第一話 聖 勇の憂鬱
不定期ですいません。
聖 勇の朝は早い。
聖家は古武術の道場を営んでいる為、朝から鍛錬が行われる。
勇の起床時間は大体夜明けくらいだ。
「……んぁ……ん?」
起き抜けの自分の声に違和感を覚えた勇。
立ち上がってみたところ、身体のバランスを崩して倒れこんでしまう。
「何があったんだ……?」
そう言いながら、頭を掻くがまたも違和感。
………髪の毛が伸びた?
事実、昨夜までの勇の髪の毛は男子としては長い方だったが今はそれを裕に越えているではないか。
「……何故??」
ふと下を向いてみると、見慣れない二つの大きな双丘が自分の胸部についている。
驚愕の域をこえて呆けるしか無かった勇の部屋にノック音が鳴る。
「勇、起きてるの?」
勇の母の声が聞こえた。
――聖 早苗聖勇の母にして聖家最恐の女性である。
「起きてる」
勇は返事をする。
「じゃあはいるわよぉ!」
と言うが否や勇の部屋に入ってくる早苗。
勇の母、早苗は36と言う年齢であるがその容姿からは誰もその年齢を聞くと驚く程に外見が若い。
実年齢を10歳程度差し引いた容姿――少女のような容姿を持っている。
子顔ですぅっと通った鼻筋、柔和な印象を与えるたれ目、それでいて色香を漂わす口元。
そんな美貌を持つが故に勇と外に出れば姉妹なのか?と聞かれる始末。
そんな母が部屋に入るのを後悔したのは少し経ってからだった。
文才が欲しい………




