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異世界召喚された俺は最強職を得て無双する  作者: 鬼丸海
第二章 総合トーナメント編

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優勝

 試合開始の合図とともに二人はそれぞれ距離をとった。


「”獄炎(インフェルノ)”」


 早速、宏太は火属性上級魔法を放った。放たれた魔法は瑠璃目掛けて一直線に飛んでいった。


「”凶星爆炎矢(エクススターバースト)”」


 そう言い放ち、瑠璃は矢を放った。その矢は周りにはまるで炎の星が輝いているように見えた。


 両者の攻撃は激しくぶつかりあったが数秒のうちにどちらの攻撃も消え去ってしまった。


「やるな、瑠璃」

「宏太こそ」


 それから二人の攻防は続いた。両者一歩も引かない戦いとなっていて試合開始から既に十分が経過しようとしていた。


 二人は恋人同士であるが故にもう少し攻撃を躊躇うかとも思っていたがその気配は一切無かった。


「そろそろ終わらせようか」

「ええ、私も考えてたとこよ」


 宏太は自身の手に魔力を集中させたその魔力量は最上級クラスとなっている。対する瑠璃は矢に魔力を込めていた。こちらもその魔力量は最上級クラスのものとなっていた。


「いくぞ!”炎纏剣伸フレイムフランベルジュ”」

”真紅の矢(クリムゾンクレーバー)”!」


 宏太は火属性最上級魔法を放った。その魔法は腕から炎が噴出し、一瞬で凝縮され剣の形を模り、さらなる炎を纏って瑠璃の方へと伸びていった。


 対する瑠璃は一回戦でバリスに対して使った技を使用した。威力は申し分なくそのまま宏太の方へと向かっていった。


「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」


 両者ともに凄まじい威力の攻撃がぶつかり合っていた。どちらも全く譲らず威力は互角、つまり先に力付きた方の負けになる。


「やばい!」

「どうした?もう終わりか瑠璃」


 瑠璃の表情が厳しくなり宏太の方が押し始めた。そしてついに瑠璃は力付き、攻撃を受けてしまった。


「勝負あり!勝者篠原宏太!」


 会場中から大きな歓声が聞こえてきた。この勝負も今大会の中でもトップレベルの戦いであっただろう。


 これでオレの決勝の相手は宏太に決まった。だが負けてしまった瑠璃も前とは間違える程強くなっているのも確かだ。


―――――――――――――――

赤羽瑠璃 17歳 女 レベル 61

才職 魔弓王

攻撃力  2009

体力   2211

俊敏性  2090

魔力   2300

魔法耐性 1993

物理耐性 2090

能力:超弓術・魔術・火風属性適性・水土属性耐性・弓作成・能力向上・魔力強化•視力強化・高速成長・分身•透明化•魔力感知・気配感知・言語理解

―――――――――――――――


 ステータスを見ても今までの瑠璃とは比べものにならない程強くなっていた。


「これまた凄い試合出したね」

「ええ、ともあれこれで残り一試合となったわね」


 クレアのいった通り残すのは決勝だけとなった。そしてこの決勝に勝てばクレアと戦える権利を貰えるのだ。


「これから1時間の休憩をとったのち決勝戦を行ないたいと思います!」


 それからオレ達は五人で話し込んでいたがそこに秋達がやってきた。


「七宮君」

「先生か、何か用か?」

「勝負は私達の負けよ、大人しく諦めるわ」

「ああ、そうしてくれ」


 秋達とした約束はトーナメントでオレ達の誰か一人にでも勝てば皆んなの所にと戻ってやると言うものだった。


 その結果、秋達は誰ひとりとして勝てなかった。だが唯一リーナだけは予選決勝で宏太相手に惜しい戦いをしていた。


「あんた達は弱い、強くなりたいならもっと鍛錬する事だな」

「ええ、そうするわ」

「まだ残るのか?」

「そうね、せっかくなら最後まで見ていこうと思って」

「そうか」


 しかし秋達が残るとなると問題となってくるのは魔族襲来の件についてだ。リーナにはその事を伝え済みだが他の者にはまだ何もいってない、もちろん観客達への配慮はクレアの知人達が何とかしてくれるようだがそれでも人数は足りない。


「先生、それに皆んなもちっとばかし頼みたい事があるんだが」


 オレは秋達にも協力を頼む事とした。リーナ以外の五人は魔族相手に戦力にはならないが観客の避難誘導ぐらいなら出来ると考えそれを頼んだ。


「ええ、いいわよ任せて」


 秋は嫌がる事なくこの件を聞いてくれた。他の者達も同様だ。


 それから時間が経ち、決勝の時間がやってきた。オレと宏太はそれぞれステージで向かいあっていた。


「それでは決勝戦、リュウ•セブンスター対篠原宏太、始め!」

「”獄炎(インフェルノ)”」

「”真炎(アグナ)”」


 試合開始の合図直後に宏太は火属性上級魔法を放った。対してオレは火属性中級魔法を放った。お互いの攻撃はぶつかった瞬間かき消えた。


「”冷凍嵐(ブリザードストーム)”」


 宏太の周りに凍える冷気が発生しそれがやがて巨大な嵐となりオレに向かって放った。その威力から察するに上級魔法だろう。


「”氷壁(アイスウォール)”」


 オレはすぐさま自身の前に氷の壁を作った。宏太の魔法は氷の壁に激突したが壁はなかなか砕けずその魔法を防ぎきった。


「”水球(ウォーターボール)”」

「”火球(ファイアボール)”」


 宏太はすぐに切り替え、水属性初級魔法を放ちオレは火属性初級魔法を放った。本来火と水なら水の方が有利属性となるがこの場にてそれぞれぶつかった瞬間互いに打ち消しあった。


「ちっ!相変わらず強いな」

「宏太こそ、それ程まで成長してくれて嬉しいぞ」


 宏太は本当に成長した。来綺、そして瑠璃同様に無限タルタロスにて急激なレベルアップを果たしている。オレはそれが嬉しくてたまらなかった。


 こうも成長速度がはやいとなると近いうちに神職者へとなりうる可能性があるかもしれない。


「”射出突風(ジェットストーム)”」


 宏太は攻撃を止めなかった。続いて打ってきたのは風属性上級魔法を放ってきた。宏太は火と水と風、それから氷属性の魔法を使えるがその中でも風は苦手としていた。だが今回、それを克服してきたようだ。


 この魔法は発動者の周りの物を全て吹き飛ばす突風を巻き起こすものだ。並大抵の者ならその突風には耐えられず吹き飛んでしまうがオレは難なくその突風に耐えた。


「これにも耐えるのか」

「当たり前だ」


 その後も宏太は幾度と魔法を放ってきたがオレはそれらを全て防いでいた。


「”神秘海洋(ネプトゥヌース)”」


 宏太は水の上級魔法を放った。右手から放たれた魔法は巨大な渦を撒きまるで渦潮のようだった。


「”液体壁(スプラッシュウォール)”」


 オレは自身の前に高水圧の壁を使った。この壁は物理的に攻撃を遮断する。そして見事に宏太の魔法をかき消した。


「ちっ!ならば最後はこいつだ!」

「何をする気だ?」


 宏太は自身の手に魔力を込め始めた。かなり集中している事から最上級の魔法の発動準備をしているようだ。


(ならば、オレも答えなくてはな)


 オレは宏太の全力に答える事にした。最上級魔法には同じ最上級魔法で迎え撃つのが筋だろう。


「いくぞ!”大海渦潮(メイルシュトローム)”」

「こい!”大海星竜(ダイダルウェイブ)”」


 宏太が放った魔法は水属性最上級魔法だ。その魔法は大量の水から渦潮を発生させた。その能力は範囲内のものを魔法だろうが何だろが全てを飲み込む。これはオレが上級魔族グレーターデーモン戦で使った魔法だ。


 対してオレの放った魔法も同じく水属性最上級魔法だ。魔法は前方に津波を発生させ、あの時の魔族と同様に範囲を極限まで絞っている、その為威力はより強大になっている。


「かぁぁぁぁぁぁ!」

「ふん!」


 オレと宏太の魔法は激しいぶつかり合いを見せていた。宏太はかなり苦しそうな表情だがオレは余裕の表情を浮かべている。


 オレは宏太でも流石にこれをまともにくらえば無事ではすまないと考え宏太に分からないように魔力障壁を張り押し切った。


「うわぁぁぁぁぁぁ!」


 宏太は悲鳴を上げて倒れた。なんとか無事であったがそのダメージはかなりの物だった。


「勝負あり!総合トーナメント優勝は、リュウ•セブンスター選手です!」


 会場中から今までの中で一番の歓声が聞こえてきた。当たり前の優勝とはいえ、大勢から祝福される気分は悪くなかった。

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