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異世界召喚された俺は最強職を得て無双する  作者: 鬼丸海
第二章 総合トーナメント編

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瑠璃VS梨花

「それではCブロック第九試合開始、冒険者赤羽瑠璃対銃士綾辻梨花、試合開始!」


 審判の開始の合図とともに瑠璃は弓を、梨花は銃を手に取りそれぞれ相手と距離を取った。お互いに遠距離型の為、こうなるのは当然だろう。


 瑠璃は梨花の出方を探る為、鑑定を行なった。

 

「へぇー、瑠璃の奴、鑑定を覚えたのか」

「ああ、鑑定を使えるのは三人の中では瑠璃だけだ」

「俺と宏太は習得できなかった」


 オレは瑠璃が鑑定を習得していた事に少し驚いた。オレは能力を創造する為に時々能力本に目を通している。その本には能力にそれぞれレア度が付けられていた。例えば各属性の適正や耐性はレア度が低いとされているが鑑定はかなりのレア能力で確率でいえば千人に一人の能力と記載されていた。そんなレア能力を習得出来たのは凄い事なのだ。


「でも何で瑠璃が鑑定を使ったって分かったの?」

「ああリリス、それは俺の新たな能力、状態確認によるものだ」

「状態確認?」


 状態確認は目で見た相手が今どんな能力を使っているかが分かる能力だ。ただこの能力は常時発動となる為、鑑定などとは違い常にその能力が働いていて現時点では自力で解除する事はできないのだ。


―――――――――――――――

綾辻梨花 17歳 女 レベル 32

才職 銃士

攻撃力  513

体力   539

俊敏性  600

魔力   625

魔法耐性 539

物理耐性 570

能力:銃術・魔弾生成・火風属性耐性・火属性適正・俊敏性向上・身体強化(強)・命中率上昇・魔力強化・魔力感知・気配感知・言語理解

―――――――――――――――


 瑠璃は梨花のステータスを見て少し驚いた表情を浮かべた。そのステータスは短期間でかなりの成長を見せていたのだ。


「”炎輝矢(アスタロト)”」


 次の瞬間、瑠璃は強力な火魔術を纏わせた矢を放った。その矢は巨大な炎を輝かせていた。そしてそれは梨花へと一直線に向かっていった。


 梨花はそれを迎え打つ為に銃を構え魔力を込め瑠璃が放った矢に目掛けて弾丸を放った。放った弾丸には魔力が込められていてかなりの威力となっていた。


 そして次の瞬間、二人が放った矢と弾丸が衝突し同時に消えてなくなった。


「えっ!」


 瑠璃はその現象に驚いていた。何故なら両者の攻撃は互いが触れた瞬間に消え去ったのだから。


「なるほどな」

「何がなるほどなの?リュウガ」

「おそらくは綾辻の弾丸が原因だろう」


 オレは説明を始めた。梨花が放った弾丸には相手の魔法を消し去る効果があったのだ。おそらく梨花は前もって魔弾を生成してそれに魔法を消し去る効果を付与させていたのだろう。それにより瑠璃の矢が消え去ってしまったのだ。


「しかし、短期間でここまでの成長を遂げるとはな」


 オレは梨花の成長に驚いていた。たった数日でそんな芸当が出来るようになるとは思ってもいなかったのだ。


 この試合は瑠璃の圧勝になるかと思っていたが中々面白い試合が見れそうだ。


「やるじゃない梨花、まさか私の矢を消し去るとはね」

「瑠璃の魔法も凄いわね、ほんと消せてよかった」


 梨花はほっとしていた。梨花の魔弾生成は確かに凄いがそれでも消せる魔法には限界がある。魔弾に纏わせた魔力より魔力が少ない魔法は勿論、ある程度多い魔法でも消す事は可能だ。だが一定以上の魔力がある魔法には通用しないのだ。


「でも勝負はここからよ梨花!」

「ええ、絶対に勝ってみせる」


 瑠璃は再び攻撃の態勢に入り矢を放った。今度は先程の矢より威力は落ちているが五本同時だ。五本全てに火の魔法が付与されていた。


 だが梨花はその五本の矢も全て先程と同じ魔弾で消し去った。能力の命中率上昇により命中率が上がり全てに当てる事が出来たのだ。


「くっ!」

「どうしたの瑠璃?あなたの実力はその程度?」


 梨花からはまだ余裕がある表情が見受けられる。まだ魔弾のストックに余裕があるという事だろう。


 状況を見た感じ押されているのは瑠璃となっているがその瑠璃からは何か手があるのか苦しい表情は見られなかった。


「ここまでとは思ってなかったわ」

「ええ、私自身もここまで強くなるとは思ってなかったもの」

「でもこれで終わりにしてあげる」

「何をする気?瑠璃」


 瑠璃は弓を構え、矢に今までの瑠璃からは考えられない程の魔力を込め始めた。


「何だ!あの魔力量は!」

「驚いただろリュウガ」

「瑠璃も本気になったみたいだし、綾辻はここまでだな」


 オレは瑠璃が矢に込めている魔力量に驚いていた。見たところおそらく最上級まではいかないがそれに匹敵しそうな魔力が込められている。


「”凶星爆炎矢(エクススターバースト)”」


 そう言い放ち、瑠璃は自身が持つ最高の攻撃を放った。放った矢の周りにはまるで炎の星が輝いているように見えた。


 梨花は対抗して再び先程と同じ魔弾を撃ち放ち瑠璃の矢に当たった。


「嘘でしょ!」


 魔弾は直撃したにも関わらず矢は消えずに魔弾だけが消え去り梨花に向かっていった。


「なら、これよ!”銃蒼炎弾(カムランバレット)”」


 梨花は次なる魔弾を矢に向かって放った。打ち放った魔弾からは蒼く燃え盛った炎が見えた。


 次の瞬間、二人の攻撃が衝突し、激しい爆発が起きた。リングは光に包まれ直視出来ない状態となっていた。


 しばらくするとリングの光が消え始め、徐々に見えるようになった。光が完全に消えるとそこには倒れていた梨花と立っている瑠璃の姿が見えた。


「勝負あり!勝者赤羽瑠璃!」


 そして会場中から大きな歓声が聞こえてきた。


 この試合、殆どの者は最後の瞬間を見れなかっただろうがオレは違う。試合の決着の瞬間をこの目でしっかりと確認していたのだ。


 あの爆発が起こりしばらくすると瑠璃の矢だけが生き残り梨花に向かっていき腹に直撃、そしてなすすべなく倒れたのだ。この瞬間が見えていたのはオレ以外ではおそらくクレアくらいなものだろう。


「よし、じゃあ行ってくる」

「頑張れよ」


 来綺は瑠璃の試合が終わると急いで控え室に向かって走っていった。次は第十試合で来綺の出番となっている。他の第九試合は残り二試合が残っていてその内一試合はまだ時間が掛かりそうな感じだったので間に合いそうだ。


「凄かったですねCブロック!」

「ええ、両者ともにかなりの技量だったわね。特に赤羽選手の最後の攻撃、あれは上級クラスの魔法を矢に纏わせたものだったけどもっと自身の魔力を底上げすれば最上級にも届き得るわね」


 クレアにもやはり最後の瞬間が見えていたようだった。オレが見えていたのだからクレアに見えないわけがないのは当然なのだが。


 倒れていた梨花は担架で治療室へと運ばれていき瑠璃はリングを降りていった。


「ちょっと外す」

「ああ」

「次は来綺の試合、早く戻ってきてね」


 オレは席を外し医療室の方に足を運んだ。そこには目を覚ましていた梨花と横に座っている瑠璃の姿が見えた。


「来ていたのか瑠璃」

「リュウガ」

「七宮君?」

「安心しろすぐに治してやる」


 梨花は普段と違うオレの姿に少し驚いたようだ。オレは梨花に向けて治癒魔法を施した。すると先程の試合で負っていた怪我は一瞬にして治った。


「傷が一瞬で」

「いくぞ瑠璃、来綺の試合が始まる」

「ええ、じゃあまたね梨花」

「うん、ありがとう七宮君」

「気にするな、それとさっきの戦い方中々に良かったぞ」


 事実、オレは梨花の成長に驚いていた。まさかこの数日であそこまで腕を上げてくるとは完全に予想外だった。おそらくだが梨花達も無限タルタロスで特訓をしたのだろう。それ以外にこの成長スピードは考えられなかった。


 医療室から出ると秋達とすれ違ったが何の会話をする事なくオレと瑠璃はその場を過ぎ去っていった。


 オレと瑠璃は途中で人数分の飲み物を購入しすぐに観覧席へと戻った。


「それでは第十試合に出場の方は入場してください!」

「どうやら間に合ったみたいだな」


 観覧席に戻ると丁度第十試合が始まろうとしていた。

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