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イノベーション•アドベンチャー 〜クリアという概念がないRPG〜  作者: tota
第一章 エピローグという名の回想
1/8

第一話 innovation adventure Japan


 人気ゲームメーカー寒天堂から発売された

 テレビゲーム機カンテンドー•タッチ

 圧倒的な人気を誇る中、

 人知れずダウンロード限定で配信されたVRゲームが

 あった。


 「innovation adventure Japan」


 日本が舞台のこのゲームは

 始まりの街を自身が選んだ都道府県にする

 事ができる。

 そして、剣士•狙撃手•武闘家•魔法使い•僧侶の

 五つの職業の中から一つを選択し

 簡単な十の質問に答えると自動的に

 RPGを進める上で重要な職業が決まる。

 職業は途中で変更することができないが

 職業別でステータスの差はあるものの

 使える技やスキルの差によって

 総合力の数値は一緒になっているので

 個人的な好みで選んでいいだろう。

 

 基本的には普通のRPG同様、レベルアップして

 クエストをクリアしてボスを倒すゲームだが

 時間軸が現実と同じに進んでおり

 セーブという概念がなく

 ログアウトすることでゲームから抜けられる

 MMORPGのシステムを取り入れていて

 チャット機能でプレイヤー同士の会話もできる。

 

 

 そんなゲームと出会ったのは

 今から3年前、中学一年の時だった。

 

 部活に入るのが当たり前だった俺の中学は

 入らない生徒は担任と面談して入らない理由を

 言い納得させなけばならなかった。

 納得と言っても部活動は強制ではなく

 今考えれば勉強の為とか習い事の為とか

 適当な事をいえば良かったんだと思う。

 どうしても部活に入りたくない

 当時の俺は発売されたばかりの

 カンテンドー•タッチのゲームの中で

 一番難しそうだった

 イノベーション•アドベンチャー

 (※以後IAJ)

 を親に買ってもらい

 「このゲームで日本一になるんで部活なんて

 やってる暇ありません」って言った。

 担任は笑いながら

 「そりゃーしょうがないね。」って許してくれた。

 

 突拍子の無さは思春期特有のものか……


 こうして俺の帰宅部ライフが始まったんだが

 人と関わるのが嫌いだった俺は友達も居なく

 そもそもやる事がなく

 せっかく買ってもらったこのゲームをやり始めた。

 

 始まりの街は実際に住んでいる群馬県を選択し

 職業は強そうだから騎士を選んだ。

 最初の頃は死にまくった。

 このゲームは死ぬ事で経験値上げるんですか?

 ってくらいレベル5までは苦行だ。

 あとで分かったのは最初はスライム以外は

 倒せない仕様になっているらしい。


 それからはクエストに挑み続けた。

 

 クエストにはランクがありそれぞれ

 Eランク レベル5以上

 Dランク レベル10以上

 Cランク レベル20以上

 Bランク レベル30以上

 Aランク レベル40以上 で受けられる。

 

 EからCまでは各都道府県内のクエストだが

 レベル30以上で地方内(北海道、東北、関東、

 北信越、中部、近畿、中国、四国、九州)

 での県境が可能となり

 B、Aランクは地方を巻き込んだクエストに

 なっている。


 Aランククエストをクリアした頃には

 二年生の冬が過ぎていた。

 

 ゲームに没頭し過ぎていた俺は

 避けては通れない問題を忘れていた。

 高校受験だ。

 

 そしてIAJの世界でも

 大きな問題が発生した。



 


 

 


 

 

 

 


 

 

 


  

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