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異世界召喚された俺は最強職を得て無双する  作者: 鬼丸海
第二章 総合トーナメント編

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エルフの剣王

「それでは第十試合に出場される方は入場の方をお願いします!」


 オレと瑠璃が席につくと同時に第十試合の入場が始まった。入場すると来綺はAブロックのリングへと足を運んだ。


 来綺がリングに上がると既に相手の選手はそこにいた。相手の身長は来綺とほぼ同じくらい、体型はスラっとしている金髪の耳長の女性、おそらくエルフだろう。オレ達も初めて見る事からこの街にエルフはあまりいないのだろう。


 しかしこの女性はかなりの強敵といっていいだろう。何故ならこの街に三人しかいないAランク冒険者なのだから。


「来綺は初戦から強敵が相手か」

「でも今の来綺なら勝てるわよ」

「ああ、あれだけ特訓をしたんだからな」

「うん、絶対勝つ」


 瑠璃と宏太とリリスは来綺の勝利を信じていた。勿論オレも来綺には勝ってほしいと願っている。しかし、この街のAランク冒険者がこれ程のステータスを持つとは思ってなかった。オレは正直舐めていた。


―――――――――――――――

テルシア・バーネス 150歳 女 レベル 92

種族 エルフ

才職 剣王

攻撃力  1150

体力   1080

俊敏性  1046

魔力   1620

魔法耐性 1009

物理耐性 1009

能力:超剣術・精霊術・火風水属性適性・闇光属性耐性・剣作成(強)・身体能力強化・魔力強化・俊敏性向上・気配感知・魔力感知・言語理解

―――――――――――――――


 種族は予想通りエルフだった。実は鑑定で見えるステータスには自分と同じ種族なら種族の部分が表示されないのだが違ってくると表示されるようになるのだ。


(やはりエルフだけあって魔力は飛び抜けているな)


 魔力だけ他のステータスに比べて明らかに高くなっていた。魔力が他のどのステータスよりも高くなるのは当たり前だがそれを考えてもずば抜けていた。


 才職は剣王、おそらく剣士の上位に位置する職業だろう。


 しかしオレと同じく瑠璃も鑑定を行なっていたがそれでもその顔色は何一つ変わっていなかった。つまりは来綺がこれと同等以上に成長しているという事だろう。


「ではAブロック第十試合、剣王テルシア・バーネス対冒険者遠山来綺試合開始!」


 試合開始の合図とともに来綺は聖剣を作成し、相手に向かって全力で走った。対する相手も剣を作成し迎え撃った。両者の剣はぶつかり合い数秒の間に何度も激しい打ち合いを繰り返していた。


「何と!あのテルシア選手と互角に打ち合っています!」

「凄いわね、テルシア選手はエルフの中でも剣の腕は三本の指に入ると言われているのに」


 クレアの解説によるとテルシアの剣の腕はエルフのトップ3、相当な腕前という事が分かる。しかし来綺はそんなテルシアと現在互角に戦えている。つまり来綺もそれに匹敵する実力を得たという事だ。


「やるわね、あなた」

「あなたこそ」


 テルシアと来綺は互いの実力を認め合い全力でぶつかっていた。その試合は凄まじい攻防を繰り返し、これまで行なわれてきた試合の中でも一番レベルの高い試合となっている事は間違い無いだろう。


 来綺は剣に全神経を集中させて魔力を込め始めた。すると次第に剣は大きくなっていき、その剣は光輝き始めた。


「”光幻一線(ライトイグニッション)”」


 来綺はその剣を相手に向けて振りかぶった。


「”絶・火聖天刃(ひしょうてんじん)”」


 テルシアは来綺の一撃を防いだ。その剣からは炎が燃え盛っておりまるで剣が巨大になったかのように見えていた。


 テルシアはそのまま来綺の聖剣を弾き、次の攻撃へと移るべく体勢を変え、身の丈程にまで燃え盛っている炎の剣を来綺へと打ち込んだ。


 次の瞬間、爆発が起こりリング上は大量の煙に包まれていた。


「来綺の奴、無事だろうな」

「きっと大丈夫よ」

「うん」


 三人は来綺のことを心配していた。数秒後、煙は消え二人の姿が見えてきた。来綺は無事だったがかなりのダメージを負っていた。左肩を負傷しかなりの量の血が出ていた。


「ちっ!」

「上手く致命傷は避けた見たいだけどその傷でいつまでもつかしらね」


 来綺は剣を弾かれた瞬間、攻撃が来ると察して急いで避けようと体勢を立て直したがほんの一瞬、避けるのが遅くなり左肩に攻撃が入ってしまったのだ。


「これは!遠山選手、痛いダメージを負ってしまったようだ!」

「この状況から立て直すのは厳しいわね、一瞬避けるのが間に合わなかったようだけど左腕はもう使い物にならないでしょうね」


 来綺は急いで自分の左肩に治癒を開始した。オレやリリスのように完全な回復は無理だが応急処置くらいにはなるだろう。血は止まったがそれでも痛みはまだ残っている。クレアの言う通りまともに左腕は使えない状態となっていた。


 それでも来綺は全く諦める様子がなかった。むしろその眼差しからは絶対に勝つという意志が感じられた。


「まだ諦める気はないようね」

「当然、ここで負けるつもりはさらさらないですよ」


 両者は再び剣を構え、相手に向かっていった。最初の数秒は互角の打ち合いとなっていたが徐々に来綺が押され始めていた。やはり左肩の痛みにより全力のスピードが出せないでいるのだろう。


「くそ!仕方ないこれを使うか!」


 来綺は数歩後ろに下がると残りの魔力の殆どを剣先一点にのみ集中させた。おそらくこれで決めるつもりなのだろう。


「あれは!」

「リュウガ用に編み出した技!」

「俺用に?」


 今から来綺が繰り出す技はオレに使用する為に覚えた技らしい。それをここで出すという事は今ここでその技を出さなければ負けてしまうからだろう。


「面白いわね!なら私も全力で答えるわ!」


 すると今度はテルシアも剣に魔力を集中させ始めた。おそらく先程の技よりもさらに強力な攻撃になるだろう。


「両者共に殆どの魔力を剣に集中させているわね、次で終わらせる気のようね」


 クレアの解説が終わると同時に両者共に準備が完了したようだ。これが正真正銘最後の打ち合いとなるだろう。


「”紫電・雷超蛇(しでんらいちょうだ)”」

「水の精霊マールよ力を貸したまえ”洗練水刃剣(スプレットヴォーパル)”」


 来綺は剣先に込めた魔力を紫色の雷に変えその雷はまるで蛇のような形になり敵に目掛けて全力で剣とともに向かっていく。


 対するテルシアはエルフが得意とする精霊術を使いその力を剣に込めた。その力は強大で残っているはずの魔力以上の魔力が剣から感じられ持っていた剣はまるで別物のようになり水の刃と化しそのまま来綺に向かっていった。


 勝負は一瞬、瞬きする暇もない程の一瞬だ。両者共に射程距離に入った段階で極限の集中状態になった。まず来綺は剣先を相手の腹に目掛けて全速力で突き出した。この速度の攻撃をこの距離から避けるのは至難の技だろう。


 だがテルシアはそんな攻撃を水の剣で簡単に受け流してしまった。来綺は完全に無防備な状態となり勝負は決まった、そう思われた刹那。


「やられ……たわね」


 血を流していたのはテルシアだった。来綺は使えないはずの左腕から相手の死角になるように聖剣を作成していたのだ。その聖剣はテルシアの腹を貫いていたのだ。


 次の瞬間、テルシアは地に倒れ戦闘不能となった。


「勝負あり!勝者遠山来綺!」


 試合が終わり会場中から今までにないくらいの歓声が聞こえてきた。


「Aブロックの試合、相当レベルが高かったですね」

「そうね、今までの試合で一番といってもいいわね、でも最後の攻撃はテルシア選手がまんまと遠山選手に嵌められたわね」

「といいますと?」

「遠山選手は右手の剣にほぼ全ての魔力を込めていた。だからテルシア選手もこれが最後の攻撃だと思ってその攻撃を受け流し勝利を確信した。でも本命は左手に隠し持っていた剣でそれに気づかなかったテルシア選手は負けてしまったというわけよ」


 クレアは殆どの観客が見えていなかったであろう最後の攻防を丁寧に解説した。


 来綺の試合が終わりオレ達四人は全員が一回戦を突破した。

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