デーモンロードとの戦い
「上等だ!かかってきやがれ!」
時は少し遡りオレは現在、魔族皇二体と相対していた。
マグナとゼルはオレに向かってきた。ゼルは凄まじく速い拳をオレの急所に目掛けて当てようとするがオレはその拳を受け止めてそのままゼルを投げ飛ばす。
「″黒暗爆砲″」
すかさずマグナは闇属性上級魔法を放つ。放たれた魔法は黒い巨大な魔力砲となりオレに襲いかかる。
「ふん、″神秘海洋″」
オレは水の上級魔法をマグナの魔法目掛けて放つ。右手から放たれた魔法は巨大な渦を撒きまるで渦潮のようだ。
両者の魔法は衝突した、しかし数秒にて打ち合いの勝負はきっする。オレの魔法が打ち勝ち敵の魔法を打ち消しそのまま敵に向かっていくが敵はなんとか避ける事に成功する。
「おらぁぁ!」
「バレバレだ」
「な!」
先程、吹き飛ばされたゼルはオレの死角を突いて魔剣ベリアークにて攻撃を仕掛けてきたがオレはその事に気づいており聖剣デュランダルを手にしその攻撃を防いだ。
ゼルはその後も連続でオレに斬りかかるがオレはその攻撃を避けるか受け止めていた。
「″熾天炎″」
マグナが火の上級魔法を使用した瞬間、ゼルは攻撃をやめオレから離れる。自在に曲がる白い炎がオレに向かってくる。その温度は非常に高く四百度を超える。
「″水剣青斬″」
オレは敵の魔法に向かって水属性の上級魔法を放つ。放った魔法は水でできた巨大な剣となり敵の魔法にぶつかる。
少しの間ぶつかり合い、オレの魔法は敵の魔法を相殺しとてつもない速度でマグナに向かっていく。マグナはなんとか避けるが頬に少し傷が入る。
「危ない危ない」
ゼルが近距離戦闘で、マグナが遠距離からの魔法攻撃、見事な連携でオレに攻撃を仕掛けてくる。
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悪魔皇 マグナ レベル 149
種族 魔族
攻撃力 6944
体力 7003
俊敏性 6999
魔力 7621
魔法耐性 7100
物理耐性 6666
能力:特魔術・拳術・擬態・火風闇属性適性・火水属性耐性・魔力感知・気配感知・思考加速・飛行・透過・俊敏性向上・攻撃力超強化・魔力強化・防御力強化・魔力回復上昇・鑑定・鑑定無効・自動再生・状態異常無効・言語理解
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悪魔皇 ゼル レベル 156
種族 魔族
攻撃力 7032
体力 7109
俊敏性 7410
魔力 7490
魔法耐性 7006
物理耐性 7130
能力:超魔術・特拳術・擬態・火闇属性適性・火風属性耐性・魔力感知・気配感知・思考加速・飛行・透過・分身・俊敏性向上・攻撃力超強化・魔力強化・防御力強化・体力減少低下・鑑定・鑑定無効・自動再生・状態異常無効・言語理解
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鑑定を使って二体のステータスを見てみたがやはり魔族皇だけあってクレアを除いては今まであってきた者の中で最も高い数値となっていた。少し前のオレならば歯が立たない程の相手だった。
「さすがは創造神ですね、とてつもなく強い」
「へ、聞いてた通り上級魔族と戦った時とは比べ物にならない強さだ、オレだけでやってたら負けてたかもな」
ゼルのあの口ぶりからするにオレの戦闘力は向こうにある程度知られていたようだ。
(厄介だな、あの二体相当息のあった攻撃をしてきやがる一体なら数分で倒せてただろうが、二体となるとかなり時間がかかるぞ)
本来なら強い相手との戦いはじっくり楽しみたいオレはこの状況は非常に喜ばしい事なのだが、ここで時間を使ってしまうと他に手を回せなくなる。
現状、周りを見ても優勢なところはあるものの総合的には劣勢な事が分かる。それ故にこの二体の魔族は早いうちに倒さねばならなかった。
「こっからは速度をあげていく!」
オレはゼルに向かって全力の速度で向かい腹に全力の一撃を当て、腹には大穴が空いた。
「がっ!……はっ!……」
ゼルは後方におおきく吹き飛ばされる。コロシアムを越えて、数キロ先の山に直撃した。
「おのれ!創造神!」
「これで奴は数十秒は戻ってこれない、その間にお前を始末してやる!」
「″炎帝″!」
「″炎纏剣伸″!」
マグナは火属性最上級魔法をオレに向かって全力で放ってきた。二千度を超える炎がオレに襲いかかる。
対してオレも同じく火属性最上級魔法を放った。その魔法は腕から炎が噴出し、一瞬で凝縮され剣の形を模り、さらなる炎を纏ってマグナの方へと伸びていき魔法同士が衝突する。
「うぉぉぉぉぉぉぉ!」
「はぁぁぁぁぁぁぁ!」
両者の魔法は激しくぶつかり合う、どちらの魔法も威力は互角に見えた。しかしそれは一瞬だけですぐにオレの魔法が押し出していた。
「な!……押されてる!」
「はぁぁぁぁぁぁぁぁあ!」
「やばい!」
マグナはすかさず全力の魔力障壁を貼るが一瞬にしてヒビが入り今すぐにでも割れそうになった。
「はぁ…はぁ……危なかった」
かろうじて避けたようだが左半身がなくなっていた。しかしその半身も数秒で再生し、元通りになった。
「なんて再生力だ、これは一撃で決めないとダメなようだな」
「想像以上ですよ……創造神、まさかここまでとは」
悪魔皇ともなると再生力は凄まじく他の階級の魔族とは格の違うものとなっていた。
「そろそろ決めさせてもら……」
「創造神!」
先程、数キロメートル先まで吹き飛ばしたゼルが戻ってきてオレに全力の拳を放ってきた。だがオレは反応してしっかりガードすることができた。
「ゼル!戻ってきましたか」
「ああ」
ゼルの腹は既に再生が完了していて元通りになっていた。敵が再び二体になりこれでまた振り出しに戻ってしまった。
「いくぞ!」
ゼルは近接戦闘にてオレに攻撃を仕掛けてき、マグナは後方から魔法を繰り出してくる。
「″血黒真死砲″」
マグナが闇属性最上級魔法を放った瞬間、ゼルは高速でその場を離れた。魔法は血に滲んだ真の黒い闇の巨大な魔力砲のようで、その魔法はオレの方に向かってくる。
「こいつは当たったらやばい!……″大星渦潮″!」
放たれた魔法に危険を感じたオレは水属性最上級魔法を放つ。その魔法は大量の水から渦潮を発生させた。その能力は範囲内のものを魔法だろうが何だろが全てを飲み込む。
ここは特級魔法を使って決めたいところだったがそれだけの魔力を込める時間がなかったため最上級魔法を繰り出した。
オレの魔法はマグナの魔法の全てを飲み込み、マグナの方に向かっていく
「なっ!」
「このまま飲み込ま……がはっ!……貴様!」
「後ろがガラ空きだぜ」
オレの後ろにゼルが回りこんでいた。前方に集中しすぎていたせいで後方の守りが疎かになり急所に強烈な一撃が叩き込まれてしまった。その反動で魔法が解けてしまった。
「よくやりましたゼル、助かりました」
「ああ、危ないところだったな」
「ちっ!オレとしたことが」
「しかしゼルよ、このままでは私達に勝機はありません」
「そうだな、あれをやるしかないな」
「ええ、まさか使うとは思ってもいませんでしたが」
マグナとゼルは何かするつもりだった。何か奥の手でもあるのか。
「何をするつもりだ?」
次の瞬間、二体は魔力を全解放し出した。その数秒後、二体は両手と頭を合わせて身体は黒い光が纏わりつき何かが始まろうとしていた。
「やらせるか!″紫電豪雷″!」
オレは魔力を込め両手を前にし魔法陣を二体の魔族の前、後、上、下に展開する。紫色の巨大な雷が四方から二体の魔族に向かっていく。この特級魔法をまともにくらえば二体ともただでは済まないだろう。
魔法は直撃し、煙が巻き起こる。これで勝負は決まっただろう。しかし、煙が消え去って見えてきたのは一体の影、一体は倒したがもう一体は生き残ったのか、そう思ったがそれは違った。
「な!どういう事だ!なんだ?お前は?」
「オレはマグゼル、マグナとゼルが融合した姿だ!」
マグゼル、その魔力はとてつもなく膨大だった。




