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異世界召喚された俺は最強職を得て無双する  作者: 鬼丸海
第一章

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創造神の加護

(ここはどこだ?)


 つい先程、魔族によって殺されたオレ雲の上にいた。いや、厳密に言えば肉体ではなく魂がそこにあった。


 自分の身体を見れば全体が透けている事が分かり、これは肉体ではない事がすぐ理解出来た。


「そうか、俺は死んだのか。だとするとここは……」

「あなたの人生はまだ終わっていません」


 自分が死んだ事を思い出した。そう、まだまだ長かったであろう人生がつい先程終わったのだ。


 オレがここはどこだと物珍しそうに辺りを見渡していると、何やら近くから誰かの声が耳に入ってきた。振り返るとそこには銀髪の女性がいた。


「あんたは誰だ?」

「私の名は創造神アフラ。この神界を治める神です」


 その女性は名乗った。身長はオレとさほど変わらず大きな胸が強調されていてスタイルの良い体型をしていた。


 そしてアフラと名乗るその女性は創造神だと言う。創造神はオレの才職でもある。


「創造神?それに俺の人生が終わってないと言っていたが?」

「焦らないで下さい。順番に答えていくので」

「ああ、悪い」

「ではまずこの世界の神のあり方について話しましょう」


 そこから神についての説明が始まった。そもそもこの世界には古くから神は存在しないと言い伝えられてきた。実際に人々の中には神を信じている者は一部を除いていなかった。


 だが真実は違った。神は実在しているのだ。それも全三十ニ柱も。アフラもその三十ニ柱の一柱であり、創造神と呼ばれている。


 それなのに何故、神が存在しないと伝えられ続けて来たのか。それは神自身がそう仕向けて来たからなのだ。神は基本的に地上の者達には手を貸さない、自分達の存在が知られてはならない、そう言う決まりがあったのだ。


「なるほど神は三十二も存在しているのか」

「ええ、更に神には善の神と悪の神が存在します」


 善の神は正しい心を持った神、悪の神は邪悪な心を持った神だ。ちなみに善の神が二十柱、悪の神は十ニ柱だ。


「あんたと俺の才職の創造神、何か関係がありそうだな」

「ええ、あなたの察した通り深く関係があります」


 オレの才職である創造神と創造神アフラ。これは深い繋がりがある。だがこれは他の神職者にも言える事である。


 神はいつの時代も常に地上の様子を見ていた。そして神は自分が認めた者に力を与える事を行なってきた。それが神職の正体だ。もちろんアフラもオレの事を認めて力を与える事にした。


 しかし神に認められた者は長い歴史の中でもそう多くはいない。現にアフラもオレが初めて力を与えた者であり、それまでは一度も認めた者などいなかったのだ。


 それに本来、生まれてすぐの者や異世界から来たばかりの者に実力が分かっていない内に力を与える事は未だかつて一度も無かった事なのだ。オレが初めてだったと言う。


「何故俺に力をくれたんだ?」

「簡単な事です。私が今まで見てきた者の中であなたが一番天才だったからです」

「天才?それだけで力を渡す事を決めたのか?」

「はい。それだけです」


 アフラ曰く、神はそれぞれ力を与える者にはいくつか条件が必要なのだ。今回オレがアフラに選ばれたのは人よりも頭の回転が速く、状況を誰よりも的確に判断し行動する事の出来る行動力を持っている事。更にこの世界に来てすぐの才職が創造者だった事が決め手となったようだ。


 そしてアフラの見込んだ通り、オレは創造神の力をろくに使い方も分からない状態なのにも関わらず一瞬にして使いこなして見せた。


「これがこの世界の神のあり方です」

「つまり、この事実を知ることの出来るのは神職者だけと言う事か」

「ええ、しかし知れるのは今回のあなたと同様に神の加護が発動をしてからの話しですが」

「加護?」

「はい。貴方の能力に創造神の加護があったでしょう?」

「確かにあった。だがこの能力は他の能力と違って詳細が分からなかった。一体どう言う能力なんだ?」

「それは先程あなたが質問した、人生が終わってないと言う質問に繋がるのでそれと合わせて説明しましょう」


 それから創造神の加護についての説明を始めた。本来、能力はどれもステータスの能力名をタッチすれば詳細が現れるようになっている。だが創造神の加護については詳細が分からなかった。


 では、神の加護とは何なのか。神の加護は神職者にしか与えられない能力でありそれぞれの神に守られていると言う事だ。


 この神の加護の発動条件は死。一度死ぬ事によって自動的に発動し魂だけがこの神界へと呼ばれ、肉体は神の力によって蘇生される。肉体が蘇生された後に魂は肉体へと戻されるようになっている。


「そうか……いやそうだったのですか。俺はまだ生きられるのですね」

「うん?急に敬語でどうしたのですか?あなたは誰に対してもこの世界では敬語を使ってこなかったでしょうに」

「そうですね。俺は例え相手が目上の者であっても敬語を使うなんて事はありませんでした」


 オレは今初めてこの世界に来て敬語を使ったのだ。


 何故オレが今まで目上の者が相手であってもタメ口で話していたのか、それは自分よりも実力が劣っているからだった。


 前の世界では相手が目上の者であるならば敬語を使っていた。しかしこの世界は実力が物を言う。圧倒的な力を手に入れたオレは自分より実力が劣る者に対して敬語を使うのは馬鹿らしいと考えるようになったのだ。


「ですがあなたは違う。俺よりも遥かに優れた力を持っている。それにあなたは俺を守ってくれている、それを聞けば敬う以外の選択はないでしょう」 

「なるほど、つまりそれがあなたの曲げられない信念なのですね」


 今、自分よりも優れている目の前にいる創造者アフラ。彼女はオレが初めて心から敬意を表した相手だった。


「それで、俺の肉体はいつ頃蘇生が完了するのでしょうか?」

「そうですね。後……十分といった所でしょうか」

「十分!……そうですか」


 アフラが蘇生が完了する時間を答えた瞬間、オレは大きく声を上げた。どうやら思っていたよりも掛かるようだったらしく不安そうな表情をしていた。


「どうされましたか?」

「いや……俺の仲間は大丈夫かなって……魔族はああ言ってましたが本当に約束を守っているか心配で」


 そう、何故不安そうだったのかと言うと仲間達の事が心配だったからだ。魔族はオレに仲間には手を出さないと一応約束をしていたが所詮は口約束。絶対に守ってくれるという保証はない。


 今こうしている間にも仲間達が危険に晒されているのではないかと心配でならないのだ。


「大丈夫です、それなら心配入りません。この神界は地上とは時間の流れが異なっています。こちらの十分が地上だと約一分となっています」

「そうなんですか…それなら安心です」


 それを聞いてオレはほっとした。ここ神界は地上と時間の流れが異なるらしく地上の約十倍の速度で進んでいるらしい。


 現在、オレがここに来てから約五分。それから蘇生に掛かる残り時間が約十分。合わせて計十五分程この神界にいる事になるが向こうでは一分三十秒程の出来事となる。


「では蘇生が完了する前にお聞きしたい事があるのですがよろしいですか?」

「構いませんよ。答えられる範囲であれば」

「では……現時点で俺を含めて計十二名の神職者がいますが、俺以外にはどのような神職者がいるのですか?」


 オレが質問を始めるとアフラは答え始めた。だがアフラも全て把握しているわけではなくオレの他七名の神職者について教えてくれた。


 まずはオレも知る火炎神。名前は教えられないそうだが若い人間の女性だそうだ。この女性も既に神の加護を発動済みだ。話しを聞くと今のオレでは手も足も出ない程の相手だと言う事が伝わって来た。


 そして他にも六名、氷獄神、召喚神、精霊神、時空神、暗殺神、そしてこの世界に来る元凶となった暗黒神について、時間が限られていたので詳しくは聞けなかった。


 その中で悪の神職者が暗殺神と暗黒神、他の四名が善の神職者だ。確信はなかったがやはり暗黒神デスアークは神職者だったらしい。


「おっと……後一分程で蘇生が完了します」

「もうそんな時間ですか……もっと色々聞きたい事があったのですが」

「私もあなたとはもっと話したかったですがそれはまたの機会で」


 お互い、もっと話したい事があったそうだがどうやら蘇生完了の時間が来たそうだ。


「最後に二つ言っておかなければならない事があります」

「なんでしょうか?」

「まず、今回創造神の加護を使った事でこの能力が二百時間使用不可能となります。ですのでその間は絶対死なないようにお願いします」

「……!まじですか?つまりその間に死ねばそれで終わりって事ですか?」

「そうなります」


 どうやら神の加護も万能では無く、一度使用したら再使用出来るまで時間が掛かるようだった。つまりその間は、強敵との単独戦闘は出来るだけ避けるようにしなければならない。


 しかし向こうに戻れば魔族が待ち構えているはずだ。身体の蘇生はされるが魔力が回復していなければ確実に勝てない。


「それともう一つ、創造神の加護が発動された事によりあなたの全ステータスは大幅に上昇したはずです。またこの蘇生で傷も魔力も全回復しているので心配する事はありません」

「本当ですか!それはよかったです!」


 心配していた魔力については大丈夫なようだ。またこの加護が発動するたびにステータスが上昇するようだった。オレはそれを聞いて、死んで強くなるのも一つの策ではないかと考えた。


 そうこうしている内に、蘇生が完了し魂が肉体に帰ろうとしていた。


「名残惜しいですが時間のようですね」

「ええ、くれぐれもこの事は誰にも言わないでくださいね。神職者だけは例外ですが」

「分かっています。それでは……色々お世話になりました……アフラ様」


 次の瞬間、オレの魂が神界から消えた。肉体の蘇生が完了して魂が肉体へと戻ったのだろう。そしてオレは目を覚ました。

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