一 初戦闘はドラゴンです
ドラゴンが現れ、クラスのライト以外の者達がドアを開け、逃げ出す。窓側の生徒はドラゴンに睨まれているため、逃げ出すことができない。ライトも一応は窓側だ。但し、ライトを普通ととらえてはならない。
「さて、どうしようかな?」
ライトはもの凄く冷静だった。
ライトは暗器を構えて、ドラゴンに投げつける。狙ったのは、目だ。鍛えようがないからだ。だが、ドラゴンがとっさに上げた腕により防がれる。だが、意識を自分に向けることに成功したライトは小太刀を構える。
次の瞬間、ライトは窓からとびおりた。ドラゴンの攻撃を避けるためだ。
だが、ライトですら危なかった。三メートル弱の巨体が高速でタックルしてくる。トラウマ物だ。
着地はきちんと受け身をとる。直ぐに体勢を立て直す。
ドオン!!!という音と共に砂が舞う。砂を挟んで、ライトとドラゴンは睨み合う。
「くくくくくく・・・・・・最高だ!!来いよ!とかげ!スライスしてやるよ!!ふはははははは」
ライトはそう言ってドラゴンを煽ると、一瞬で間合いを詰める。
そして、凄まじい速さで鱗を削ぎ、離れる。この間一秒もかかっていなかった。・・・・・・人外の速さである。
(・・・・・・この鱗・・・小太刀じゃあ斬れそうもないな。)
ライトは気づかなかった。この時、轟音でかきけされたため頭の中に音声が響いたことを。
ライトに向かって、ドラゴンは毒々しいブレスを吐く。ライトはすぐさま飛び退き、ブレスをかわす。ブレスが当たったところが溶けていく。
「酸か?いや、物を溶かす毒とかか?」
幾つもの作戦を考える。
「何っ!?」
爪が飛んできたのだ。ライトは体を捻り、かわそうとするが一本だけかわせずに脇腹に一本突き刺さる。
そしてライトは痛む脇腹を押さえながら、撤退した。
「はあ、はあ、絶対に毒があるよな。コレ。」
ライトが逃げ込んだのは、近くにあった用務員の倉庫だ。脇腹を押さえながら座っている。
(っ!?体が動かない!?)
そう思った瞬間、暗器の入っていない方の胸ポケットが光りだす。その光が止まったあと、ライトの目の前にHPバーとMPバー、そしてSPバーが現れる。HPバーは現在回復中だ。
「まさか、ゲーム!?」
ライトは叫んだ。