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派閥の分裂 全裸派は自主規制


 前日に内尾から聞かされた全裸派。

しかし、その内容は未だ分からないままだ。


「全裸とは過激だよな。

どうせ過激派なら、SM派とか異世界触手派とか寝取り派とか出てこないかな……。

いやいや、面白いとは思うが面倒事になるだけだな」

と哲平がアブナイ事を呟いていた。


「全裸派には、まだ、ご神体はないらしいよ」


 どこから仕入れた情報か分からないが、発言したのは美咲だ。

 食事をしながらボーっと考え事をしていた哲平が、ニヤニヤしている美咲の思惑に気付かず、安堵の表情で

「それは良かった。全裸写真とか用意されても困るからね」

と言った直後に美咲の発言の不自然さに気付き、

「ってちょっと待って。まだってどういう意味!?」

と困惑の表情で美咲に問う。


「ご神体を用意しなければ派閥は作れないって、けしかけてきたよ」

「なんでそんな火に油を注ぐような事をするの?

男の全裸写真なんて見たくないし、

女性の全裸写真はうれしいけど、学校中に広まったら先生に見つかっちゃうよ」

「全裸写真が見たいから」

「僕の裸ならいつでも見せるから」


 晴奈が哲平と美咲の間に割り込んで

「ダメー。哲平君の裸は見せない。哲平君の裸を見たことあるのは私だけなんだから」

と状況を悪化させるようなセリフを投げ入れてくる。


 いつも冷静というより冷酷な美咲が

「な、なんですって!」

と驚く。

 驚いたのは哲平も同で

「ハルハルに裸を? 覚えてないな。あるとすれば多分、幼稚園とか幼い頃の話じゃないかな」

と言い首を90度程傾げる。

 一時的に動揺した美咲だったが、いつものニヤニヤ顔に戻って晴奈を見る。

 晴奈は真っ赤になりながら

「いいじゃない。幼稚園頃の話だって」

と言うが、美咲が

「じゃあ、ノーカンでいいわね」

と言うと、哲平があっさりと

「良いよ」

と答える。

 晴奈は両手で顔を隠しながら

「良くない」

と言いながら首を横に振る。そんな他愛ない昼休みを過ごしていたのだが、

「イチャついてるところ悪いが、少しいいか?」

と哲平たちに……正確には美咲に、男子が声を掛けてきた。その男の肌は浅黒く体は細身ながら筋肉がしっかりと付いており、室外スポーツをしている事が見ただけでも分かる。


「待ってたよ。やけに早かったわね」

「お前がご神体を用意しろって言うからだろ?」


 男は持ってきた紙を美咲に差し出す。

 話の流れから男と美咲にはなんらかの関係があるらしく、不満に思った哲平は口を尖らせながら美咲に

「誰?」

と尋ねると、美咲は

「彼が全裸派の武冨君だよ」

と紹介しながら、武冨の差し出した紙を受け取る。

 武冨は不満そうな顔で哲平を見下ろす。


「そう言うお前は誰だよ」

「僕は哲平だ。エロ神教の始祖だ」


「ガッカリだわ」

そう言ったのは美咲だ。これに対して哲平は

「挨拶してガッカリって言われたのは初めてだよ」

と不満を述べる。

 美咲は

「タイミングが悪かったわ。ガッカリなのはこっちよ」

と言って、武冨から受け取った紙を哲平と晴奈にも見せる。その紙には『自主規制』とだけ書かれていた。


 哲平と晴奈は武冨をジト目で見る。


「ガッカリだよ」

「ガッカリですね」

「な、なんだよ。全裸写真でも出てくるとでも思ったのかよ。

なにを考えてるんだよ変態どもめ!」


 武冨は怒って教室を出て行った。


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