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異世界転移で勇者になった私は叔父と奇跡的に再開した。  作者: プロト・シン
一章『私は叔父と奇跡的にサイカイした』
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第7話〔叔父とはじめての討伐依頼その②〕再開14日目[日中]

「数は見える範囲で十一、洞穴の前に集落みたいな寝床を形成した典型的なゴブリンの巣だね。おそらく奥には親玉が居るよ」


 偵察から帰ってきた姪が開口一番、森の中で待機していた叔父にそう述べる。


「――親玉とは?」


「大抵はゴブリンを従えるホブゴブリンってのが一般的。稀にそうじゃない場合もあるけど、――普通にホブだと思う」


「その根拠は?」


「……皮が干してあった、ホブゴブリンは捕らえた獲物の皮で服を作らせるから分かり易い証明になるの」


 どんな獲物で。とは敢えて聞かず。


「遅かったってコトか……?」


「ううん、アレは最近の物じゃないと思う。村から攫われた人達は多分まだ、穴の奥」


 そうか――。


「――なら、早く行こう」


「そうだね。けど遣るのは暗くなってから」


「……夜襲か」


「うん、その方が動きやすいから」


「逆に不利になるコトはないのか?」


「そうだね、見え難いのは相手も同じ――けど、明かりの傍に居るのは向こうだから」


 なるほど。と――。


「――凄いなヒメ」


 ぇ。と小さな戸惑いの声が不意に漏れる。


「本当に大変な経験をしてきたんだな、此処で」


「ぁ、ぅん……」


「確かにヒメの言うとおり、いつまでも姪っ子扱いをするのは良くないな」


 改めよう。そう気持ちを新たに腰を上げる叔父の瞳に、立派に成長した姪の姿が映る。


「……ぇっと」


 唐突な評価、展開に――やや戸惑いの表情を見せる、と。


「それじゃ日が暮れるまでは待機だな、今の内にやっておくほうがイイことはあるか?」


「ぇ。ぁぁ、えっと所持品や装備の確認それといくつかのパターンに分けての検討かな」


「よし。なんか――」


 ――それっぽくなってきたな。と思いはした、が言わずにいると。


「なんか……?」


「イヤ何でもないよ」


「なんで、気になるよ」


「あぁ。まあそれなら、終わってからでも言おうかな」


「……オジさん、それ……」


 叔父もハッと気付く。と同時に――。


「――そういうのは、知ってるんだな?」


 と、意外だと言わんばかりに姪を見る。


「べつに……私だって、ゲームくらいはするし」


「ェマジで。ド〇クエとかF〇を……?」


「ぇっとそういうのじゃなくて、スマホでやるほうの」


「ぁぁ、そっちか」


 心なし残念そうに叔父が言う。


「でもド〇クエは知ってるよ、小さい時にオジさんがしてるのを見てたこともあるし。ゼリーみたいな、青いやつでしょ」


「スライムな。言っておくが青だけじゃないぞ、赤とか緑とか何ならピンク色まで存在しているバラエティに富んだ仕様だ」


「ぇ、そうなの?」


「うむ。――ぁぁそういえば、この世界にはスライムは居るのか?」


「ぁぁ……」


 何故か浮かない、寧ろ嫌悪感すら伝わってくる様子で。


「……居るには居るよ」


「と言うと?」


「正直ここのは見た目を含めて可愛いと思える要素は全くないかな」


「ふム、その手の類か」


「ぇ、知ってるの……?」


「いや、ただ昨今スライムの立ち位置は微妙でな、強さも最弱だったり最凶だったりと従来のイメージとは随分様変わりしている」


「そうなんだ……」


「しかし、来た時には最初の敵はスライムだろうと思ったりもしたがそういう訳なら遭遇せずによかったと言う感じだな」


「ぁぁそうだね。そういえばオジさんが最初に遭った相手って?」


「……魔物と言うかは、人だな。所謂ヒトコワって奴だ」


「まぁそうかもしれないね……」


「ちなみにピエロを見る度、小さい時は泣いていたが今はどうなんだ?」


「ぁぁ、今は……サメの方がかな」


「なんで?」


「前に映画でそういうのを見て、嫌になった……」


「ふム。ならピエロ姿のサメ系の魔物が出ないことを祈ろう」


 しかし――。


「……それは」


 ――それで可愛いのではと思う、捉え処の難しいお年頃女子だった。








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