崩壊の連鎖 目撃者の証言
自分たちの教室に戻ろうとする哲平と晴奈。
しかし、美咲が哲平の襟をつかんで帰ろうとするのを阻止し、豊瀬に確認する。
「待て哲平。
豊瀬君が自白するのはコスチューム派に対する破壊活動だけで、二次元巨乳派のご神体を破壊したのは別の者ではないか?」
「そりゃそうだろ。どうして自分の物を壊す必要がある?」
「なんだってー。じゃあ誰がやったんだー」
と感情が籠っていない声を出す哲平に、豊瀬が机に置いてあった破られた紙を掴んで見せる。
そこには結構いい紙に印刷されたイラストがあった。
胸の大きな女性が描かれているが、注目するべきは『オッパイは宇宙より大きい』と書かれている点だ。
「流石にオッパイが宇宙より大きい訳ないよ」
「『人の命は地球より重い』みたいな感じで『オッパイは宇宙より大きい』としてみたんだ」
「なるほどね」
豊瀬は役に立っていない哲平を無視して、美咲に話をする。
「エロ神教反対派の連中が俺たちのご神体を壊したらしい。
ここのところ起こっている一連の破壊活動はヤツらの仕業ではないのか?」
「それはおかしくないか。それならなぜコスチューム派を攻撃した?」
「俺がやった訳じゃないが、とりあえず大きな派閥を襲撃しとけって考えたらしい。
それに、エロ神教反対派は作品……というか文明のない連中だからな。報復しようがなかったんだろう」
「ご神体を壊したのはエロ神教反対派ってのは間違いない?」
「ショタ君といつも一緒にいるメガネをかけた女子がいたよな、名前は知らないが。
そいつと一緒にいるところをよく見かける女子だったと聞いている。
誰かまでは分からないし、エロ神教反対派ってのも断言はできない。
だが、顔は見ている様だし、コイツらが確認すれば分かるんじゃないかな」
哲平が美咲より早く豊瀬の発言を指摘する。
「自分から罪を認める豊瀬君が嘘をついているとは思えないが、明らかに勘違いしている。
ショタ君とよく一緒にいて、メガネを掛けていると言えば、班目さんだと思うけど、班目さんは二次元貧乳派であってエロ神教反対派ではない。
そもそも、二次元貧乳派のショタ君と一緒にいるならエロ神教反対派というのは不自然でしょ」
「そう言われてもな……。
班目さんってのは、たまにエロ神教反対派の本拠地にいるところを確認されているって聞くのだがな」
美咲がキラキラした目で哲平を見る。
「なんか変なコトになってきたよ。
なんにしても班目さんから話を聞かないといけないみたいね」
「う、うん」
「っとその前に」
そう言って美咲は豊瀬に向き直り
「宇宙は膨張しているのだがな」
「オッパイが成長期って事でいいじゃないか」
「成長期、つまりロリコンだったんだな」
「なん……だと。ロリコンを否定したはずだったのに……」
立ち尽くす豊瀬。美咲の一言は豊瀬の心をも破り捨てた。
美咲は哲平の手を引いて教室に戻る。
遅れて晴奈が後を追いながら
「あうー。付いて歩くことは出来るけど、話にはついて行けない」
と呟く。




