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ナルミの物語  作者: 仲介
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告白

 マナミの魔法陣から微かに冷気が出てきて技が発動されようとした瞬間、マナミは何故か魔法陣を解いた。カンシャクはマナミが技の発動を急に解いた事が気になり、マナミの方を見た。するとマナミは遠くの方を見ていて手を振ろうとした時


 「ぐぎゃー!! 」


 ヒロキはマナミの技を当たったと思い込んで大声を上げた。マナミとカンシャクはヒロキの大声に驚きヒロキの方を見た。大声を上げたヒロキは動かなくなり急におとなしくなった。マナミはヒロキが動かなくなった事を気にせずに先程は見ていた方角を見て大きく手を振った。


 「パパァー」


 マナミは大きな声を上げ入り口付近にいたショウタを読んだ。その大きな声でヒロキはビックリして動き始めた


 「ばれ(あれ)ぼれビッダイ(これはいったい)ごぼっだんじゃ(凍ったんじゃ) っでジバイバぼうだった(試合はどうなった)? 」


 ヒロキは何が起きたのかを整理し、自分が気を失った事や今のマナミの試合の無関心ぶりなどを観察してヒロキの頭の中には敗北が予測でき、試合のやり直しをカンシャクにお願いをするために試験官のカンシャクに近づいた。


 「ばのざぁがんジャグ(あのさぁカンシャク)びばぼじばビバんだ(今の試合なんだ)ベロ(けど)だビバぶじでビビが(やり直しで良いか)? 」


 ヒロキの接近に嫌な顔をしながらカンシャクは答えた


 「今通訳を連れてくるからそこで待っといてくれ」


 カンシャクはマナミに声を掛け二人共楽しそうに話をしていたその態度にヒロキは馬鹿にされた感じがし怒りながらカンシャクに近づいた


 「でだダイダロ(いらないだろ)じゅうやくだんで(通訳なんて) おばべら(お前ら)ビドぼ(人を)ばがディズんドボ(馬鹿にすんのも)だいがいでジロよ(たいがいにしろよ)


 ヒロキはカンシャクの髪を掴みカンシャクの顔を叩こうとした時に斬撃と氷の槍がヒロキの顔を擦りヒロキの動きを止めた。ヒロキは誰が自分に仕掛けたのかを確認するといつの間にかリングにはショウタが上がっており、マナミも戦闘体制に入っていた。


 「大丈夫かカンシャク? 」


 カンシャクはショウタが助けに来た事が嬉しくなりその男らしい姿に少しドキドキして、助けた理由を尋ねた。


 「ありがとうショウタ! でもどうして」


 カンシャクの問いにショウタはカンシャクの方を向きカンシャクに答えようとしたがヒロキとの揉め事でカンシャクの服が乱れてショウタは恥ずかしくなりながら答えた。


 「後でして欲しい事があるここでは言いずらいから後でな」


 その一言でカンシャクの顔が一気に真っ赤になり頷いた。ショウタはカンシャクの様子を確認しその後マナミの方を見て照れたことを隠すようにマナミに注意をした。

 

 「マナミ俺のことをパパと呼ぶなと言っているだろ俺はお前の父親でなく、仕方なく少しの間お前の面倒を見ただけだ! それに勘違いされるだろ! 」


 予期せぬ事態にヒロキは半泣きな顔で逃げて行った。


 パシャッ


 事態を収まったところでカナメがショウタの写真を一枚とった。ショウタも乗り気で何度かカメラに合わせてポーズをとった。


 パシャッ パシャッ


 「ショウタさん良い写真が取れたのでもう大丈夫ですよ! 」


 カナメはそう言ってカメラをしまったすると後ろからナルミがシューリを連れて来た


 「カナメ先生シューリ先生を連れて来ました。遅くなり申し訳ありません」


 「大丈夫ですよナルミさんご苦労様です! 」


 「なんじゃワシになんか用かカナメちゃん? 」


 カナメはシューリの顔を見た後にショウタとカンシャクの方を指をさした


 「ん? あれショウタとカンシャクちゃん? カンシャクちゃんも顔赤いけぇもしや!  」


 シューリは二人の所に向かった。


 「ようショウタとおめぇら何しとんじゃ! 試験官の二人がリングに上がって ん? かかカンシャクちゃん服がやらしい感じになってええのぉ! 」


 シューリは鼻の下を伸ばしながらカンシャクを見ていたが間にショウタが割って入りシューリの肩を持った


 「シューリ頼んだぞ! 例の件」


 「おう! やれるだけはやったるがどうなるかはワシにもわからんぞ」


 シューリの正しく曖昧な返答にショウタは怒った感じで答えた


 「俺にはお前が必要なんだよ!! 頼むよ! 」


 「いや、そう言われてもワシにも決められん事じゃしてかお前とカンシャクちゃんと付きおおてるんか? 」


 「いや そういう訳じゃないんだけど カンシャクにも協力して貰おうかと」


 「そうか ならええが 」


 カンシャクは二人の会話を聞いて慌てて割り込んだ


 「待て待てショウタ! 3人でやるのか たた大変じゃなそれはとい」


 カンシャクの質問にショウタは


 「まぁそうだけど 実際動くのはシューリとカンシャクが動くだけなんだけどな」


 ショウタの返答にカンシャクは困りながら答えた


 「妾とシューリが責めれば良いんじゃな! 」


 不安がるカンシャクにシューリが近づき満面の笑みを浮かべてカンシャクに言った


 「カンシャクちゃん二人で頑張ろうな! 」


 シューリの言葉でカンシャクは顔を真っ赤にして気を失った。


 「なんじゃカンシャクちゃん急に倒れて熱でもあったんかの! ワシがちょっと病院まで連れて行くき!後の事は任せたぞ 」


 そう言ってシューリはカンシャクをお姫様抱っこして病院まで運んで行った。カナメは何枚か写真を取った後ナルミの頭を撫でた


 「ナルミさん今日の結果報告は三日後に合否が出ます。それまで楽しみに待っててください 今日はお疲れ様でした」


 カナメはナルミに今後の説明を軽くし本日の受験が終了した事を告げた。


 「カナメ先生お疲れ様でした」


 ナルミはカナメにお辞儀をして家に帰ろうとした時にナルミの目の前に魔法陣が一瞬だけ現れその一瞬でシュンが現れた


 「愛している 俺にとって世界一の宝物だ」

 

 急に現れてシュンのプロポーズにナルミとカナメはシュンをボコボコにした。顔面を晴れながらもシュンは今のは事故と否定した。


 「違う ばのゼリブ(あのセリフ)ざよにゴグはくの(サヨに告白の)どちゅうで(途中で)


 「そんな言い訳はいいですから! 貴方からの告白お断りさせていただきます」


 ナルミの一方的な言い方にシュンは怒りナルミに手を出し、シュンのビンタがナルミの頬を掠めその行動を見たカナメはシュンに容赦のない追撃をした。カナメはシュンをしばき終わると手を叩きながらナルミに言った


 「ナルミさん帰りますよ 」


 「はい先生 今ジュエリーを探してきます 」


 ナルミは走ってジュエリーがいる所まで向かった。少し離れた所にジュエリーが顔を真っ赤に花束を持って立っていた。ナルミはジュエリーの腕を引っ張ってカナメのいる所まで連れてきた。


 「カナメ先生ジュエリーの様子が変なんです! 」


 カナメはナルミに言われジュエリーの様子を見た良く見ると真っ赤な顔にニヤケていた


 「ナルミさんこれは恋ですね」


 カナメの一言にナルミは頷きながら焦った感じだった


 「ジュエリー誰に何をされたんですか? 」


 ジュエリーが口を開いた


 「ゴックンに告白された  」


 ジュエリーは自分で言った事が恥ずかしくなり更に顔を赤くした。


 「ゴックンってまさか今あの学校の在校生の獄牙ですか? 凄いじゃないですかジュエリー憧れの人に告白されるなんて! 返事は勿論したんですよね!  」


 ナルミはまるで自分の事のように嬉しくなりジュエリーの恋を喜んでいた。


 「そうですね獄牙さんは今の在校生の中で実力はトップクラスの生徒で、確か既にギルドで働いている数少ない生徒ですよ そんな方からの告白は勿論答えたんですよね? 」


 カナメも興味があってジュエリーに質問したがジュエリーは首を横に振って答えた。ナルミとカナメとジュエリーは帰り道の話はジュエリーの恋の話で盛り上がり3人共仲良くナルミの家に向かった。家の目の前まできた。


 「ではナルミさん、学校に今日の試験結果を報告して行きますので私はこれで失礼します」


 「わざわざ送って頂きありがとうございました お仕事頑張ってください 」 


 ナルミはカナメにお辞儀をし、ジュエリーを連れて家に入った。


 バタッ ガタッ ドーン


 「ただいま帰りました! 母上?」 


 ナルミ達が家に入ったと同時に奥から物音がした。音から察するに誰かが家に勝手に入り込み親にしばかれていると思い何事も動じずに奥の部屋に向い扉を勢いよく開けた


 「母上今日は誰がお客としてこられたので・す・か? 」


 開けた先にいたのはブロンドシュートヘアーで胸が大きくスレンダーなヒツキとそのヒツキを押し倒しているショウタだった。勝手に親だと決めつけたナルミは状況を徐々に確認し自分がお邪魔だと理解した


 「すいませんヒツキ先生、ショウタ先生私出かけてきます! 」


 「ちょっナルミちゃん誤解じゃけぇ 」


 方言で喋るヒツキは何処と無く色香があったのか元々の色気で襲ったのかがわからないがショウタも夢中でヒツキを襲おうとしていた。ナルミは状況を見て二人の事情を聞かずにジュエリーを連れて慌てて外に出た。しばらくの間は帰れないと悟ったナルミは母親に電話をした。


 トゥルルル トゥルルル


 「もしもし どうしたの? 」


 「家に帰ったらショウタ先生とヒツキ先生が大人の関係を・・・ それより母上は今どこですか? 」


 ナルミは二人の行動を思い出し恥ずかしくなり二人の説明の話の途中で親の居場所の話に切り替えた。


 「今いつものバイキングにジューラスと一緒に居るんだけど来る? 」


 「行きます。今ジュエリーと一緒に居ますしここから近いですし」


 ナルミは母親の元にジュエリーを連れて向かった。二人はお店に入り母親を探した。二人が入ってきた事に気がついた母親は入り口まで迎えに来て二人を自分達の席まで案内した。バイキングとはいえテーブルには多くの料理が置かれ一人の女性を中心に集まっていた。その女性は小柄でオレンジ髪をしており食べている量と見た目が合わないほどの人だった。


 「ジューラスあんたの娘も来たわよ! 」


 モグモグモグ


 ゴックン


 「おいでジュエリー。今日は特別に好きなもの食べていいよ」


 ジュエリーは走ってご飯を取りに行きナルミもついて行った。


 「相変らずナルミちゃんはジュエリーの金魚の糞だね! いいの親として恥ずかしくないの? 」


 「まぁね私にくっついて来るあんたを見てたら別に恥ずかしい事なんかないわよ! 」


 その一言に腹を立てたジューラスはさらに食べるペースが速くなりやけ食いに入った。それを見て可笑しく笑いながら奥の席にいる知り合いに気がつき席を立ってその人の所に向かった。そこの居たのは長い黒髪を二つに結んでいるチャイニーズの服装をした赤子を連れた女性だった。


 「ショウブのママはこんな所でどうしたんですか? 旦那さんと待ち合わせですか? 」


 ショウブのママはその一言に呆れた感じで答えた


 「うちの旦那と待ち合わせなんだけどすっぽかしかなぁ  ナルミのママこそ一人でこんな所にいるの? 」


 ナルミママは首を横に振って自分の席を指した


 「ジューラスと子供達と来てるのショウブのママもご一緒します? 」


 「どうやって席を移動するのよ。恥ずかしいじゃないそんな事を言うの」


 「わかりました。  すいません私達の席を一緒にしたいのですが大丈夫ですか? 」


 ナルミのママは定員に事情を説明しショウブのママと席を一緒にした。二人の母親は料理を取りに向かい席についた。


 「ナルミのママとジューラスはいいよね 旦那がいなくてもしっかりしてて」


 ショウブのママの一言にナルミママは首を横に振った


 「そんなことないですよ。私からすればショウブのママの方がしっかりしていますよ」


 二人の会話にジューラスが怒り始めた


 「ねーさっきからずるいよ私もママなんだから二人みたいに呼んでよ」


 ナルミママはジューラスの頭を撫でながら笑った


 「わかったわよジュエリーママしっかし本当によく食べるね」


 二人のやり取りをショウブのママは笑いながら話た


 「しっかしあんた達本当に仲がいいわねあんた達親はも慣れたけどまさか子供同士まで仲が良くなるなんてひょっとして二人共男に興味ない感じかな? 」


 ナルミはショウブのママの質問に答えた


 「興味ありますよ! ジュエリーなんて今日異性の相手に告白されたんですから」


 そのことを聞いたジューラスは慌ててジュエリーに聞いた


 「ジュエリーダメだよその歳で男の子に興味持っちゃ ちなみに誰? 」


 「ゴックン」


 即答でジュエリーは答えたその回答にジューラスは怒った


 「いや飲み込む時の効果音はいらないからちゃんと答えてよ! 」


 「だから ゴックンだよ! 」


 再び同じ回答にジューラスは怒りジュエリーの髪を引っ張った。


 「だから食べ物を飲み込んだ時の効果音なんて今誰も聴いてないんだからちゃんと答えてよ! 」


 ナルミはジューラスが理解してないと思いジュエリーの言葉のフォローをした。


 「ジュエリーが言うゴックンは獄牙さんって方です。私たちが今日受験した学校の在校生です」


 ナルミの言い方がまるで娘のこと理解してない母親と言われてる気がしてジューラスはナルミの髪も引っ張った


 「そんなのわかってるよ冗談で言ったんじゃん分からないの? そんな事も? そんなんじゃ彼氏や結婚相手は見つからないよ! 」


 「そんなのまずジューラスさんが出来てから言ってくださいよ説得力無いですよ」


 ナルミの生意気な態度に腹を立てたジューラスはナルミがとって来た料理を全部食べた


 「そんな態度だから料理も食べられるんだよわかった? 」


 ジューラスの無茶苦茶にナルミのママは頭を軽く叩き注意した


 「子供の相手に何向きになってるのジュエリーのママは? 」


 「ナルミのママは子供の躾がなってないよ! そう思うよねショウブママは? 」


 ショウブの母親はショウブの方を見ながら答えた。


 「さぁね ジュエリーのママはあまり育児をしてないから、その難しさが分からないんじゃ無い。 多分ナルミママの大変さは私やティキの母親にも分からないと思う。」


 ショウブママの返答に納得していないジューラスであったがナルミの母親が何度か頭を撫でたら落ち着いた


 「さぁ帰りましょうか 今日はこの子達は受験で大変だったみたいで疲れていると思うし ジュエリーのママも三日後には試験の合否が出てるからはすれないようにね」


 ナルミの母親達は会計を済ませて外に出たそれぞれ方向が違うためその場で解散しナルミとその母親は手を繋いで家に帰ることにした。ナルミはそのことでやや不安が会った自分が家を飛び出してから1時間は立っているけどあの二人がまだ大人の関係の最中だったらどうしようと不安を感じながら歩いた。そんな事を考えているうちに家についてしまった。ナルミの母親は家の鍵をあけ玄関の扉を開いた

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