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異世界召喚された俺は最強職を得て無双する  作者: 鬼丸海
第三章 神職者会議編

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魔法都市エルス

 次の日の朝になった。オレ達はあの後、兵から懸賞金である金貨七十枚を受け取った。その後、オレとリリス、宏太と瑠璃はそれぞれ街の中でデートをした。来綺は一人街の中を散策していたようだ。


 現在はナハールを出てエルスへと車を走らせていた。


「それにしてもナハールの魚料理めっちゃくちゃ美味かったな」

「うん、焼き魚に蒸し魚も美味しかった」


 オレ達は昨日の夜は魚料理を食べた。ナハールは魚料理で有名な事もあって格別に美味しかった。しかし刺身などはなく、この世界ではやはり魚を生で食べる事の美味しさが知られていないようだ。


「今度はゆっくり滞在したいわね」

「そうだな、いい街だったしまたきたいな」


 瑠璃と宏太もナハールを気に入ったようだ。久しぶりのデートも楽しんできたようで合流した際の二人の表情は満足な様子だった。


「来綺は今度来る時までに彼女つくらないとな」

「うるせぇリュウガ、言われなくても彼女ぐらいつくってやるよ」


 来綺自身もずっと彼女が欲しいと思ってはいるがなかなか機会がない。この世界に来て色々な場所に行っているのだからいい出会いはいずれ来るだろう。


「今日中には到着するんでしょ?」

「ああ、余裕で着くだろう」


 瑠璃の問いにオレは答える。エルスまでの距離は残り四百キロないくらいだ。このまま何もなく進んでいけば五時間程で到達する距離だ。


 それから五時間が経ち現在の時刻は午後二時、オレ達はついに目的地である世界随一の魔法都市エルスに到着した。


「ここがエルスか」

「随分と大きい門だな」


 車を降りて入り口の前に来たが来綺の言う通り門がとてつもなく巨大だった。ルーベルクやナハールとは比べ物にならない程に。


「ん?あれは?」

「見た事ある後ろ姿ね」


 オレ達は車を空間収納にしまって門に向かって歩いていると前方に見た事のある姿があった。オレはそれに気付き声をかける。


「クレアさん!」

「リュウガ、ついたのね」


 オレが声をかけるとクレアが振り返り声を返した。


「宏太に来綺、瑠璃も来たのね」

「ええ魔法都市エルス、来てみたかったので」

「別に来ても問題なかったですよね?」

「ええ、なんの問題もないわ」


 瑠璃の問いにクレアは答える。別に魔法都市に来る事自体はなんの問題もない。ただオレやリリス、クレアの後をつけて神職者会議の場所を特定する事はしてはいけない。


「それにしても……なるほどね、全員また短期間で腕を上げたみたいね」

「さすがはクレアさん、お見通しですね」


 クレアはステータスを見てオレ達が十数日前より力をつけていることに気づいたようだ。しかしステータスを見る前から薄々実力が上がっていることには勘づいていたようだ。


「まあ、オレはそこまで変わらないですが」

「少し上げただけでも凄いわよ?いくら神職者とはいえ、そこからレベルを上げるのは難しくなってくるわ」


 クレアの言うように今のオレぐらいのレベルから実力は上げにくくなってくる。それ故にこの短期間で少しでも上げた事はすごい事のようだ。


「ところでリュウガ達はどうやってここまで来たのかしら?」

「車です」

「車?」

「ええ、こういうのです」


 オレは再び空間収納から車を取り出した。出すと同時にクレアだけでなく周りの者達からも一気に視線を感じた。


「これは乗り物?」

「ええ、馬車なんかとは比べ物にならない程に速く走ります」

「あなた達の世界の乗り物?」

「ええ、試しに乗ってみますか?オレが運転するんで」

「じゃあお願いしようかしら」

「リリス達はちょっと待っててくれるか?」

「うん、いいよ」

 

 その後、クレアを助手席に乗せてオレは車を走らせる。


「凄く速いわね」

「ええ、これがあれば数百キロの距離も一日で移動できます」


 その後、数分程車を走らせてリリス達の元へと帰ってきた。数分だけではあったがクレアは満足していたようだ。


「本当に凄いわ、あなた達の世界の乗り物……これは商品化とかは考えてるの?」

「ええ、そのつもりです」

「その方がいいわ、この世界の交通手段が一輝に変わるわ」

「ただ、問題はありますが」

「問題?」


 それからオレは話した。確かにこの世界で車を商品化すると前々から決めていたがいくつか問題がある。まずそこまで量産できるかという問題、車は一台でも相当な材料を必要とする。


「確かに、リュウガの物体創造の能力には基本材料が必要になるのよね?」

「ええ、この先必要なくなる可能性もあり得ますが現段階では必要です」


 オレの物体創造は今後進化して、材料を必要としなくなる可能性もゼロではない。しかしそれまでは材料を使って造らなければならない。


「その他にも交通ルールや、年齢制限、運転指導などもしなくてはなりません」


 年齢は十六歳以上ならとオレは考えている。それから運転指導、今はオレ達ぐらいしか運転できるものがいないが徐々にできるものを増やしていきたいと思っている。


 そして一番厄介なのは交通ルールだ。まず街中では車を走らせてはいけないのは大前提だが車が多くなれば街の外での運転にもルールを作らなければならなくなる。


「まあ、これらの問題点を考えても商品化できるのは数年は先になると思います」

「そうなるかしらね」


 数年先、そうなるとその時オレ達はどうしているのか、一年や二年後ならまだこの世界にいるだろうが五年以上先になるとこの世界に留まっているかどうかは分からなくなっている。


「それじゃあエルスに入ろうかしら」


 オレとクレアが話しを終え、クレアの後に続きオレ達はエルスの都市へと入っていく。


「凄いわね」

「なんて広大な都市だよ」

「うん、王都にも劣らないぐらいの広さ」

「宙に浮かんでる建物もあるぞ!」


 瑠璃、来綺、リリス、宏太は都市内に入るなり驚いていた。無論オレも驚いていた。リリスの言う通りここの広さは王都にも引けを取らないぐらい広大、さらに宏太の言うように空に浮かんで静止している建物もいくつか見受けられた。


「凄いとこでしょ」

「ええ、驚きましたよ」

「クレアさん、宙に浮いてる建物あれはどう言った魔法を使ってるんですか?」

「あれは建物自体に無限宙止という魔法をかけてるのよ」

「無限宙止?」


 宏太が聞くとクレアは答えた。無限宙止は人間などの生き物にはかける事が出来ない無機物の物にのみかけられる魔法、かなり難しい魔法でかけた物はたとえ使用者が死んでも浮き続ける魔法だ。


「そんな魔法があるんですね」

「かなり珍しい魔法よ、無限宙止以外にも珍しい魔法を使う者がここには多くいるわよ」

「それは楽しみですね」


 宏太はエルスに来られた事に喜んでいた。入ってすぐに珍しい魔法を見られたのだこの後も珍しい魔法の数々を目にする事ができるかもしれない。


「まずは宿を取らないとな」

「そうだな」

「クレアさん、どこかいい宿知らない?」

「宿ならマンバスってとこが評判いいわよ」


 リリスが聞くとクレアは答える。クレアが言うにはマンバスは宙に浮かんでいる宿で人気の宿、部屋から見る夜景は最高だとの事だ。


「じゃあそこにするか」

「ええ、それがいいわね」

「うん、いいよ」

「問題ない」

「オレもだ」


 オレが提案すると瑠璃、リリス、宏太、来綺が全員賛同する。


「じゃあリュウガとリリスはまた明後日に」

「ええ二日後に」


 それからオレ達はクレアと別れて宙に浮かぶ宿マンバスに向かう。

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