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ゲーム的異世界攻略譚  作者: 小説好き
Chapter 1  チュートリアルその1
4/5

三  学校で親友と再開するようです

 ライトの考え、それはこの保健室には回復アイテムがあるのでは?ということだった。あくまでも推測だったが、確証に変わった。

 [HPポーション]や[MPポーション]さらに、[SPポーション]まである。しかも中には最高品質という説明があるポーションもあった。

「さすがうん1000だな。保健室に薬があるならまさか…」

 ライトは考える。もしかしたら学校の至る所に便利アイテムがあるのでは?と。何というか難易度が低いのではと思うかも知れないが、そもそもモンスターに立ち向かおうという者がいないため、校内を探索できる者などほとんどいないのである。しかも、見た目はただの薬品だ。【解析眼】などの解析系統のスキルか魔法、またはアイテムがなければ気づかないだろう。それに、敵が大量にいるであろうここで生きていくのには普通は戦闘系か防御系のものを取得すべきだ。だが、ライトの考えではこの難局を乗り越えでも社会でも生きていく必要があるのに、自分達はヘルプがあるとはいえ、何も知らない。よって少しでも情報を得るためにこのスキルを選んだ。活用方法は違ったものの、手に入れておいて良かったと言えるだろう。

 閑話終了。ライトはポーションを全てストレージに収納し、立ち上がる。

「これからしばらくはここが拠点だな。……探索少しだけ行くか。アイツにも会わなきゃいけないからな。……行くか。」

 おろしていたクラウ・ソラスを担ぎ、保健室に鍵を掛け目的地へと急ぐ。


「どうなってんだよ!?化け物が!!」

 そう言いながら俺は竹刀を二本操り、豚人間?の肉斬り包丁を弾く。ミシミシ!と竹刀がなるが、何とか持ちこたえている。

 因みにライトの所よりも三十分ほど後に現れた。

 俺は竹刀を振りながらこの状況がいったい何なのかを考える。俺は確かに日常に飽きていた。それは親友のライトも同じだ。……つまりだ。これはラノベとかに良くある異世界というものでは無いだろうか…

 俺は三分ほど打ち合うと、豚人間の懐に入り込み、顎に一撃を加える。人間ならば、これで大ダメージのはずだ。豚人間は地面に倒れる。

「はあ、はあ、倒せた…疲れた…!!」

 だが、気づかない。モンスターが死ぬときには、光の粒子となり消えるということを。

 そして、豚人間は立ち上がる。

「なにっ!?」

(くそっ!!動けねえ!!!)

 何故動けないかは、この豚人間は個体名:オークロード。つまり、ライトの戦っていたドラゴンよりは弱いが、普通の人間が十人で束になりかかったとしても勝てないとされている。なのに、一人で抑えていたのが凄いということが分かるだろう。

「ヨウタあああああ!!」

 ライトの声?


 ライトは剣を投げる構えをとる。

「くらえや!!【スピードショット】!!!」

 投擲系ソードスキルの【スピードショット】を使い、クラウ・ソラスを投擲する。ライトの投擲したクラウ・ソラスはスキルの補正のかかった一撃をオークロードに与える。だが、オークロードのHPゲージは三本の内の一本しか減らない。ライトは残念そうな顔をする。実際は一撃で一本を削るのはものすごいことなのだが。

 ライトはすぐさま、ヨウタとオークロードの間に割り込む。

「さーて、豚野郎!!死ねや!!【剣聖ランスロット】!!!」

 ライトはオリジナルソードスキルの【剣聖ランスロット】を使用する。このソードスキルは、【アクセルソード】を使用後にキャンセルし【ロウルドスラッシュ】に繋げて、最後に【スマッシュソード】を使うことで手に入れることができたのだ。

 ライトは二十三連撃でオークロードのHPゲージを残り一本にしたうえに、それを一割まで減らしている。

「すげえ……」

 ヨウタは唖然とし、呟いた。ライトはその言葉に応えるように、

「当たり前だ!!【神速】発動!!!」


 【神速】PS

  使用したとき、俊敏+1000%する。ただし、魔 耐を、-30%する。効果時間は発動後、三十分間 または戦闘終了まで。


 一瞬でライトがぶれ、次の瞬間にはオークロードの上半身と下半身が両断されていた。


 保健室へと戻ってきたライトとヨウタは、すぐさまメニューの使い方を確認し始める。ライトも自分の復習になるので熱心に教える。さらに、パーティー機能でライトとヨウタはパーティーを組んだ。これで片方が倒したモンスターの経験値が両方に与えられるようになった。分配ではない。モンスターを倒して手に入れられる経験値が2としよう。そして、ライトが倒してもライトが2ヨウタも2となる。

 さらに、ライトはストレージから、上品質の[HPポーション]を取り出してヨウタを回復させる。

「にがっ!!…でもサンキューな。あと、助けてくれてありがと。」

「いや、友を助けるのは当たり前だ。」

 ライトとヨウタは笑いあう。


 夜十一時頃。

 ライトは窓の外を確認する。真っ暗だ。だが、魔力を目に集中させることで昼間のように明るく見える。

 ドラゴンは用務員倉庫の屋根の上で寝ているようだ。この保健室にはヨウタの取得したスキルの【隔離結界】で覆っているため、物理的な干渉は不可能なのだがやはりドラゴンだけは警戒しておくべきだろう。

 そんなことを考えているライトに

「ライト。明日は朝、早いんだろ?さっさと寝た方が良いぞ?」

 ライトは、一度考える素振りを見せて

「そうだな。明日は早いからな。俺もねる。」

 そううなずき、ヨウタの隣のベットに寝る。


 朝六時頃。

 ライトは起き上がり、体をほぐす。そして、ライトは窓に近寄り外を見る。ドラゴンは昨日の晩の場所から動いてはいない。

「………本当に動いて無いのか?」

 そう呟いて、ライトはメニューを開く。

「ん?…か。ますますゲームっぽくなってきやがったな…」

 メニュー欄にイベントが出ていた。

 だが、何故今まで出ていなかったのだろうとライトは考え出す。

 何らかの条件をクリアして出てきたというのが一番あり得る話だ。 

 ライトはそう結論付け、イベントを選択する。


 【龍神への挑戦】参加者 一名

   運動場の用務員倉庫付近に近づくと開始。白  銀の龍神を討伐せよ。なお、戦闘開始後すぐに  バトルフィールドに転送される。

   報酬は、龍神系の装備一式と白銀龍系の装備  一式。


 【ザコキャラの逆襲】参加者 モンスター討伐者

   朝九時に体育館に強制転送される。体育館の  モンスターを殲滅せよ。なお、体育館にいた者  は討伐者でなくとも巻き込まれる。

   報酬は葉隠系装備一式と裁きの銃砲さらに、  とある施設の解放


 【ボスへの挑戦】参加者 七名以上のパーティー

   屋上の扉を潜ると開始。ボスのマキシマムオ  ーガを討伐せよ。なお、戦闘開始後すぐにバト  ルフィールドに転送される。

   報酬はそれぞれにナビゲートモンスターの卵  と[武装登録石]。


「これ…ヤバくね?」

 ライトは呟き、すぐさまヨウタを蹴飛ばして無理やり叩き起こす。

「何だよっ!?」

 ヨウタが睨みながら叫ぶ。

「うっせえ!!メニュー開いてイベント見てみろ!分かるから!」

 ヨウタはメニューを操作し、イベントを開く。そしてかかれている内容を見て、

「これ…ヤバくね?」

 同じ言葉を呟いた。


 ライトはメニューを操作し、ストレージから全ての物を出す。

「分けるぞヨウタ。」

「了解だ。」


 結局、ヨウタは初心者のため、ポーション類は持てるもの以外は全てヨウタに渡した。そして、ヨウタはライトから貰った【不死鳥の衣】と、【スピードブーツ】そして、【パワーグローブ】最後に、【双風刃・天羅】を装備する。【スピードブーツ】は靴箱で見つけたのと、【不死鳥の衣】はライトの制服を【不死鳥の聖火】で燃やしたときにできたものだ。【パワーグローブ】は、オークロードを倒したらドロップした。さらに、【双風刃・天羅】はいつの間にかライトのストレージに入っていたのだ。

 装備を整えた二人は転送に備えて、オークロードをドロップした[豚の丸焼き]を食べ始めるのだった。

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