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異世界召喚された俺は最強職を得て無双する  作者: 鬼丸海
第一章

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無数の扉

 あれから数時間が経っていた。現在もまだ六層の巨大な迷路をただひたすらに進んでいる最中だった。


 敵はあの後、十体近く出てきたが来綺、宏太、瑠璃の三人がかりでの戦闘、それに加えてリリスとオレの支援もあって一度目の戦闘よりも楽に戦えていた。


 ここまで出てきたモンスターの中でAランクモンスターはまだいなかったがそれでも殆どのモンスターがそれに近いBランクの上位モンスターでリュウガ以外には強敵と言えた。


 流石に連戦になると疲労が蓄積すると考え三回に一回はリュウガが戦闘を行なっていた。


「ねぇ、いつになったら終わるの?この層」

「そうだな……そろそろ終わりが見えてもいい頃だと思うんだが……」


 相当な時間、この層の攻略に掛かっている事から瑠璃はオレに尋ねた。


 オレの推測なら後数分程で終わりが見えてくるはずなのだがその気配は一向に無かった。


「どうなってんだよ!?」

「まじで終わりが見えねぇ!」


 そう、あれからさらに数十分程経っていたのだがやはり終わりは見えないままだった。


(……よし!完成した……これなら)


 オレはとある能力の作成に成功した。そして早速その能力を使い始めた。


(……巨大地図(ギガントマップ)!)


 次の瞬間、オレの脳内にこの六層全体の構造が分かる地図のようなものが浮かんできた。この能力は使用するのに膨大な魔力が必要となってくる。いくらオレでも常時発動し続けるのは困難を極める事となる。


 それ故に一度使用をした際に目的地までの道のりを全て記憶する必要がある。普通の人間にそんな芸当は不可能に近いがオレは別だ。圧倒的な記憶能力を持つオレにとってこの程度の事を記憶するのは簡単な事だった。


「ふ〜ん、なるほどな」

「リュウガ、どうしたの?」

「ああ、この六層のゴールが分かった」

「本当?」


 オレは瞬時に地図を記憶し地図を閉じた。そしてこの六層の終わりが見えたようだ。


「この六層のゴールは今までのやり方では絶対に見つからない。だからいくら進んでも終わりが見えなかったんだ」

「どういう事だ?」

「それは……こういう事だ!」


 次の瞬間、オレは氷の壁を勢いよく押した。すると壁が動き出し隠されていた扉が出現した。


「なっ!」

「これは……まさかゴールが隠されていたという事なの?」


 隠されていた扉が現れて四人共驚いた表情をしていた。 


 この隠し扉は普通の攻略法では絶対に辿りつけない。現にギルドで聞いた話しによるとこれまでこのダンジョンを攻略しようとしたパーティが数十組いたらしいがその内六層を攻略できたパーティは二組だけだという事だった。


 オレも六層に着いた瞬間、完全攻略法のある迷路を二組しか通過出来ていないという事に疑問を抱いていた。しかし今になってやっと分かった。


「ああそうだ。ちなみに外側の壁全部が隠し扉へと通じている」

「まじかよ……」


 それを聞いた四人は驚いた表情を浮かべていた。


 扉を開けるとそこは灯りが無く、暗くなっており階段がただひたすらに下へと続いていた。オレはこの暗い中降りるのは危ないと判断し火魔法で周りを明るくした。


 しばらく降っていると目の前に扉が現れた。その扉を開けて中に入るとそこは休憩所となっていた。五層に続き六層の次も休憩所という事はそれだけ時間が掛かると考えられ造られたのだろう。


「この休憩所……今までのよりだいぶ広くない?」

「ああ、明らかに広く感じるな」


 そう、瑠璃と宏太の言った通りここの休憩所の広さは今までの倍の広さがあった。そして壁には扉がいくつも見受けられた。おそらく七層へと降りる扉を除いて全ての扉が六層と繋がっているのだろう。


「それじゃあちょっと早いが昼休憩とするか」


 時刻は午前十一時、昼にするには少し早い時間だが次の七層の攻略に何時間も掛かる事を考えるとここで休憩しておいた方がいいだろう。


 それから数十分後、全員が昼ご飯を食べ終わり次の層へと行く準備をしていた。


「それじゃあ行くか?」

「ああ……つってもどの扉が七層に繋がってるんだ?」

「あっ!」


 来綺が言ったように扉には何も表示されて無く、七層に続く扉が分からない状態となっていた。


「まあ、またあれを使えばいいだけの話しだ」


 次の瞬間、オレは巨大地図(ギガントマップ)を使用しようとした。だが何故か発動出来なかった。


「駄目だ、発動しない!」

「何だと!」

「…………おそらくだがここでは能力の使用を封じられているんだろう……例外もあるみたいだが」


 オレの説明した通りこの休憩所内では一部の能力を除いて能力の使用が封じられいたのだ。試してみたが魔術や身体強化なども使えなかった。唯一使えたのは空間収納だけだった。


 能力が使えないとなるとこの何百もある扉の中から一つの正解を自力で見つけなければならなくなる。幸いにもここには五人いる。一人なら時間がかかるが五人もいればすぐに終わるだろう。


「それじゃあ俺はここからやるからそれぞれ等間隔の場所から始めてくれ」

「分かった」

「オッケー!五人もいればすぐ終わるでしょ」

「うん、見たところ大体五百から五百五十くらい?」

「了解、それじゃあ始めるか!」


 オレの指示に来綺、瑠璃、リリス、宏太はそれぞれ従って等間隔の位置につきそれぞれ一斉に始めた。


「……まじか!……おい!見つかったぞ!」


 オレは大きく声を上げた。すると他の全員、「嘘だろ!」と言いたそうな表情を浮かべて集まっていった。


 本来なら十分ぐらいは掛かるかと考えていたのだがオレは一発目で引き当ててしまったのだ。


「お前、引き強すぎだろ」

「ただ運がよかっただけだ……それじゃあ七層に向かうとするか!」


 オレ達は階段を降り、七層へと向かっていった。六層ではBランクの上位モンスターが出てきていた。次からはAランクのモンスターも出てくるかもしれない事から全員よりいっそう気を引き締めていた。


 七層の前まで来て扉を開けるとそこは五層、六層とは完全に真逆でまるで砂漠の真ん中にいるような暑さだった。


「あっつ!」

「もう既に汗が止まらないわ」

「さっきとは真逆じゃねぇか!」

「リュウガ、お願い」

「ああ、分かってる」


 宏太、瑠璃、来綺、リリスは暑さで顔から汗が溢れ出ていた。オレはすかさず四人にも体温調節を掛けた。掛け終わったと同時に四人の顔から汗が止まっていた。


 オレ達は歩き出した。この七層は奇数層という事で今までと同様ただ一直線に道が続いていた。


 しばらく歩き進んでいくと一体のモンスターが現れた。


―――――――――――――――

火輝巨神(フレイムゴーレム) レベル 60

種族  巨神(ゴーレム)

攻撃力   880

体力    1009

俊敏性   531

魔力    1052

魔法耐性  889

物理耐性  976

能力:木属性耐性・火属性適性・火炎属性適性・攻撃力強化・物体操作•気配感知・魔力感知・自動治癒・雷無効

―――――――――――――――


 その敵はAランクモンスターの火輝巨神(フレイムゴーレム)だった。ここまでAランクモンスターは一体も出てきていなかったがここに来て現れた。


「どうする?俺がやってもいいが」


 オレは敵のステータスを見て四人でやっても厳しいと見たのか皆んなに聞いた。


「いや、やらせてくれ」

「確かに敵の力は強大、でも挑戦してみたいのよ」

「俺も同じだ」

「私も」


 心配していたオレだが、来綺も瑠璃も宏太もリリスも皆んな戦いたいそうだ。


「分かった、だが俺も今回は支援をいつも以上にさせてもらうぞ」


 六層では最低限の支援しかしてこなかったがAランクモンスターが相手となれば話しは別だ。そしてオレ以外の四人はこれが初のAランクモンスターとの戦闘となるのだった。

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