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案件3 魔女裁判 28

 それにしても、面白いぐらいにアユが休みの日に限って、死体の発見があるわね。ツイてるんだか、ツイてないんだか。

 そうするとリナは、死体発見時にモロに現場に居合わせた訳か。もしかしたら次に犯人に狙われるのはリナかも。

 リナは気付いてなくても、何か犯人の手がかりとか見てるかも知れないもんね。気をつけなよ。

 

 PS.シーちゃんへ。

 ジャック・ザ・リッパーの話の部分で、彼女たちはの後が消しゴムで消したまんまで分かんないよ。書き忘れたら、気になるじゃん。その女の人達がどうしたのよ?

 next→アユカ

  *

 集中連載 第二回 『悪魔に魂を売り渡した少女たち』

『実録 超有名女子高・お嬢様たちの過激な放課後』『女子高生のSEX白書・大人の知らない少女たちの実態に迫る』『激白・売春って悪いこと?』

 右に記したものは、言うまでもなく、世間を騒がせた都内某有名私立女子高での売春騒ぎを、マスコミ各社が取り上げた時の広告コピーである。中身は興味本意の記事ばかりで、読者の購買意識を煽って売上部数を伸ばそうとしているのが見え見えな内容となっている。

 殊更に性表現を多用し、一部には確かに存在する売春行為を行っている少女たちだけを取り上げて、これが全てだと読者に提供するとは、まことに下賎である。事実を捩じ曲げていると言っているのではない。

 いささか誇大であり、今回の事件の本質を突いていないと言うだけだ。今回の騒ぎの結末に対するマスコミの対応は、事件のモラル・インモラルを問いかける目的よりも、今回の一連の事件に対する性的興味だけで書かれた代物に過ぎない。

 ――中略――これだけの多くの人間が死んでいるのだ。彼女たちの罪よりも、その不可解な死にこそ焦点が当てられるべきでないか。

 なぜ彼女たちは死んだのか。死ななければならなかったのか。警察の発表を鵜呑みにするのは危険だ。少女たちの死は自殺ではない。

 ここではっきり言及しよう。これは他殺であり、人間には不可能な完全犯罪である。――後略――

〈記者 萩原武史(たけし)

  週刊Nより一部抜粋


 アユカ→ディアフレンズ 2/25

 明日は三年生の追い出し会です。受験の為、三年は三学期は補講授業以外ないので、今回の一連の騒動にも煩わされることもないようで幸いです。

 それに、今のところ亡くなってるのは、皆二年生です。

 

 学校側から、自殺ではなく他殺の可能性を匂わされた途端、この学園内を覆っていた不安感は取り除かれてしまったかに見えます。

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