を使えるようになった。
だが、この世界の人たちにとっては――
“想像し、現実に具現化する”
この過程そのものが、難しいのかもしれない。
村人たちは魔法を使わず、畑仕事もほとんど手作業だった。
桶や樽で川から水を汲み、薪に小枝を擦り付けて火を起こす。
正直、原始的すぎないか?と思ったほどだ。
大人ですら魔法を使える人は少ない。
ましてや、子供で使える者など――ほとんど“いない”のだろう。
皆、練習はしているが、使えるようになるまでには長い時間がかかる。
……つまり、そういうことか。
そんなことを考えていると――フィアナ姉さんが、意を決したように言った。
「私に、魔法を教えてほしいの!!」
……はい?
魔法が使えないから、使えるようになりたい――ということか。
まぁ、試したい魔法ならまだあるし、オレのやり方で“他の人も魔法が使えるのか”は、少し気になる。
オレは、フィアナ姉さんに魔法を教えることにしたのだった。
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