はじめに
僕は数学が嫌いだ。
何故かというと、話は長くなるのだが、
話す必要があるので話そう。
最初から数学が嫌いだった訳ではない。
寧ろ、好きな方で、あのわからない問題を理解した
ときの快感は何とも言えず良かった。
だから、僕は難解な問題を沢山解いた。
図形、証明、確立、微分、積分、何でも解いた。
でも、あるとき気づいたんだ。
それは、数学には何をやるにしても公式というものがる。
そうだな…例えば縦かける横とかね。
僕はそこに疑問を持ってしまったんだ。
何で縦かける横で面積がでるんだって。
まぁ、これは簡単な例だからわかるかもしれないが、
あらゆる公式に疑問を抱いたんだ。
思い出して欲しい、いろいろな公式を。
何でこれに当てはめると答えが出て、
そもそも、この公式がどんなもので、
どこから出てきたのかわかるかい?
もしかしたらわかる人もいるかもしれないね。
それはすごい、尊敬しよう。
まぁ、ともかく、僕はそういった疑問を抱いたわけだ。
僕はどうでもいいことはどうでもいいが、
好きなことに関してはなんでも知っていないと
気がすまない性質でね、
このせいで、大学入試の歴史は散々だったよ。
一部は学校の教授並の知識があるのに、
全体だと3分の1しかしらないんだからね。
何とも滑稽な話だ。
おっと、話が横道に逸れてしまったが、
僕はその疑問を学校の先生に聞いてみたんだ。
そしたら、なんて答えたと思う?
そこまで考えるのは学者のレベルだよ。
君たちはまだ、こうなるとだけ覚えておけばいい。
ふざけるな!と言いたくなった。
どうせ、先生にもわからないことだったのだろう。
真意ははっきりと判らないが、
自分で調べること余儀なくされた訳だ。
しかし、いざ調べてみると、難解すぎて到底
理解することのできないものだったよ。
それに挫折した僕は数学をやめた。
そもそも、そこが判らなければ、
理解できていないものを理解できるようになったと
思っているだけで、そこが解せない。
どこで造ったかわからない冷凍食品を食べて
満足しているようなものだ。
なら勉強すればいい話だが、ちょっと待ってくれ。
1足す1がこうでこうだから2になると理解したところで
完全に自己満足の世界じゃないか!
あぁ、そう、僕はそこまで疑問を抱いていたんだ。
1足す1が何で2なんだろうねってね、
3でも4でもいいじゃないか!
そう思ったら1足す1が3だろうと4だろうと、
自分にはまったく関係の無いようなことだと思えてきた。
まぁ、仮にこの世界がプログラムされた世界で、
僕ら皆が1足す1のようなもので構成されているとすれば別だ。
どんなに時間がかかろうとも調べてやろうと思う。
何故なら、もしそうであれば、それを解析すれば
すべてを解析できたのと一緒だからね。
でも、そうでもないだろう。
肯定できないが否定できない類の問題である。
とにかく、そんな不確定なものに時間を費やすのも
無駄であるので、僕はなにかもっと有益なものは
ないかと考えたんだよ。
一つ断っておくが、数学者を否定しているわけではない。
彼らは非常に優れており、尊敬しさえする。
ただ単に僕がそこまで数学に興味を持てなかっただけである。
で、思いついたのが、
この世界人と人との関係がすべてである。
他人がいなければ何もできない。
それならば、人を分析して解析すればこれほど
有益なことはないだろう!
心理学に近いものがあるが…人間学!
そう名づけようじゃないか。
様々な人と話して分析し解析していきたいと思う。
それを、レポートにまとめてみようじゃないか!
早速取り掛かろうと思うので楽しみにしていただきたい。