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ケモノ目見聞記  作者: 高宮竜多朗
2/12

隠れ里

駄文書きですがよろしくお願いします。

 人の目につかない山奥にある山村。一見すると何の変哲もない村なのだが、そこに住んでいる人々を見れば、何故このような場所に隠れて住んでいるのか納得する事だろう。

 この村は、人間と獣人という二つの種族が生活している村だ。

 別に人と獣人が一緒に生活しているという光景は、この世界では珍しくはない。首輪を着けられ、鎖につながれ、強制労働されている獣人と、鞭を片手に獣人を監視している人間の主人という形ではよく見る光景だ。

 しかしこの村では、獣人は首輪を着けてなく、鎖に繋がれてもおらず、彼等は自主的にむしろ率先して農作業に従事している。人間達も鞭を持っていなければ、獣人を監視することなく、むしろ獣人達と肩を並べ、鍬を振るっている。

 この世界には様々な種族が存在し、生活しているのだが、かつてあった大戦によって勝者となった人間が、世界の支配者として君臨している。

 大戦の時にバラバラだった人間達を束ね上げ、二百年たった今でもなお、高い求心力を持つ宗教、エルレイア教はこの人間とその他の種族の関係を絶対とし、それを脅かすものを異端として排除している。

 人間と獣人が共存しているこの村は、エルレイア教からすれば異端であり、排除されるべき存在だった。

 この二つの種族の関係が、この村を山奥という、人目に着かない場所に存在させている大きな要因だ。

 この村の人々も自分達が異質であることを知っており、外界との接触を断ってきた。

 外部の人間にこの事がばれればどうなるか、ほとんどの村人が知っていたからである。

 故に村の外を知らぬまま一生を終える村人も少なからずいた。

 最後に外界との接触があったのは7年前、村人達が外界の恐ろしさを身を以って再確認した事件の時である。

 しかし今この村に住む16歳の少年ネイトは外界と接触しようとしていた。本人にとっても予期せぬ形で。


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