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【エッセイ】

あとは、君がそこに座れば。


ガリガリガリ...ジリジリジリ...


私がコーヒー豆を挽く音。



ちゅん...ちゅん...


スズメが外でさえずる音。



ボー...ボー...


石油ヒーターが部屋を暖める音





コーヒー豆の香ばしい香り。



冬の朝の涼しくて乾いた匂い。



石油ヒーターのちょっとガス臭い匂い。





昨日の夜掃除したピカピカのキッチン。



年季の入った母親がくれた鉄のフライパン。



なかなか火がつかないガスコンロ。





コンコン...ぱかっ...


卵を割った音



じゅぅ...じゅぅ...


その卵がフライパンで焼かれる音。



ざくっ...ざくっ...


レタスを手でちぎる音





卵が焼ける匂い。



食パンが焼ける匂い。



ちぎったレタスの青い匂い。





固めに焼きあがった2つの目玉焼き。



トースターの中から飛び上がった2枚の食パン。



みずみずしいレタスが、こんもりと。





カチ...


ガスコンロの火を止める音。



ザク...ザク...


食パンを包丁で切る音。



トクトクトク...


コーヒーをカップに注ぐ音





淹れたてのコーヒーの匂い。



焼きたての食パンの香り。



イチゴジャムの甘い香り。





木製の丸テーブルと2脚の椅子。



テーブルに置かれた2皿の朝食。



彼の好きなコスタリカのコーヒー。









ゆっくりと階段を降りる音。





ほのかに香る、幸福の匂い。





開くドア。

















あとは、君がそこに座れば。 -終-









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