クラスメイトside:4
魔族の襲撃から十二日が経った。秋達は数日前に王都に到着しており皆んなと合流していた。現在はクラスメイト全員が国王ゼガルドの意向で王都の学院、王立学院に編入していた。ちなみに制服は元々着ていた者で許可が降りた。
現在は昼休憩に入っており学院の食堂にて勇輝、由衣、七香、真希、梨花、龍弥の六人が一緒に食事をしていた。
「それでまだ詳しく聞いてなかったがどうだったんだ?」
「ん?七宮達の事か?」
「ああ、どうだったんだ?」
勇輝が真希達にリュウガ達の事を聞く。真希達はまだ詳しい事をクラスメイト達に話していなかった。
「一言で言うなら七宮君達四人全員化け物ね」
「そんなに強いの?梨花」
「ええ由衣、もう私達とは比べものにならないわね」
梨花が言うにはリュウガ達の強さは勇者である勇輝ですら全く歯が立たない程の強さ、ルーベルクにて開催された総合トーナメントではリュウガが優勝して宏太が準優勝、瑠璃が三位、来綺がベスト8という結果だった。
「そんなに強いのなら戻って来て欲しかったわね」
「仕方ねぇよ、勝負に負けちゃったんだし」
真希は言う、会ってすぐに秋が戻って来て欲しいと言ったらリュウガはそれを拒否した。しかし総合トーナメントで勝てば戻ると約束した、だがリュウガ達は全員強くあっけなく負けてしまった。
「中でも七宮は次元が違ったな」
「ええ、あの強さには一生かけても到達出来ないほどの力を感じたわ」
リュウガは神職者、他の三人も十分な強さを持っていたがそれでもリュウガと比べると劣っているほどだった。
「やっぱり神職者なのは本当だったんだな」
「ああ、あの魔族皇を倒したって言うくらいだしな」
「な!魔族皇を?」
勇輝は驚いていた。勇輝だけはなく他の者達も驚愕の表情をしていた。魔族皇はSランクの終焉級であり最上ランクに位置する。それを倒したとなるとこの世界でもトップクラスの実力者だ。
「あの強さに加えてあんなに可愛い彼女を持ってリュウガはほんとすげぇぜ」
「彼女?」
「ああ、この世界で出会ったようだが付き合ってるような感じだったぜ」
龍弥の言葉に七香は聞く。リュウガのおそらく彼女であるリリス、その見た目は美しく誰に聞いても可愛いという事間違いなしと言った見た目で龍弥は羨ましく感じていたのだ。
「その事もだけど後は見た目ね」
「見た目?どういう事?」
「ええ、七宮君の外見はまるで別人かのように変わっていたわ、髪は銀髪に、目が青く、身長も伸びていた」
梨花の言葉に由衣は聞く。リュウガ本人曰く髪は染めて目はカラーコンタクトを入れたと言っていた。それならまだわかるしかし身長は魔法で伸ばしたと言っていた。しかしそんな魔法があるとは思えず梨花は心の中で疑っていた。
「まあ七宮君本人と出会っても気づかないかもしれないわね」
「そんなに変わっているのなら一目では気づかないわね」
「でも秋先生は何故か一目で気付いたんだよな」
「ええ、不思議だわ」
真希と梨花が言うように秋はギルドでリュウガと再会した時に一目見て気付いていた。しかしリュウガが人違いだと言いひとまずは納得しようとしたがその後瑠璃が現れてその男がリュウガだと確信したのだ。
「そうなの?」
「ああ、あんな変わってたら普通は気づかないぞ」
「まあ、教師の勘ってやつじゃない?」
秋は教師として優秀、だから生徒の事に関しては気付きやすいのかもしれない。
その後、真希、梨花、龍弥はルーベルクにて起こった様々な出来事を話した。総合トーナメント、魔族の襲来など。
「と、そろそろ昼休憩が終わるな、教室に戻ろう」
勇輝の言葉に全員頷き、全員が教室に戻る。教室に戻って数分後、チャイムが鳴り担当の教師が入ってきた。
その教師の見た目は綺麗な赤髪で歳は三十前後の高身長で人間の男性だ。名前はリトナーといい優秀な教師だ。
「これより午後からの授業は戦闘訓練を行なうので全員着替えて修練場に集まってくれ」
今日は午後から三時間戦闘訓練、座学と実技の授業は大体半々であり座学よりも実技の方がいいと言う生徒が大半だ。
それから全員更衣室にて着替えてから修練場の方へと集まる。修練場はかなり大きくなっており半径百メートル程となっている。
「では最初に戦闘職の者は二人のペアを組んでくれ」
リトナーの言葉を聞き生徒達は各々二人一組のペアを組んでいく。
「勇輝、組まないか?」
「涼介、いいぞ組もうか」
涼介は勇輝とペアを組む。涼介はクラスの中で実力は上の方レベルは現在30程となっている。そしてクラスでトップの実力を誇る勇者の勇輝はレベル35といったところだ。
「全員組めたようだな、それではそこに支援職を一人ずつ加えてくれ」
リトナーは戦闘職の者達、全員がペアを組めた事を確認しさらに支援職を加えて三人一組を作るように促した。クラス内は戦闘職の者が三分のニ、支援職の者が三分の一でちょうど余らないようになっている。
「二人とも、組まない?」
「由衣か、いいぞ」
「ああ、もちろん」
勇輝と涼介の組には由衣が加わった。他の者達も三人一組を作ることが出来たようだった。
「全員三人一組が出来たようだな、ではこれよりその三人がチーム、トーナメント式の対戦を行なう」
「チーム戦ですか?」
「ああ、今までにやったことがなかったろ?」
「確かに」
この学院に入学して数日しか経っていないがチーム戦はやったことがなく今回が初めてだった。チーム数は全8組、つまりこの8組でより優れたチームプレイをした組こそが勝利を納める。
「組み合わせはこちらで決めた、試合数は合計7試合、一試合ずつ行なっていくので試合をしていない者も試合をよくみて観察するように」
この大きい修練場なら一気に二試合は出来そうなものだが今回は一試合ずつ、そしてリトナーはよく観察するようにと言った。
「なるほど、つまり皆んなの戦いを見てそれを学ぶのも自分の成長へと繋がると言うことですか?」
「その通りだ星宮勇輝よ」
勇輝が言った事は合っていたようだ。
「それでは最初の試合は星宮チーム対神室チーム、準備するように」
「よろしくね勇輝」
「ああ、いい試合にしよう春樹」
勇輝の初戦の相手は水魔術師の神室春樹と拳士の冴春雷人、付与魔術師の夜月奈子だ。
春樹は身長百七十センチメートル程でメガネをかけていて、黒髪でいかにも優等生そうな見た目をしている男子生徒だ。
雷人は身長百七十五センチメートル程で緑髪、鋭い目つきをしており筋肉質な体型をしている男子生徒。拳士という才職と相性がいい。
奈子は身長百五十五センチメートル程で赤髪の女子生徒。スレンダーな体型をしており少し気の強い性格をしている。
「それでは試合始め!」
リトナーの開始合図がなり試合が始まる。




