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ナルミの物語  作者: 仲介
6/6

始まる学園生活

 玄関に入り廊下を歩き、リビングに向かった。そこから見える庭には、一人の女性が植物の手入れをしていた。その女性は白い帽子を被っており、緑色の髪色をしており、セミロングぐらいの長さの女性が手入れをしていた。彼女のその姿や姿勢がとても美しく、まるで植物の妖精であるかのようだった。彼女はナルミの母親に気がついた

 

 「あら 勝手にお邪魔させてもらっているわ 」


 「いつも植物の手入れありがとうね 助かるよ!  ユダメも明後日から仕事でしょう いくら彼氏に頼まれたからって行く事ないのに! 」

 

 ナルミの母親はユダメがいる事が当たり前のように話を進め、ユダメは質問に首を降りながら答えた


 「それは違うわ! 彼に頼まれたからでなく私が行きたかっただけ あの人の言葉は関係ないわ」


 ガチャン


 ユダメは図星をつかれたかのように怒って帰った。ユダメの態度にナルミの母親はやれやれと首を横に振りながら軽くため息をついてリビングに戻り、お風呂の湯を張りナルミに声をかけた。


 「ナルミー! お風呂溜まったから入りなさい 」


 「分かりました 母上」


 ナルミは浴室に向かった。


 ナルミは服を脱ぎ洗面台においてある泡風呂シリーズの袋を選んでいた


 「今日は1日疲れたのでアロマの泡風呂っと! 」


 湯に泡ブロの袋を入れ、蛇口を捻り泡風呂の準備をした。泡風呂が出来るまでのあいだにシャワーを浴びた。体を洗いながら、今までの明るいナルミとは違って今にも泣き出しそうな表情をしていた。試験のことを思い出していたのだ。ナルミにとって今回の相手は勝って当然の対戦相手。その相手に引き分けの結果になった事が悔しくてたまらなかったのだ。ドアの前に誰もいない事を確認したナルミは、ついに泣き出した。一人になって恥ずかしい姿を見せなくて良い安心感と、シャワーの音で微かな泣いている声を消してくれる安心感で気持ちが緩んだのだ。


 ジャァー


 数分が経過したがナルミは後悔で一杯だったのか、まだ泣き止まなかった。その数分でドアの前に誰かがいる事にも気がつかず泣いていた


 「ナルミちゃん! うちも入ってええ? 」


 その声にビクついたナルミは、涙をシャワーで慌てて流し返事をした。


 「はい 喜んで! 」


 微かだがさっきまで泣いていたので、少し声が枯れた声を出してしまった。ドアが開き、入ってきたのはヒツキだった。


 「うわぁー 凄い泡風呂じゃね! 」


 ヒツキの一言で泡風呂の準備をしている事を思い出したナルミは、慌てて蛇口を閉じた。


 「先生。お背中流しますよ! 」


 「うん。 お願いしよっか」


 「はい 」


 ヒツキは座り、ナルミはヒツキの背中を丁寧に洗った。


 「・・・・ 」


 無言が少し続きヒツキはナルミが落ち込んでいることが分かり、口を開いた。


 「受験合格おめでとう! 」


 「はい ありがとうございます」


 ナルミの言葉から覇気が感じられずにいたので、少し溜息をついた。


 「そんな落ち込まんことよ。 相手が誰でも受かったもんは受かったんじゃからもっと喜ばな! 」


 「でも、たかがシュンさんと引き分けの結果ですよ! 」


 「そうじゃねぇ   でもナルミちゃん 良〜く考え!。 シュンとナルミちゃんの年の差は結構あるじゃろ。引き分けでもええと思うんじゃけど」


 「でも、勝ってあたりまえの相手に引き分けですよ。反省点が多くて落ち込みますよ! 」


 ヒツキは安心したこのように溜息をついた


 「うん ならええ! 」


 ナルミの頭の中で?が浮かんだ。


 「今回の結果を後悔でなく、きちんと反省しとるならナルミちゃんはもっと強くなれる! いつもうちが教えとるじゃろ。反省は? 」


 ヒツキの言葉を頷いて続きを口にした


 「次の結果を良くする為にある。です」


 その言葉を聞いたヒツキはナルミの方に体を向け、笑顔でナルミの頭を撫でた。


 「わかってるんじゃったら 今は下向いてもあかんよ。 明後日から始まるんじゃから」


 ナルミはヒツキの言葉で笑顔になり、大きな声で返事をした。


 「はい」


 その話の後二人は、お風呂を楽しみながら時間を過ごした。



 入学式 当日

 

 「只今より、入学式を行います。  学校長お願いします。」


 壁際に何人もの先生が立っており、一番前に立っていた男性が壇上に上がり中央にあるマイクに近づいた。その男は髪の毛を上にたたせ、校長というイメージに合わない若い男だった。


 「あの人誰ぇ? 」

 

 ひそひそ話が微かに聞こえ、在校生も知らない様子だった。


 「在校生の諸君、受験生の諸君初めまして、理事長兼校長を務める事になったアギトだ。在校生は不安がるのも無理ないが、挨拶はまとめてしたほうが楽だと考えて今日にした。

 長としての役目を認識して、他校より優れていると言う事を、証明するのが俺の役目だと考えている。今のままでは、この学校に未来はないと考えている。よって今日より幾つか変更させてもらう。まずは学校名の【連合教育学校】を変え、今後は【鉄鋼学園】とする。そして次に変更するのはクラスだが学年分けでなく、ランク分けにさせてもらう。詳細等は一度教室に戻り、担当の先生が教えてくれる。 以上だ。」

 

 校長の言葉を理解できないまでも、悟った生徒は多くいた。今までの学校生活はなくなり、今まで以上に厳しい学園生活が待っていること。在校生の不安と期待は表情に現れていた。


 「続きまして、新任の先生達を紹介させて頂きます。」


 司会者が言うと10人の先生が壇上に上がった。その中にカナメやシューリ、ヒツキの姿があり、それぞれ挨拶をしていった。先生達の挨拶も終わり、いくつかの進行があって入学式を終えた。生徒たとはそれぞれのクラスへと向かって歩いていった。


 「ジュエリー、いきなりすごい事が起きていますね。」


 ナルミはジュエリーと一緒に教室に向かいながら、今の現状を整理しようとしていた。二人は不安になりながらも歩いて話し合っていた。


 「よぉーナルミ。久々じゃねーか。やっぱりお前も合格していたか」


 後ろから声をかけられたので、ナルミは振り向くとそこにはナルミと同じ姿の人がいた。違う点は目の色ぐらいだった。


 「久しぶりですね。ミルナ あなたも受かってたんですね」


 ミルナは誇らしげな顔をしながら、ナルミに近づいた。ナルミはミルナに話しかけようとした時にミルナから口を開いた。


 「話は後にして、教室行こうぜ! 」


 ミルナは、ナルミ達より先に教室に向かった。ナルミ達もミルナに負けまいと少し早歩きになっていた。いつの間にか競争するかのようになり、同着で教室に入った。三人で誰が1番だったかを言い争っている最中に、赤茶色の短髪の男性が近づいてきた。


 「あれ、ミルナとナルミちゃんじゃん。 二人共どうやって入学できたの? 」


彼はジュエリーを除く二人が、入学できた事に不思議そうにしており、その目はからかう事が目的で話しかけている様子だった。


綿(わた)‼︎ 」


「綿さん‼︎ 」


ナルミとミルナは驚いた表情をしていた。


「いや、そんなとこでハモらなくていいから。 どんなズルして入学して来たの? 」


綿の発言にムカッときたナルミは、怒り気味で反論した。


「ズルなんかしてません。 実力で勝ち上がってきましたから」


ナルミの反論を笑いながら聞き、おちょくる用に頭を撫でた。


「君たちの実力じゃぁ厳しいから、聞いているんだけど。それにしても二人とも本当に良くにているなぁ! 」


「わ 綿 あたしにも撫でてくれよ。」


ミルナは綿に恥ずかしながらお願いをしたが、綿は聞き流しナルミの耳を引っ張った。


「いたたたたた。 何するんですか? 」


綿の行動に理解できなかったナルミは、問いかけた。


「取れると思って引っ張ったんだけど、なかなか取れなくて」


綿の言葉にムカついたナルミは、綿に刀で攻撃をしかけた。


綿は、軽くかわし、今度は頬っぺたをつねった


「しかし良くできてるよなぁ、この人形!」


綿は楽しそうにナルミをイジっていた。ミルナは二人のやりとりを見て、ハンカチを噛んで悔しそうな顔をしていた。ジュエリーはミルナの肩に手を置き首を横に振った。その時にチャイムがなるとお同時に先生が入ってきた。


「皆さん席に座ってください。今から校長先生いや学園長が言った事を詳しくお話しします。」


教室に入ってきた先生は、カナメだった。生徒は皆言うことを聞いて、席に座った。


「皆さんがいい子で助かります。 ではまず説明しますが校舎名が変わりまして、これからは『鉄鋼学園』

となりましてですね、年齢層を幅広く在校生がいるこの学校には、学園の方がふさわしいと言う事で変わりました。ちなみにこれからは鉄の用に鋼の魂を持って強くなって欲しいと意味を込めて、当校は 『鉄鋼学園』に変わったのです。 ここまではわかりましたね。」


カナメの言葉に生徒は頷いた。


「そして、学園長が仰ってた、クラスを学年ではなくランクで分けるお話なのですが、今の当学園には上級生でありながら下級生に劣る人もいて、その人が卒業したら恥もありまして制度が変わったのです。来週に全校生を集めて実技テストを行い、そこで皆さんの基準評価をつけます。この基準評価をランクと言いまして、Fランク〜SSランクまでつけます。この評価は本来、卒業生に与えられるランクではありますが、今年から生徒にランクを与え、上級ランクを目指してもらう事が目的です」


カナメの説明の途中で生徒が手あげて、質問をした。


「そのランクってどうやって決めるんですか? 」


生徒の質問にカナメは答えた。


「それは、戦闘スキルが8割で面談2割の評価でその人のランクをつけます。際どいところの評価の人は精神面での評価になります。そしてランク分けで授業しますが大きく分けます。 最下級のFクラス、下級のE〜Dクラス、中級のC〜Bクラス、上級のA〜Sクラス、最上級のSSクラスに分けます。卒業は上級クラスを3年間維持したものが、卒業試験に受けることができます。ただし最上級クラスは場合により、時期関係なく卒業試験を受けることができます。」


そのことを聞いた生徒が理由を尋ねた。


「答えは簡単です。それだけ難しいと言うことです。今私たちの国にはSSクラスの人は10人いるかどうかの世界です。S以上の評価は万が一を考えてのことなので、そんなに深く考えないでください。皆さんが心配しなければいけないのは、その逆の最下級クラスです。このクラスに入った生徒は、1年間以内に下級クラス以上に、ならなければ大変な事になります。 それは退学です。」


ナルミが手をあげて質問をした。


「どうしたら昇給しどうなったら降格になるんですか? 」


カナメは笑顔で応答した。


「いい質問です。昇給は、先生の推薦で試験に合格するか、半年に一回行われる下克上戦で自分より上のクラスの人と戦い勝つ事です。引き分けの時も昇格する可能性は、ありますが基本的にはありません。

次に降格なのですが、下克上戦で負けるか、先生からの評価が低く、降格試験に落ちれば降格処分となります。どこまで落ちるのかもこの時の試験評価によって異なります。」


この話を聞いた生徒たちは、静まり返っていた。


「次に変わる制度ですが、これは変わると言うより新しく追加された制度です。それは寮生活です。皆さんには来週行われるランク試験で各自のランクをもらった後それぞれのランクの寮に入ってもらいます。もちろん上位のランクの寮は、設備も良く快適な生活になりますが下位のランクはひどい扱いらしいです。詳しくはそのランクになってからのお楽しみという事で。 それでは今日はここまでにします。各自訓練等をして来週に備えて下さい それでは解散‼︎」


ミルナはナルミの近くに行き、話し合いをした。


「あたしは上級目指すために、しばらくヒツキさんに修行つけてもらうぜ」


ミルナの一言にナルミは笑いながら答えた。


「いいですよ。私は母上に頼んでアメリカのアロマ先生にお願いしてもらいますから」


ナルミの一言にミルナが驚いて、服を掴んだ。


「きたねーぞ お前。 わかった。あたしも一緒に修行してやるそれで、あいこだ」


二人は競うように教室を出ようと扉を開け、走っていった。二人が走ってる向かい方向から、シュンが慌てて逃げるように後ろを気にしながら走ってきて、ナルミ達と衝突した。シュンの顔がナルミの胸に埋もれ、シュンの手はミルナの胸に手が乗っかって倒れていた。もの凄い音がしたので、カナメも慌てて見にきた。その姿を見たカナメはシュンに激怒した。


「何しているんですかシュンさん‼︎ 学園内のそういう行為は禁止されているんですよ」


カナメはシュンの服を掴み、顔をあげさせて往復ビンタをかました。


シュンは叩かれながらも反論した。


「奴らが

襲ってきて

仕方なく

ぶつかった だけで」


シュンの言い訳に聞こえたカナメは、さらに往復ビンタをし、シュンの顔はひどく腫れた顔になっていた。

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