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①④
確かにあの山小屋なら幽霊が出て来てもおかしくはないかも知れない。
だってあの朽ちた山小屋の中でどれだけの人が犯され殺されかけたと思ってる?両手じゃ足りない数があるのは間違い無さそうだった。
その分、多くの人の憎しみや怨みがあの山小屋の中に蓄積されていると言ってもいい。
もし、念という物が実際に存在し肉体から這い出る事が出来たとして、尚且つとある場所で留まる事が出来るのであれば、そりゃ幽霊にでもなって復讐くらいするに決まっている。
「怖い?」
三太が尋ねた。
「怖い?私が?ばっかじゃない?そんな事ある訳無いじゃん」
風子はバックを強く抱き寄せた。
「なら決まりだ」
ひょっとしたらこのドライブは居酒屋にいた連中の何人かを山小屋へ向かわせ待機させておく為の時間稼ぎだったのかも知れない。
そっちがその気なら、こっちだって考えがあると風子は思った。




