異世界に転生しちゃいます
「ここは、どこだ?」
目を開くと、全く知らない天井が見えた。俺は何処で何をしていたのか・・・記憶があやふやだ。
俺は少し目を瞑ってみる。・・・・・・ ああ段々と思い出してきた。
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俺は神川大樹17歳日本で高校生をやっていた。学校ではいつも成績上位をキープしていたかなりできる奴だった。しかし、小さい頃から友達を作るのが苦手でいつも一人でいた。そして、だいぶオタクだった。
ある日、学校が終わりいつも通り一人寂しく下校していたときだ、異世界転生お馴染み誰かが轢かれそうになるという展開に出くわした。俺は咄嗟にその人を押した。身体に衝撃が走った。何が起きたのか理解できなかった。
ゆっくりと意識が闇に沈んでいった。
「・・きさん」「・ろきさん」「ひろきさんっ!」
俺は目が覚めた。周りを見回した。そこは謎の白い場所だった。上も下も右も左もどこまで続いているのかわからなかった。
先ほどの声の主は目の前にいた。とても美しい女の人?だった。髪は肩の辺りまでの長さでまるで輝いているかのような金色だ。唇は薄いピンクで肌は新雪のように真っ白、胸もそこそこある。
うん、女神様と呼ぼう。
女神様はその少しつり気味な目でこちらを見ていた。そして女神様はこう言った、
「貴方は死んでしまいました。」
うん、知ってた。こういうのはアレだろなんか異世界行きませんか的なのだろ。
「そうみたいですね。俺はこれから異世界転生しちゃったりするんですか?」
「え?なんでそんなに冷静なんですか貴方は?」
「いや、だってあんなおもいっきり撥ねられたら死ぬでしょ普通。っていうか異世界転生するんすか?、俺。」
「貴方の言うとおり異世界転生することもできます。ただ、他にも選択肢があります。」
「それは?」
「まず、神川大樹としての人格を失い、もう一度日本に生まれ変わることです。次に、貴方という人格を持ちながら天国又は地獄へいくことです。今まで良いことをしてきたなら天国へいけるし、逆に悪いことをしてきたなら地獄へ堕ちます。貴方はどうしますか?」
「じゃあ俺は異世界転生で。楽しそうなんで。」
「わかりました。」
「あの、転生するときのチート能力みたいのないんですか?」
「ありますけど貴方にはあげません。」
「?何でですか?」
「なぜならさっき貴方は私の胸をみていたからです。バレないとでも思ってましたか?」
「すんません。」
「ではさようなら~」
「え、ちょ、まっ!」
突然目の前が光に包まれた。
~~~~~
ということで俺は異世界転生した。
こちらでの俺の名前はツヴァイ・ツァン・アスタロトだ。歳は14歳前の俺より少し若い。一応伯爵家の次男だ。兄はアインス・ツァン・アスタロトという。結構歳が離れていて20歳だ。
ちなみに俺が住んでいるこの国はシェール王国というらしい。しっかりと異世界らしく魔法もあるみたいだ。
俺は両親や兄と仲が良くないらしい。らしい、というのも14歳より前の記憶は俺であって俺でない。つまり元のツヴァイ・ツァン・アスタロトの記憶ということだ。
俺は随分適当に扱われてきたみたいだ。
ぐー。
お腹がなってしまった。そういえば死んでから何も食べてないな、飯を食べるついでに家族に会ってみるか。
食事が始まった。俺は貴族のマナーなんて知らないので普通に食べた。そしたらなぜか汚物を見るような目で見られた。どうやらこの家はマナーなんかに厳しいみたいだ。とその時の俺は思っていた。
食事が終わった後、兄に呼ばれた。兄のところに行くと殴られた。
「!?」
「お前みたいな弟なんか要らない。早くこの家からでていけ!」
意味がわからなかった。
昼飯までの間俺はずっと何故殴られたのか考えていた。そして、一つの答えに行き着いた。兄はマジで俺のことが嫌い。という答えに。
昼飯はできるだけおとなしく食べた。しかし、家族目は変わらなかった。俺はこの家を出たいと思った。
まず、この国について調べた。どうやらこの国には魔法学園というものがあるようだ。俺はそこで魔法を学びたいと思った。
その日の夜俺は両親に魔法学園に行きたいと話した。両親はよほど俺のことが嫌いだったのだろう。俺が家を出て、魔法学園に行くことにとても喜んでいた。最低限のお金はやる、と言ってくれた。
俺は部屋に戻り、荷造りをした。明日の早朝にでも出発するそうだ。俺はワクワクする気持ちで眠りについた。
翌朝、俺は両親が用意した馬車に乗っていた。車と比べるとだいぶ乗り心地が悪い。
何はともあれここから俺の第二の人生の始まりだ!
来週も投稿したいと思います。
よろしくお願いします。
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