第7話
俺は預けられることが不安だった。
前世でトラウマがあり、自殺してしまった。
今世でも俺は生まれてすぐに捨てられた。
そしてそんな俺のために何も悪くない婆さんが傷付いた。
なんでこんな不運なのか、自分の運命を恨んだ。
俺はそれでも立ち上がった、それでも着々と心は削られていった。
そんな状態で俺は預けられると言われれば少し迷ってしまう。
婆さんは俺が不安がっていることに気づいたのか、言葉を紡いだ
「お前はな親に捨てられて、また捨てられるかもしれないとでも思っておるのじゃろうけどそう心配するな。そいつは信用できる。まぁ最終的には自分で決めなさい。」
俺は急にそんなことを決めるのは無理だった。でも婆さんにこれ以上迷惑をかけれないとも思った。
そして、……
――……――
俺は誰にも迷惑は掛けたくは、ない。
だが、それは自分の身を守れるようになってからだ。それまでは俺は育ててもらわなくてはならない。
だから俺は婆さんではなくあの女性に付いて行くことにした。
俺がそうすることが意外だったのかあの女性は口を開いた。
「なんで私についてくることにしたの?普通ならあんまり自分を拾った人から離れたくはないと思うけど。」
「まぁばあさんの信用できるって言ってたし、まぁ婆さんに迷惑を掛けたくないから。」
「私になら迷惑を掛けられると?」
なんとなくだがこの人はめんどくさい気がする。
「いや、まぁそういうわけではないですけど……。」
「まぁいいわ。よろしく。私はリーシャ・ヴァーチェよ。よろしく。」
そういやこの人の名前を知らなかったな、と思いつつ俺も挨拶をした。
「どうもセルト・ヴァーチェです。」
お互いが名乗り合い俺は新たな新居へと歩を進めるのだった……。
投稿頻度が下がって申し訳ありませんでした。今日からまた投稿頻度を上げると思います。
少しモチベが……。
評価やいいね、感想を書いてくれると嬉しいです。