フラグブレイク!
遅くなりました…
なんか眠い頭で書いてるのでだいぶ変かも…
「ここはこんなに治安が悪いの?」
「いえ、そんなことはないと思うのだけれど・・・」
葉月とミラーラはお互いに横を見る形で話している。しかし、二人とも後ろで両手と足をロープのようなもので拘束される形で、床に仰向けに倒れる形でだ。
そう、二人は今宿の部屋の中で拘束されていた。
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三人の全身黒ずくめの男|(?)が葉月とミラーラの宿泊している部屋に押し入ったのは、丁度葉月がシャワーを浴び終わった後だった。
夕食をどうするかについて話し合っていた時、突然扉が開けられ瞬く間に二人の足元から木の床と同じ色をしたロープが二人を拘束した。
「キャッ!!」「いやっ!!」
ミラーラは扉の向こう側に魔術で反撃をしようとしたのだろうが、扉に向けた手からは何も発生しない。そうこうしているうちに、更にロープが生まれて二人を拘束してゆく。
「ちょ、乙女に何てことするのよ!」
「誰が乙女よ、誰が・・・」
「てかなんでミラーラはそんなに落ち着いてるのよ!」
「だって、ね。この程度の雑魚ならどうとでも出来るでしょう?」
「誰が雑魚じゃ、ぼけぇ!」
ミラーラの一言に、最初に部屋に入ってきた男が怒鳴った。葉月はブルブル震えながら必死にもがく。
「なんで相手怒らせてんのよ!?」
「いえ、ね。大丈夫よ。」
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・・・という流れで、かれこれ30分ほど拘束されていたのだ。
「という流れじゃないわよ!ミラーラ、なんとかなるんじゃ無かったの?」
「まぁ大丈夫よ、あと少し待ちなさい。」
こそこそと二人で話していると、見回りから戻ってきた男の一人がゲヘヘ、といやらしい顔で笑う。
「兄貴、コイツらどうやって頂いちゃいますか?」
ヒッ、とミラーラが怯えるが、それを無視して兄貴と呼ばれた最初に部屋に入ってきた男が平然と答える。
「ムカつくやつらだが、コイツはあの巫女様だぞ?交渉材料には丁度良いだろう。」
「交渉て・・・教団とですか!?さっすが兄貴、考え方が普通と違うぜ!そこに痺れるあこg」
「馬鹿言ってないでサッサと電話の準備しろ!」
リーダー格の男は、脇の二人の手下達に怒鳴るとそのまま部屋を出て行こうとする。
しかし、いつの間にか部屋の扉は閉まっていて、そこには赤髪のショートカットの少女が立っていた。
「ミラーラにこんな事するなんて・・・なんてうらやま…ごほん、もといなんて非常識な!」
「げっ!お前はまさか・・・炎の巫女・ファラ!」
なにやら犯人が焦っているが、葉月には何がどうなっているのかさっぱり分からず、ただ巫女という単語に反応してミラーラを仰ぎ見る。ミラーラは少し引きつった笑みを浮かべながらも良かった、と呟いた。
ファラと呼ばれた赤髪の少女は、ニヤリと不吉な笑みを浮かべて犯人を睨む。
「説明的台詞有難う、犯人さん。まぁ取り敢えず、消えなさい。」
そして、一言と共に犯人3人はいきなり全身燃え上がりだした。
「「「うわぁ!!??」」」
理解不能な現象に一瞬反応が遅れながらも、ふと互いの炎を見た瞬間に叫び慌てながら窓から逃げて行った。
「あー、ここ4階だけど大丈夫かな?」
「いや、貴女がそこにいたら窓からしか出られないじゃない。」
ミラーラは笑いながらファラに突っ込む。
その様子をじー、と見ながら葉月はファラに尋ねた。
「誰?」