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魔術下衆は市場へ

「今日は奇岩イモが安いよ!」

「お客様。こちらは精製済みの砂糖になります。」

「高いなぁ〜もっと、負けられない?」

「さぁさ!、ウチの串焼きはうンまいぞ?」


クローバー市場は魔法都市の台所だ、

朝早くから商店が並ぶ、屋台エリアで朝飯の物色をしながら仕入れを確認するのが俺の日課だ、


市場には、おおまかに屋台の連なるエリア、

武器防具屋エリア、薬品雑貨道具屋エリアの3つに分かれている。


俺は屋台で購入したサンドイッチを片手に

頬張りながらアレコレと買い付けをする。

そろそろ鉱物、骨董の店が押し込められた裏通りに差し掛かる。


おっと、喉に良いグリーンスライムの干物、精力剤になるオークの肝に、貴重なシーサーペントの魚油みっけ!、


行きつけの薬品店で掘り出し物の魔術触媒を

買い漁る、

リストの買い出し予定にはないが、最近実入りがいいので、奮発してしまおう。


「また、そんなに買い込んで、嬢ちゃんに嫌味言われるのが関の山だよ、クグロフ」

「んなこたァ知るか、

俺の店で扱う道具を自分で選んで何が悪い、アマンダ」

「そんなこと言うなよ、本当は仲良くやりたいんだろ!なぁ、」

「弟子には厳しく、これはウチの流派の伝統だから、そんな日は未来永劫来ないぞ!」

「本当かねぇ」


アマンダ・クイニー俺の幼なじみだ


オーバーアクション気味な身振り手振りに

デカい声とデカい体躯のオンナ店主。

自分が子人族にでもなったかのように感じすらする。


街中で頭一つ飛び出ていたら、多分そいつは

アマンダだ、

通りの奥から呼び声が飛んできたら十中八九

アマンダだ、

背後から人を挙上し悪戯する奴は間違い無い

アマンダだ、


一時期、後妻にと貴族に追いかけられた程の美人だが、男勝りで豪胆な性格が災いしたのか、華の貴族生活を嫌ったのか、今もこうして市場で商いをやっていたりする。



この店にもなんだかんだ、ウチの先代からの行きつけという訳で、カレコレ20年位の付き合いなるだろうか?。


まごう事なき腐れ縁だな



「あ、そうだ、この魔術結晶と精製エーテルをくれよ。まとめて払うから。」

「15ゼニルになるが、いいのか。」

「構わない、ほら。あと、ポーション瓶も2ダースもって来て欲しい。」

「分かった、後で持っていくよ。」

「よろしくな〜。」



クイニー雑貨店を後にして、

屋台の揚げ芋のバターのせが、

やたらにうまそうだったのを思い出す。


仕方ない、店で腹を空かしているであろう

不肖の弟子に買って行ってやろうか、



誰に似たのか一言多い我が弟子に、


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