prologue1 神との邂逅
初作品の「異世界スローライフ」をリメイクして投稿して行こうと思います。
よろしくお願いします。
※こちらの作品は、不定期更新になります。
オレの名前は石坂弘信、32歳、男だ。
容姿は黒髪黒目で少しぽっちゃり気味。イケメンでもブサメンでもなく、まさに〖THEモブ〗といった感じだ。どこにでもいる普通の社会人である。
趣味はラノベを読むこと。仕事のストレス解消に良いと聞き、5年前から読み始めた。たまにゲームで気を紛らわせることもあるが、最近のゲームよりもレトロなゲームの方が好きだ。
彼女はいない。恋人が欲しくて体を鍛えたり、おしゃれしたり、色々と頑張ったこともあった。好きになった人には玉砕覚悟で何度も告白したが、すべて断られた。
大手企業と言われる会社に就職して10年――少ない給料でなんとか生活してきた。
仕事はシフト制で休日はランダム。一応週に二回は休めるが、固定休ではなく、その日の職場の人数によって変わることもある。サービス残業は当たり前で、上司が相談してくるときはまだマシだと思うしかない。リズムが崩れるのが本当に嫌だ。
店舗勤務なので上司や店長もコロコロ変わる。言ってくることも変わるため、非常にやりにくい職場だ。
休憩は1時間の八時間労働だが、忙しいときは休憩をすっ飛ばすこともある。
今の上司は「ちゃんと休憩は取れ」と言ってくれるが、オレはいつも面と向かって言っていた――
「休憩を取れない仕事量を与えてくるのは、あなたたちでしょう?」
改善しようと努力してくれる上司もいれば、言葉だけで終わる上司もいる。
「わかった。考えとく、伝えとく」と言うだけで、同僚に「上司からあの話聞きました?」と訊いても「いや、聞いてないけど?」と返されることも珍しくなかった。
そんな日常を過ごしていたある日、オレは突然、真っ白な空間にいた。
最後に覚えているのは、確か自分の部屋で寝ていたこと――
『どこを見ている? こっちじゃ』
声のした方を見ると、白いローブを纏った老人が立っていた。
一見すると普通の老人だが、背筋は伸び、眼光は鋭く、全身から神々しい雰囲気を放っている。いかにも〖神〗といった存在感だ。
『やっと気付いたか?』
「は…初めまして。私は石坂弘信と申します」
『うむ。わしはオルグレイン、神じゃ』
この出会いが、オレの運命を大きく変えることになるとは、まだ思いもしなかった――。
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