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異世界召喚された俺は最強職を得て無双する  作者: 鬼丸海
第一章

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氷の層

 長い階段を下っていくと先程と同じく大きな扉が目の前に現れた。その扉を開けるとそこには木で出来た椅子や机が置かれていた。


 どうやらここは三層ではなく二層と三層の間にある休憩所のようだった。


「ここは……休憩所のようだな」

「みたいね」

「ちょっと遅くなったがここで一先ず昼飯にするか」


 オレ達は椅子に座った。ここに来るまで三時間以上の時間が経っていて五人共かなりお腹を空かせていた。


 オレは椅子に座るなり空間収納から持って来た昼ご飯を出して机に置いた。それからオレ達は昼ご飯を食べ始めた。


「よし、十分休憩出来たしそろそろ行くぞ」


 数十分後、全員昼ご飯を食べ終わり次の層に向かう為に足を進めた。それから再び階段を下り三層の扉の前まで来ていた。


「ここからは少しペースを上げるからな。きつくなったら遠慮なく言ってくれて」


 オレはスピードを上げてダンジョン攻略をしていくつもりのようだ。一層と二層でかなりの時間を使用してしまった分、他の層は少しでも速く攻略したいのだろう。


 数時間後、オレ達は五層の扉の前まで到着していた。ここまでの経緯を順番に説明していこう。


 まず三層は見た目が一層や二層とはかなり違っていて全体が緑に包まれていた。大きさは一層、二層よりもさらに広くなっており攻略にも時間が掛かった。

 

 おそらくこのダンジョンは下の層に行けば行く程大きくなっていく仕組みになっている。その上敵もどんどん強くなっていく事から必然的に時間も掛かるようになってくる。


 四層は二層と同じく巨大迷路だった。違う点といえばさらに広くなっていた事と全体が三層と同じく緑に包まれていた事だ。しかしここはまた左手の法則を使って難なく攻略出来た。


「じゃあ開けるぞ」


 五層の扉を開けるとそこは……


「さっ、さっむ!」

「何だよ!この寒さ」


 そこは辺り一面が氷の壁に覆われていた。壁も天井も地面でさえも氷で出来ていた。今この五層の気温は確実に日本の冬よりも寒いと言えるだろう。宏太と来綺はそのあまりの寒さに入った瞬間おもわず声を上げた。


「これじゃあ戦闘もまともに出来ないわよ」

「そうね。手元が狂って攻撃が当たらないのが目に見えてる」


 瑠璃とリリスの言う通り皆んなの身体は震えていた。こんな状態では戦闘を行なえるはずもない、ただ一人を除いては。


「何だお前ら?寒いのか?」

「さっ……寒いにき……待ってるだろ!……リュウガは大丈夫なのかよ?」

「ああ俺は何の問題も無い」


 オレはこの極寒で寒さを一切感じていなかった。理由は簡単、オレはダンジョンに入る前にこういった層もあると考えて前もって体温調整の能力を創造していたのだ。


 この体温調整はどんな環境でもそれに適した体温に自動的に調整されるという能力だ。これにより寒さを感じなくなっていたのだ。


「しかし瑠璃とリリスの言うようにこれでは戦闘訓練が出来ないな……なら」


 オレはそう言うと四人全員の肩に触れていった。すると……


「何これ!急に寒さが感じなくなったわ!」

「おお!さっきまでの寒さが嘘のように無くなったぞ!」

「助かった」

「リュウガが何かしたの?」

「ああ」


 そう、オレがこれでは四人共まともに戦闘が出来ないと判断して全員に体温調整の能力を掛けたのだ。


 これにより四人はさっきまでの身体の震えが無くなり戦える状態となった。


「それじゃあ先に進むとするか」


 身体の寒さも無くなり五人は前へと進んで行った。しかしこの第五層は相当な広さとなっている時間を掛けない為にも出来るだけ速く進みたい所だ。


 しばらく歩くと目の前にモンスターが一体現れた。オレはいつも通り鑑定を行なった。


―――――――――――――――

氷鬼人(アヴァランチ) レベル 46

種族  鬼

攻撃力   588

体力    563

俊敏性   599

魔力    655

魔法耐性  505

物理耐性  609

能力:木属性耐性・氷剣作成・気配感知・魔力感知・毒無効・雷無効

―――――――――――――――


 このモンスターのステータスはかなり高くなっており来綺達に近い数値だった。


 見た目は全身が氷で覆われているようで背丈はオレ達と同じくらいだった。


「かなりステータスが高いな。お前達よりは少しだけ低いがどうする?一人でやるか、二人でやるか」

「なら俺にやらせてくれ」


 オレが皆んなに聞いた。そしてすぐに来綺が一人でやりたいと声を出した。相手のランクはB、かなり危険度の高いモンスターとなっている。


「なら任せる。だが危険と判断したらすぐに下がれ、分かったな?」

「ああ、分かってる」


 来綺は剣を取り出し皆んなよりも数歩前に出た。


 すると次の瞬間、物凄いスピードで敵が来綺に向かって襲いかかって来た。来綺は何とか間一髪の所でその攻撃を避ける事に成功した。


「ふ〜、危ねぇ危ねぇ。じゃ次はこっちから行くぞ!」


 来綺は剣に全神経を集中させて魔力を込め始めた。すると次第に剣は大きくなっていった。先程、一層でも同じ技を見たがその時よりも更に大きくなっていた。


「”光幻一線(ライトイグニッション)”」


 次の瞬間、来綺は光輝く剣を振り下ろした。振り下ろした剣は敵に直撃したのだが体が硬すぎて中々切れそうに無かった。しかし来綺は諦めずに剣に力を入れて頑張っていた。


「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!」 

「……うがぁぁぁぁぁぁ!」


 しかし次の瞬間、敵が氷の破片を大量に飛ばして来た。その破片は来綺にいくつも直撃して血を流していた。耐えきれ無くなったのか剣を戻し一旦距離を取った。


「くっそ!」

「リリス、回復してやれ」

「分かった」


 ここに来て初めて怪我をした来綺はリリスの回復支援のおかげで何とか血を止める事が出来た。


「助かったぜリリス」


 リリスに礼を言った来綺は再び敵に向かって行った。


「いいの?リュウガ」

「うん?何がだ?」

「来綺と敵の実力はほぼ互角、助けなくて大丈夫?」

「まあ、まだ大丈夫だろ。本当にやばくなったら助けに入るつもりだ」

「分かった。リュウガがそう言うなら」


 オレはまだ助けに入るには早いと判断したようだ。来綺と敵の強さはほぼ互角でどちらが先に崩れてもおかしくなかった。


 再び目線を戦いに向けると敵が氷の剣を作成し来綺と剣を交えていた。両者一歩も譲らない勝負だった。


(次の一撃で決める!)


 来綺は敵から少し距離を取り剣をしまった。


「あいつ何やってるんだ!」

「ちょっと!何しまってるのよ!」

「いや宏太、瑠璃あれはおそらくだが……」


 次の瞬間、来綺は聖剣を作成した。これまで一度も成功された事の無かった聖剣作成だがこの場面で初めて成功させる事が出来た。


「いくぞ!」

「うがぁぁぁぁぁぁぁ!」


 来綺と敵はお互いに勢いよくぶつかり合った。そしてついに勝負がついたようだ。数秒後敵の身体が砕け散り跡形も無く消えていった。


 戦闘が終わった来綺は聖剣をしまって腰を下ろした。そこにオレ達が駆け寄った。


「おい!大丈夫か?」

「ああリュウガ、何とかな」

「それにしてもあの場で聖剣の作成を成功させるとはな」

「まあ俺も成功するとは思って無かったがな」


 聖剣作成はその能力を持っていたとしても使用するのは困難を極めるものだ。オレは容易く使って見せていたが本来はそんなに簡単なものでは無い。


 実際に来綺も最初から聖剣作成の能力を持っていたが成功は今回が初めて。今まで惜しい所までは行った事はあるが成功は無かった。


「は〜、それにしても疲れた」

「待って、今疲労回復の魔法を掛けるから」


 リリスは疲労回復の魔法を掛けた。すると来綺の表情が見る見る和らいでいった。


「助かった、ありがとうリリス」

「まあ完璧では無いけど」


 リリスの疲労回復魔法は多少は回復するが完全に元の状態には戻らないようだった。


 それから五人はまた前に進み始めた。この五層からモンスターの強さが一段と上がっている事を目にしたオレ以外の四人はいっそう気を引き締めていた。

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